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出発するんだと決めた。


明日、一世一代の大勝負をしてこようと思う。

どうなるかは分からないけれど、生きるってことはそもそもが、ほとんどがどうなるかは分からないことの連続だ。

周りの人たちに、たくさんの感謝をしている。
さまざまなことが、大切にしたい人の存在や、家族がしてくれたことに、感謝することから始まる。大切にすることから始まる。ありがたいなと思うから、ありがたいと思った気持ちのままを、お返ししたいと思う。ご縁を、大切にしたいと思う。人を、傷付けたくないと思う。正しくありたいと思う。そうあろうとするときに、その弊害となり得るものもたくさんあるのだと知ったし、正しさだけが正しくないことも知ったけれど、それでも、正しくあろうとする気持ちを、持ち続けることだけは正しいんだというふうに思うことだけは正しいと信じている。

つまり、感謝の気持ちをバネに何かを始めればいいのだと思う。

ありがとうの気持ちがあれば、自然とやりたいことをやれる幸せを感じられる。人にやさしく接することができる。人生を大切に生きることができる。家庭にあっても職場にあっても、人と人との支え合いによって生きている。自分は分からなくても、誰かの存在があってこそ、今の自分が生かされているのだと思う。

今日一日無事に働くことができました。
おいしく食事をいただくことができました。
あたたかい布団の中でぐっすり寝ることができました。これらのことは、決して自分ひとりの力で成り立っているのではないから。

どんな人にも、出会ってくれて、ありがとうございますと、そう思っている。良いご縁も、結果的に良いと言い切れなかったご縁も、すべて、私の生きた時間に居てくれたという事実になった。

ありがとうと思いながら、涙が出そうになる。

「出発」と書いて、はじめて、あぁ、出発って、『出る』『発つ』ということなんだなって気付いた。出発するということは、現在地から離れるということなんだなって。そしてまた「帰省」は、『帰る』『省みる』ことなんだなって。

帰省する場所があってこそ、出発ができる。

出会った人全員を愛したい。愛情深さは時に憎悪を生んでしまう。愛が何か、分からない。定義や法律で言い表せないことだとよく分かる。だけど、それでも、人を愛したい。大切に思う。

好かれたいとは思わないけれど、また会いたいと思ってもらえる人でありたいとは思う。

私を忘れた全ての人へも、私が忘れた全ての人へも、平等に、ずっと、生きている限り、めぐり逢ひて 見しやそれともわかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな。


切実に思う。



「勿論人間だから、いい人に思われて悪い気はしないけど、いい人になれる限界値って、もう決まってるじゃないですか。自分で自分が、どこまでだったらいい人でいられるか。ようは人間っいうのは獣ですから、ほっといたら性根では悪い心が芽生えてしまう。だから秩序を守るためにルールだったり法律だったり警察がいたりするんです。人間みんないい人だったら警察なんていらない、争いはない、戦争もない。やっぱり人間はね、良くないの、根っこは。その根っこと共に生きていくしかないんですよ。だからね、律しましょう。学びましょう。優しくあろうとしましょう。できるだけ頑張って、正しくあろうとしましょう。そうやって頑張るしかないんです、ぼくたちは。」

福山雅治



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