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藤田田『ユダヤの商法』からの金言⑤:先見の明は、既成概念にとらわれ過ぎている人には、絶対に備わっていない。

藤田は言う。

「脳みその中は、常に柔らかくしておいて、既成概念など吹っ飛ばしてしまうことが、先見の明につながる近道でもある」

と。

藤田は、日本マクドナルドの初店舗をどこに開店するか模索している時に、都内の某デパートの食品部長に、店舗を出させて欲しいと頼んだそうである。反応は、

「バカも休み休み言いたまえ。ハンバーガーなどというパンに毛の生えたようなものを売るために、うちの貴重なフロアを貸すわけにはいかないよ」

と、その食品部長はまったく取り合わなかった。
その後、ハンバーガは爆発的にヒットするのだが、「日本人は米を食べるもの、という既成概念が、この食品部長の見通しをまったく狂わせてしまった」のである。

一方で、三越の当時の松田社長と岡田専務は、先見の明を持ち、伝統あるデパートである三越に、日本マクドナルドが出店することを許可するという英断を行った。三越は世界中に親しまれるデパートとなったのである。

とかく日本人は、社会や組織の常識に染まってしまう。日本の社会や組織には、他人とは違う「常識外」のことを言いにくい空気が常にある。しかし、これに染まっては、人より突出ことは成しえないのである。

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