ron870

生きること、学ぶこと、読書を通じて、 自問する。

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最近の記事

生きること、学ぶこと

(問い)組織のあり方について? 大切なことは何か? 経験を通しての組織のあり方、自分が変わることへの省察です。 (組織・経営) ・経営に構想力のない組織は行き詰まる。個人も同じです。 ・経営力(リベラルアーツ)のある人は常に謙虚です。どういう経営者を選らぶかで組織は決まる。小さな人間の経営者が、大きな人間の社員をどのように使うことができるだろうか? ・社内の常識は、社外の非常識と考えることです。内向きの思考を捨てて社外に出る。異文化と交わる。 社内の旧いパラダイムをどのよ

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      (問い)松本美奈の授業が目指すものとは? 帝京大学で松本美奈(当時、読売新聞)の授業を観る。 「(相手、対象に)なりきって(コミュニケートする)」という教養課程の授業である。ジャーナリストであるだけに、学びに「時間」の使い方を導入する。大体1~3分で区切り学生に活動させる。緊張感と集中力は自然と高まる。記事をコンセプトマップに描く予習を経て、チームワーク学習では話し手と聞き手の立場になりきってコミュニケーション力を磨く学習である。これができるようになるまでにはいく

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        (問い)藤崎竜一の授業から学ぶこと? 帝京板橋キャンパスで行われている藤崎竜一先生(医療技術学部スポーツ医療学科救命救急士コース、医学部救急医学講座・ER)の授業を見学する。「眠らない授業」「命の授業」というタイトルで呼ばれている。 13時15分から演習を含めて16時30分に終了した授業は、これまでに経験したことがない「アクティブラーニング」であった。学習者が学びへの主体的を自ら喚起せざるを得ない授業設計になっている。その最大の秘訣は授業そのものを学習者(学生

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          (問い) 音楽をなぜ学ぶのか? ―バレンボイムの音楽論を少し― ダニエル・バレンボイムとE.W.サイードの“Parallels and Paradoxes”を読む。 バレンボイムが言う音楽を学ぶ目的は全く異なる2つである。一つは自分が不条理の世界や困難から脱出するためである。音楽は感情を高める。あるときに熱狂frenzyで、ある時に野生的savageryにもなる。もう一つは音楽をやると、頭、心、体全体の調和が必要なことがわかる。つまり、私たち人間とはどういうものであるのか

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          (問い)日本の経済界にいる永野毅という人とは? 経済界の年頭挨拶を読む。2023年、みんなとは全く違うことを、自分のことばを使って話している人がいた。東京海上ホールディングス会長の永野毅である。 「日本に対する危機感が叫ばれ久しくたちます。私は、今の日本に重要なことは、日本人が大切にして守るべきもの、日本という国家の哲学を再設定して長期ビジョンを示すことだと考えます。(略) 単に経済力・科学力だけでなく、人々に幸せをもたらす自然環境、文化伝統、歴史遺産、家族や友人、地域

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          (問い)地域大学が真に社会に向きあい、地域の中核となることとは? 昨日の岸田文雄首相の施政方針には、教育の問題への言及がなかった。経済政策が中心であり、厚みのない内容と感じた。 文科省は、この程、基金という枠組みを作り、「研究活動」への官製ファンド10兆円を計上して、グローバルでトップに立てる大学を作ることを推進しつつある。国際卓越研究大学の成功により、国の全体を牽引するトリクルダウン効果を狙っている。さらに、地域大学の研究支援基金(J-PEAKS)を設けて、地域の特色あ

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          (問い)曖昧さの価値とは何か? 再び、宮下史朗を読み想う。「ラブレー 周遊記」である。宮下はラブレーが「パンタグリュエル」で示したものは「曖昧さの価値」という。すなわち、「ラブレーは、何がこの傑作の真髄で、何が究極のテーマであるかけっして明らかにしない。読者にその解釈をゆだねている。曖昧さや多義性をはらんだダイナミックな作品を、開かれた書物として提示し、読者に解釈を委ねる。意図的、積極的な曖昧さが存在する。読者に「汝を知れ」という意図的な作為がある」という。 パンタグリュ

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          (問い)心と身体が一体であるという意味は? ここから始める。 人は本質的に、接続よりも切断、差異よりも無関心、関係より無関係である。だから、再接続や再肯定、再関係を探求する。これを「個体化」論として考えるのがポスト構造主義である。個体化とは器官なき身体をつくることである。浅田彰はツリーからリゾームへの転換という。(「働きすぎてはいけない」千葉雅也) 中村桂子は、その身体生成のやり取りの原点に受精卵を置く。周りに細胞、組織が形成されていく生命誌である。これは次回書く。 ドゥ

