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身体の中の脂肪って思っていたより綺麗だった!

タイトルは、最近開催したWSやゲスト講義の中で、身体の中の映像を紹介した時の生徒さんの感想です。

フランス人外科医(専門は手)の先生が、手術中にマイクロスコープで筋膜を撮影した映像。

International Fascia Research Congressという世界で初めて臨床家と研究者が一緒に筋膜について研究していこうと作られた団体。その団体の初の会でこの映像が発表された時、ロルフィング®︎界はとてもとても盛り上がっていたのを思い出します。

生きている身体の中の筋膜。

そこに映っているのは筋膜だけでなく、脂肪も血管も筋肉もさまざまなものですが、

全てがキラキラしていて、瑞々しくて、身体の中に空間があることがよくわかって、「なんて身体って美しいんだろう」と感じられるんだけれど、脂肪も美しい。

「脂肪があんなにきれいなんて!」
「思っていた以上に脂肪がきれいで驚いた」

そんな感想を聞けて、見せた甲斐があったなと思いました。

自分たちの身体の中は驚くほど美しい。
そう知っていることは、とても大切です。

そして脂肪はついつい敵視されてしまいがちです。私も解剖実習をするまで、なんとなく脂肪は邪魔なもの、と思っていた気がします。

そんな風に感じていた私の考えが変わるほど、解剖実習を通して知った脂肪の印象的な働きを今日はシェアしたいと思います。

①大切なものを守る

解剖実習で驚いたのは、脂肪が大切なものを守る働きをしていたということ。

神経や血管があるところには必ず脂肪があって、ほんとうに大切なものを包み込むように、リンパ節なんかも脂肪に守られるように存在していたりするんです。

②空間を埋める

例えば、頬骨のエリア。
頬骨の下に筋肉はあるんだけれど、筋肉は顔の骨に張り付くように存在しています。だから、筋肉だけでは、アーチ状になってる頬骨の下の空間が埋まらない。

なので、そこを脂肪が埋めてくれているわけです。

お魚でも、カマって脂がのっていたりするけれど、まさしくあんな感じ。

子宮を摘出した後の空間を脂肪が埋めてくれていたり、脂肪は梱包材のように、空間を埋めバランスをとっていてくれたりもします。

③防寒

皮膚の下には皮下脂肪があります。

実際の皮膚はとっても薄くて、解剖時、皮下脂肪と別々にするのは意図的に行わないとできません。

その状態はまるで、裏起毛の服を着ているかのよう。私たちの身体は自家製の裏起毛に包まれているんですね。

最後に

皆さんの知っていることが多かったでしょうか?

脂肪って、すごい働きをしてくれていたんだ!!

というのが、私が初めて解剖実習をした時の感想で、かなり印象的だったことの1つです。それからというもの、脂肪の見方は大きく変わりました。

脂肪も大切な役割を担っている。
不必要な脂肪はいらないけれど、脂肪をそんなに毛嫌いしないようにしなくてはです。



*写真は映像とは関係ありません*

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