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「特別支援学級」は持ちたくない‥?

来年も6年担任でお願いしますね。
3月末の校長室で
校長先生から言われました。
教員4年目の私は、激しく動揺していました。

当時、初任者で着任した学校には5年間しか基本的にはいられないという決まりがありました。5年経ったら、別の市に異動するのです。

初任者からお世話になっていたその学校で
私がずっと希望していたのは「特別支援学級」の担任でした。

通常級(この呼び方は個人的に好きではありませんが、分かりやすいようにこう呼ばせてください)の担任が嫌だったわけではありません。
本当にやりがいのある仕事で、毎日授業をするのも子どもたちと話すのも本当に楽しかったです。

ただ、30人以上の子どもたちと学習をするとどうしても個別対応の時間が少なくなってしまうことが悩みでした。
教師として「一人一人とじっくり関わりたい」という気持ちが心の中にずっとありました。

不登校の子を担任したときも、「こういう対応をしたら良いのでは?」とアイデアがあっても
日々の担任業務や学校行事の準備などで
なかなか実行できませんでした。

学習に時間がかかる子と、休み時間に個別指導をしたくても
なかなか時間がとれませんでした。

そこで、特別支援学級で「それぞれに合った学び方」を一緒にとことん考えてみたいと思い、毎年来年度の希望調査で申し出ていたのでした。

4年目に6年を担任すると決まった時、校長先生は「最後の年には、希望を叶えられますからね。」と私に言っていました。

私は、教員として自分を育てようとしてくださっていることに心から感謝しましたし、
全力で6年担任を頑張りました。
それこそ土日も教材研究、学校の研究授業にも取り組んで、無我夢中の一年間でした。

そして一年後の校長室にて、冒頭の一言。

‥話が違うじゃないか〜!!

と正直思いましたが、小心者の私はもちろんそんなこと言えません。

「あの‥最後の年は希望を通してくださるとおっしゃっていたと思うのですが‥」
こわごわとこう伝えると、
校長先生は
「学校の人事は、全体を見て決めるのでね。悪いけど。」
と言いました。

たしかに、私の希望だけで人事を決められないのはその通りだな‥と考え直して、また6年生と一緒に頑張ろうと思いました。

そして春休みが終わり、勤務校での最後の1年間の初日に職員室に出勤すると

なんと特別支援学級担任となっていたのです‥!

本当にびっくりしました。

後から確認すると、
特別支援学級担任をお願いするはずだった先生から断られて、何人も打診したけれど
だれも持ちたがらなかったので
唯一希望していた私にその席が回ってきたということでした。

なんとまあ!

校長先生は「どうしても麦原さんしかやりたいって人がいなかったから、希望を通してあげました」なんて言われました。笑

私の周りだけかもしれませんが「特別支援学級を持ちたくない」先生が多くいること、それはなんだか悲しいなと感じます。
担任が特別支援について学ぶことは、通常級の子どもたちにとっても本当に役立つことだと実感しました。

実際、その1年間は私にとって忘れられない教員として学びの多い日々になりました。
また後日詳しく書いてみたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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