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2024年飲食トレンド予測|フードビジネス応援メディア『hibana-ヒバナ-』

こんにちは。
hibana編集長の本橋です。

本日は、『2024年飲食トレンド予測』について、情報をまとめいきたいと思います。hibanaというメディアでは、「フードビジネスを応援する」ということをコンセプトにしていますので、フードビジネス事業者様、また、飲食業界に関わるユーザー様にとって有益な情報になることを最優先に考え、ご紹介させて頂きます。

トレンドのカテゴリーとしては、【食材系】【料理系】【ドリンク系】【店舗系】の4つに分けました。

食材系トレンド

・プラントベースフード&高タンパク食品(大豆など豆類をベースとした食材)
・米、米粉食品(フォー、ライスペーパーなど)
・植物性チーズ(ヴィーガンモッツァレラなど)

年々、「プラントベースフード」への注目度が高まっていますが、この流れは継続されると考えられます。これまでは、大豆を使用した代替肉などに注目が集まっていましたが、その傾向も落ち着き、一般化されると思われます。さらに、使用方法の幅も広がり、味もより美味しく改善され、現代の食生活への浸透がより鮮明になると思われます。昨年以上に健康への意識、食のおいしさを求める傾向は強くなると考えられます。

さらに、小麦の高騰により、米粉が注目された流れも継続されるかと思います。インバウンド回復による日本と日本食への関心は高まっています。また、中華、韓国、台湾、ベトナムなどのアジア料理の人気が高まっており、米粉食品のフォーやライスペーパーも注目されています。日本食としては、寿司、おにぎり、米粉を使用したパン、スイーツなどの人気も高まっており、食業界での「米」への注目はさらに高まっていくと考えられます。

米粉以外にも、豆の麺「ZENB NOODLE」が注目されたように、様々な豆をパウダー化し、食品に練り込んだ商品が増えています。ひよこ豆のフムスなども注目されています。

今後さらに、動物性原料の食品は植物由来を原料としたものへの代替が進んでいくと考えられます。それに合わせた、調理技術も高まり、美味しくなり、現代人の味覚もそれに適応していくと考えられます。

このような食品の変化は、必ず押さえておく必要があるかと思います。


料理系トレンド

・アジア料理
・メキシコ料理
・ギリシャ料理

近年では「ガチ中華」がトレンド入りしましたが、中華に限らず「韓国」「台湾」なども変わらず人気料理ジャンルになっています。今後は「ベトナム」「インドネシア」「ミャンマー」「マレーシア」「フィリピン」「カンボジア」などの東南アジア各国の料理が日本人好みの味に調整され、日本の飲食店のメニューとして提供されることも近いと思われます。

近年、タコス店が増えていますが、「メキシコ料理」も注目です。日本ではまだまだ一般的ではない料理ではありますが、とうもろこしの粉からできている「トルティーヤ」も浸透してきており、少しずつ、料理ジャンルとして興味を持たれるようになっています。ユネスコの無形文化遺産に登録されるほど世界的には食文化としては有名です。一方で日本では圧倒的にマイナーではありますので、そこをチャンスと捉えた大手飲食企業がアップデートしたメキシカンを仕掛けている流れが起きています。そのため、今後、大きな流れになるのではないかと注目しています。

そして、今回注目した「ギリシャ料理」も日本料理と似た特徴があり、野菜、シーフードをシンプルな調理方法で食べる料理と言われています。世界的にオーガニック、無添加などの食材、食品の流れが強まっている中、ギリシャ料理はそのようなヘルシーな料理という印象もあり、注目を集めています。メキシコ料理同様、日本では、まだまだ知られていないものの、世界的には注目されている料理ということで、今後日本人に合わせてカスタマイズされた料理が生まれてくるのではないかと予想しています。


ドリンク系トレンド

・ノンアルコールドリンク
・クラフトドリンク
・自然派ワイン

世界的に見ると「あえてお酒を飲まない」ライフスタイル『ソバーキュリアス』が浸透しつつあります。日本でも、年々アルコール消費量が減少、飲み会の開催も減少しており、確実に「お酒を飲まない」回数は減少しています。一方で、友人、知人、会社など人との会食の機会が大きく減少しているわけではありません。サントリーが展開しヒットした「翠ジン」は食事に会うお酒ということもあり、酔う楽しみではなく、食事と共にお酒を楽しむ傾向が強まっています。結果、その選択肢として、食中酒、低アルコールドリンク、ノンアルコールドリンクの需要が高まっています。

