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ギャラリートークの天地左右の裏表を歩く、赴く、移動する 東京都現代美術館


東京都現代美術館で開催中の以下の展覧会のギャラリートークに参加してきた。

コレクション展
歩く、赴く、移動する 1923→2020 MOTコレクション
・企画展
豊嶋康子 発生法_天地左右の裏表 

訪問日。2024年2月25日日曜日 雨。
コレクション展は14時から15時まで。
企画展は15時半からの回に参加。
コレクション展のギャラリートークは通算2度目の参加。企画展のギャラリートークは初参加。

コレクション展ギャラリートーク

・参加人数は多く15人ぐらいだが、途中15時からの企画展ギャラリートークへ移動する方も多く、途中退席者のあと残ったのは4,5人ぐらいとコンパクトになった。

・今回は1階から3階まで流れを説明しながらほぼ網羅するような形の解説だった

・以前参加した時は1階、いくつかの作品ピックアップのみだった。コロナ禍だったのもあって短縮版だったのかも。

【1階展示室】
・やはり隅田川絵巻、ぐっとくる。どのへんを描いたものなのかGoogleマップを提示してくれたりとギャラリートークならではの楽しみ方もあった。

「この絵の橋がこの辺で、」と実際のGoogleマップを見せながらの解説が面白い

【3階展示室】

・横尾忠則氏のコーナーはつい「横尾さんはよく見ている」と思いがちだったが展示品の並べ方やサブタイトル、ターニングポイントなど、キャプションにはないことをプラスアルファで話してもらえてなるほど!となる。

・最後は質問コーナー。聞いてみたことは2点。

Q「宮島達男さんの、この最終室で横尾さん以外の画家の絵がこのように飾られたことは過去ありましたか?」
A「前例、ないです」

やっぱりーー!ないんだーーー!
この展示室の歴史的瞬間に居合わせたのだ。

この展示室のこの状態は初
いつもは宮島さんの作品だけが煌々と点滅している。



Q「リチャード・ロング作品はどう収蔵されているのですか?」
A「今回の木の枝はまとめてしまっている」

このコレクション展示が始まった数ヶ月前から疑問に思っていたことが解消できて非常にスッキリした。

豊嶋康子 発生法_天地左右の裏表展 ギャラリートーク

展示自体は3回目の訪問。
2回目と3回目の訪問の間に、豊嶋さん自身からお話を聞ける機会があり、これはもう一度見たいぞ、ギャラリートークも楽しそうだったしという好奇心で3回目の訪問に至った。

ちなみに企画展でギャラリートークが行われていることは今まで知らず、砂糖子さんの投稿を読み、その存在を知ることができた。


今回はわりと網羅的に解説してくれたけれど、やはり初訪問の方が多く皆「?」と向き合いながらということになる。

そこに、第三者からの視点の転換やヒントが入ると作品がぐっと身近に思える。ギャラリートークの開始時間までに一度一通り見ておくのも良いかもしれない。ギャラリートーク後にもう一度初めから見直すのも良いだろう。

聞いた中で笑ってしまった部分をピックアップ。

・鉛筆の作品は人と話しながら削って作った

集中力要りそう


・賞状の作品はコピーを作品として販売した

コピーされる賞状とは


・復元の作品はとある郷土資料館で出土品の隣に並べて展示されていたことがある。

悪ふざけじゃん、というツッコミもあるかもしれなが至って真面目に考えたうえで、なのだ。

突き詰めて考えすぎると滑稽になっていく、という例なのかもしれない。

この展覧会の企画は3年前ぐらいからコツコツと準備が進められてきたそうだ。

なぜ今、豊嶋康子さんなのか。

そんなことも含めてわからなさ、を考えるのは楽しい。

そう、全部、全貌が分からなくて良いのだ。
わからなさを抱えて生きるから面白いのかも知れない。

なぜこのカップだといつも舌を火傷してしまうのかも分からない。

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