「愛」ってなんだろう

こんにちは。ロイです。


今回はひでさんの企画第2弾、「愛」について書いてみようと思います。
大前提として、筆者ロイはこっち方面の経験にたいへん乏しいため、少ない素材で頑張ってフルコースを作ったような感じです😂
いつも以上に拙文ですが、お暇なときに読んでいただけると嬉しいです。


私にとって「愛」は、「穏やかな恋」というイメージです。

数少ない、かつ何の変哲もない私の過去の経験を思い出し、一生懸命一般化した結果です笑
以下、ちょっと自分語りしてみます。
(せっかくなので、それっぽい副題もつけてみました。)



高校1年生 -芽生え-

高校生活にまだ慣れきっていない4月の終わりごろ、私は既に大学受験に向けて、塾に通っていました。

新しい学校に新しい友人、新しい先生に新しい勉強。
楽しいけれど少し不安も感じながら過ごしていた私にとって、このとき通い始めた塾もまた、新しく、楽しく、不安を感じるような場所でした。

初めて教室に入ったとき、一人だけ知っている顔が。
同じ中学出身で、高校でのクラスも同じ男の子でした。
以下、A君と呼ぶことにします。

中学生の頃からギリギリお互いの顔と名前は知っている程度で、高校生になってもすれ違ったときに挨拶するだけの浅い仲。
でも、見知らぬ顔ばかりの中で私が唯一知っている顔がA君、A君が唯一知っているのが私という状況。
以来、毎回自然と隣の席に座るようになり、少しずつ話すようになりました。

塾での授業が終わると、同じクラスの生徒たちがばらばらと帰っていきます。
私とA君は、各々の家族が車で迎えに来てくれていたため、授業が終わってから家族が到着するまでの約5分間、塾の出入り口で車を待ちながら、その日の出来事なんかを話すのが日課になっていました。
「この授業が難しかったね」とか、「文化祭の出し物どうする?」とか、「明日って小テストあったっけ」とか。
他愛のないことばかりでしたが、私はこの2人だけの5分間が大好きでした。

このとき私は、まだA君に対して友人以外のなんの気持ちも持っていませんでした。
今思えば、気づいていなかっただけかもしれませんが…。



高校2年生秋 -陰り-

2年生の秋、体育祭に向けて、各クラスでいろいろな準備を進めている時期のことです。

ある日、クラスメイト(「花子」とでもしておきましょう)から、
「私、実はA君のことが好きなんだよね。でさ、体育祭の後に告白したいと思ってるんだ。ロイにも手伝ってもらえると嬉しいんだけど…。あ、A君には絶対内緒だよ!」
的なことを言われました。

私と花子はとても仲が良く、花子がA君を好きだということもなんとなく察していたので、その場で快諾しました。

ただ、この話の後、あまりA君と親しくすると花子に悪いかなという気持ちが芽生え、「塾終わりの5分間」を素直に楽しめなくなりました。

…と言いつつもやっぱり私はその5分間が大好きで、花子には悪いと思いながらも、この5分間を心待ちにしている自分がいました。

なんとなく複雑な気持ちで過ごす日々が続きます。



高校2年生冬 -自覚-

体育祭の後、花子は勇気を出してA君に告白しました。
返事は、「ごめん」。
勉強に集中したいからだそう。

花子の気持ちが心配でしたが、すぐに立ち直り、私が気づいたときにはもう新しい恋を見つけていました。
強いなぁ。

この一件以来、再び心から楽しめる「塾終わりの5分間」が戻ってきました。

ある雨上がりの休日、参考書を買うために近所の書店に向かっていました。
ふと空を見上げると、なんということでしょう。
たいそうきれいな虹がかかっているではありませんか。
思わず写真をパシャリ。
その直後、なぜかA君の顔が思い浮かぶと同時に、ものすごい早さで心臓が波打ちはじめました。

頭に大量のクエスチョンマーク、胸に今にも飛び出てきそうな心臓を抱えながら、参考書そっちのけで書店に併設されたカフェに入り、とりあえずオレンジジュースを注文してテーブル席につきました。

さあ、現状分析のはじまりです。

「なぜ虹の写真を撮ったの?」
ーすごくキレイだったから。

「なぜA君の顔が浮かんだの?」
ーわからない。いつもキレイな写真を撮ったときには家族や友人に送っていたから、今回はA君に送りたいと思ったのかも。

「なぜA君に送りたいと思ったの?」
ーそれは私が一番知りたい。

「なぜ今こんなにドキドキしているの?」
ーだからそれは私が一番知りたい。

回らない頭で必死に考えました。
そして体育祭での出来事、「塾終わりの5分間」のこと、そのほかA君絡みの記憶をたどっているうちに、とうとう一筋の光が。

(あ、私、好きなのか。A君が。)

…いややっと気づいたんかい。

今ならそんなふうに思えますが、誰かを真剣に好きになったのはあれが初めてだった私にとって、「恋心」は複雑で難しすぎるものでした。
麻疹みたいな恋なら両手両足を使っても数えきれないくらいしてきたんですが…笑

飛び出ようとする心臓を必死に抑え、祖父母よりも大きく震える手で狙いを定めて…。
ようやく送信ボタンを押せたのは、その日の夜になってからでした。



「愛」ってなんだろう

長い長い自分語りにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
ここからは、以上の経験を踏まえたうえで、「愛」とはなんぞやということについてまとめようと思います。

今まで長々と書いてきたのは、おそらく「恋」についてだと思うんです。
話すだけでドキドキ。
遠くから声を聞くだけでドキドキ。
LINEするだけでドキドキ。

その人を思うだけで大きく感情が揺さぶられる。
すぐに嬉しくなって、すぐに怒って、すぐに落ち込んで、すぐに笑って。

私はまだ誰かを愛した経験はありませんが、周りの大人たちを見ていると、たぶん「愛」って「恋」よりも深いものだと感じます。

「恋」みたいに、すぐに泣いて笑ってなんてことはしないけれど、「恋」よりも深く、静かに相手を想っている。


キレイな虹の写真を撮った。
ドキドキしながらそれを送信することを「恋」と呼ぶのなら、
穏やかな気持ちで、さも当たり前のように何気なく送信することを「愛」と呼ぶんだろうと。


まだ「愛」を知らない若造は、そんなことを思うのです。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
自分の過去をお話しするのは恥ずかしいですね笑
でも、「愛」について考える良い機会になりました。
また別の記事でお会いしましょう😊

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