生きること、学ぶこと


(問い)日本の経済界にいる永野毅という人とは?


経済界の年頭挨拶を読む。2023年、みんなとは全く違うことを、自分のことばを使って話している人がいた。東京海上ホールディングス会長の永野毅である。

「日本に対する危機感が叫ばれ久しくたちます。私は、今の日本に重要なことは、日本人が大切にして守るべきもの、日本という国家の哲学を再設定して長期ビジョンを示すことだと考えます。(略)

単に経済力・科学力だけでなく、人々に幸せをもたらす自然環境、文化伝統、歴史遺産、家族や友人、地域社会との連携、温かい包摂的な人間関係等、「人間を中心とする真に豊かな社会・国家の再構築」を目指すべきと考えます。(略)若い世代が日本の未来に明るい希望を見いだせるシナリオを描く必要があります。」

2024年、今年、永野剛はどう語るか楽しみにしていたが、期待を裏切らなかった。

「本格的な人口減少社会に突入したわが国においてますます重要となるのは、地方の力です。地方がさらなる個性・魅力を持ち、将来に続く豊かで幸せな社会を創り上げるには、国民一人ひとりがわが事として地域課題を考えることが大切です。地方の市町村をいくつか訪ねました。そこでは地域内外の若者が熱意を持って、様々な主体を巻き込み、交通や物流、医療など、地域が直面する課題にデジタル技術も活用しながら、新しい発想で取り組んでいる姿を目にしました。若者、高齢者、障がい者、外国人など、多様な人たちが互いに気づきを与え合うことで、一人ひとりの内発力や主体性が生まれ、それが地域社会や日本の未来を創り出す原動力となります。(略)

日本を再び魅力溢れる国とするために、経済界自らこうした国民の主体性を引き出す取り組みに貢献して参ります。」

永野毅は、高知学芸中学から慶應で学んでいる。高知学芸中学の学校指針は、「生徒本位」である。こんな経営者が日本の若者を育てていくのだと思う。応援したい。


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