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          (問い)芸術家を育てる教育とは? 国立音楽大学の中西千春氏より興味深い研究について報告頂いた。「12名の音楽教師にBloom taxonomyを活用した授業設計」で学んでもらう実証である。音楽のような芸術に思想的、構造的な教育工学は不要、否、感性教育の障害になる可能性もある、ということが言われている。従ってこうした取り組みはあまり行われていないようである。学修者がどう変わるかということもあるが、むしろ音楽家である教師がtaxonomyを使って何に気がつくかという実験である。

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          (問い)ChatGPTについて考える ―AIと人間は非対象であるー LLA言語モデルを2つの視点で考える。 まずは、言語の起源という視点がある。LLAのアーキテクチャーはベクトル化によるアプローチであり、これが人間の言語認識に近いのではあるが、言語起源について考えているのではない。自然言語処理は、RNNやLSTMなどの回帰型ニューラルネットワークに代わりTransformerモデルが主流になっている。 しかし、言語生成を理解してのアプローチではないので、非常に優秀な大規

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          (問い)芥川龍之介が見た上海のアッカンサスとは? 芥川龍之介が、1921年に4ヶ月、中国をして書いた紀行文が「上海游紀」です。朝日新聞の天声人語は、舞台になぜ天声人語の文字が大きく掛かっていたか気になったのですね。私は、むしろ、欄間に薔薇とアッカンサスの花の方が気になりました。 芥川は、上海、南京、長沙、洛陽、天津まで行っています。どうでもいいことですが、私が初めて中国に行ったのは、60年後の1982年です。その当時でも大変でした。南京から上海へ汽車でした。外国人は特別車

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          (問い)脳神経医学のこれから 気がつくと痛み、痺れ、筋力低下が起きている。やがて身体全体の制御ができなくなる。中枢神経や末梢神経が侵されると人間は自立コントロールができない。 日本に、患者数4180人(10万人に3人)という難病の自己免疫障害である多発性神経炎も、その一つである。コロナワクチンから感染した事例もすでに確認されている。この病は増えている。日本でも初めて2013年にガイドラインが出た。来年の5月に新しいものが出るが、その内容は、殆ど変わっていない。つまり、医学

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          (問い)ICE アプローチをどう学修に活用するのか? ICEアプローチを活用したアクティブラーニングに関して、「Students exiting things happen」を生徒と共に推進している柞磨昭孝先生(元県立安芸高等学校校長・元県立祇園北高等学校校長)とTaxonomyの開発者Dr. Sue Fostatyとの座談である。 BloomのTaxonomyの考え方とICEの位置づけ、クリティカルシンキング、発問の重要性、ICEに関する多様な解釈や活用事例、アセスメン

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          (問い)義務教育の主体は誰か? 混迷するPTAとは? 「次の役員の成手がいない?」「ボランティアなのに、なぜこんなに時間をとられるの?」「先生もすごい負担で悩んでいる」公立小中学校での現場である。高齢化した自治会と同じような話が全国のPTAで起こっている。 米国で始まったPTAは、現在加盟しているのは25%ほどであり、米国でも困窮している。これに変わり個々の学校の環境に合わせて行うPTO(Organization)という形態も生まれている。違いは、徹底してボランティアであ

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          (問い)空から見えたものは? まだ日が昇って間もない。すでに遠くからブルブルという音が響いてくる。利根川沿いの農地を借り受けて、パラプレーン専用の飛行場がある。彼がパラプレーンに出会ったのはアメリカのニュージャージーで学生生活を終え、ニューヨークで働いていたころであろう。開発者であるドイツ系アメリカ人の工房へ訪ねて初めてみる軽飛行機に圧倒された。アメリカ人がこんなにも器用に手作りで物をつくるのを初めて知ったのである。 金沢の浅野川の山むこうに育ったので自然に囲まれて過ごす

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          (問い)落葉、枯枝からの創作とは? 本郷旧岩崎邸のいちょうの黄色と緑のグラディエーションが見事である。 川村忠晴はこんな時、渋温泉にある工房から飛び出して山に入る。木洩れさす林や森を散策する。灯りの造形作家、灯りの職人、川村は今落葉広いをしている。 倉本聰脚本の「前略おふくろ様」(萩原健一主役)の演出スタッフとして映像の世界に入ったが、やがて自分の道として創作デザインの仕事を始める。若くから、アマゾンの熱帯雨林の保護活動を続け、アマゾンを西洋文明から守ってきた南研子、伝

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