その流れで、「クラフトドリンク」への注目も高まっています。主なドリンクといえば、「クラフトコーラ」「クラフトジンジャーエール」「クラフトレモネード」などかと思います。ハーブ、スパイス、果実などを独自にブレンドしたシロップを製造し、ソーダで割るなどお酒のように楽しむドリンクが多いです。製造元により、個性があるところも現在の若者に受ける要因かと思います。クラフト〇〇といえば、クラフトビールが最初に思い当たるかと思いますが、現在は様々なドリンクで「クラフト」が進んでいるところが注目です。

アルコールでいくと「自然派ワイン」も若者の間で注目されています。「ビオワイン」「オーガニックワイン」とも言われますが、有機栽培のぶどうから作られるワインを指します。「サステナブル」という言葉がよく使われるようになったここ数年で、注目されるようになりました。若い頃にワインを飲まれていた40代50代の方からするとあまり好きではない…などとも言われているようですが、現在の若者にとっては、美味しさよりも環境への配慮重視なのかもしれません。欧州の方では、自然派ワインづくりに切り替える生産者も増えているということもあり、数年後にはこちらが本流になる可能性もあります。引き続き、注目していきたいところです。


店舗系トレンド

・おすすめメニューを中心とした変化がわかりやすい小箱店舗(小料理屋×居酒屋など)
・ライブ感を味わえる本格派店舗(炭火焼き・鉄板焼き)
・わかりやすいストーリーやコンセプトのある店舗(一次産業も手掛ける店舗)

近年の宴会需要の低下、さらにコロナによって、大型の会社宴会の実施が大きく減少しました。一方で、オフィシャルな宴会が減少の裏では、プライベートの飲み会(外食)は回復している印象です。少人数での外食は、飲み会を楽しむというよりも、お店の個性(料理、サービス、空間)そのものを楽しむ傾向が強いです。そのため、その個性を最大限活かしやすい(かつ店舗運営しやすい)、小規模、カウンター席中心の店舗が注目されやすいと考えられます。また、近年の物価、人件費上昇により、食材の使い方にも工夫が必要になります。お客様を飽きさせない、いつでも楽しませるメニューを提供すること、食材管理、少人数スタッフでの運営を考えると、小箱の店舗が増加し、競争が激しくなると考えられます。
ちなみに、コロナによって、駅前のチェーン居酒屋の撤退が増加したため、宴会向きの大箱店舗が減少しました。結果、駅前で10〜20名の中規模宴会や大型貸切宴会ができる店舗が少なくなったので、あえて宴会フロアを兼ね備えた店舗もチャンスがあるかもしれません。

ライブ感のあるお店については、「本格」「体験」がキーワードになります。料理人(シェフ)の本格的な料理(調理を含めた)を味わいたいという「質」重視の傾向も強まっています。炭火焼き、鉄板焼きなどはわかりやすい例かと思います。また、昨年から大手を中心に「もんじゃ焼き」専門店の出店が増えています。日本人だけでなく、インバウンド集客も見据えた業態開発が加速している傾向です。コロナ禍で出店が増加した「焼肉」業態も変わらず人気の一方で、顧客満足度の高い焼肉ブランドは業績を伸ばし、ノウハウなしに参入した焼肉店は撤退している印象です。ユーザーの求める食の質が高まった現在では、「本物」と思われる店舗しか繁栄は続かないと改めて感じています。

そして、近年の店舗には明確なコンセプトやストーリーも重視されます。創業者が誰で、どのような背景、ビジョンを持ってスタートされたのかをユーザーに伝えることもより重要になってくると考えられます。コロナ禍でクラウドファンディングを活用した新店舗オープンも目立ちましたが、現在のユーザーは、商品・サービスの質が良いことは当たりまえで、それ以外の価値も大切にしています。これから新店舗、新ブランドを作る際には、お客様に共感してもらい、ファンになってもらえるようなブランドコンセプトがより重要になると考えられます。


まとめ

今回は「2024年飲食トレンド予測」の概要をまとめてみました。飲食メディア運営のためのリサーチから、また、飲食企業の事業成長を実現するマーケターとして情報をまとめさせていただきました。この記事では、トレンド予測の傾向のため、今後は各カテゴリーの具体的な事例を交えて、トレンドの紹介をしていきたいと考えております。

2023年〜2024年のこの時期に続編となる情報を発信していきたいと思いますので、引き続き宜しくお願い致します。

そして、弊社で運営しているメディア「hibana」もぜひご覧いただければと思います!


フードビジネス応援メディア「hibana」


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