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#06.はじめての作物「枝豆/大豆」

2018年4月28日
世はゴールデンウィーク。今年のGWは間に平日を2日挟む飛び石連休になっているものの、やはり多くの日本人にとっては貴重な大型連休だろう。

一方で、今や希少生物と化した日本の百姓にとっては勝負の時でもある。ニッポンの主食、コメの植え付け時期であるからだ。

田園風景が広がる私の住む地域も、ちょうどこれからの10日間ほどが田植えの最盛期になっていて、非農家にとっても車道を走るトラクターからの軽い渋滞が風物詩となっている。

ご近所中が慌しいそんな中、我が家の開墾農園に初めての作物が植え付けられた。

映えある最初の作物に選ばれたのは『大豆』である。ちなみに選出された主な理由は「ご近所からタネを貰ったから」だった。

大豆は肥料が少なくても育ちやすい作物の代表例で、未熟な状態で収穫すると枝豆としても食べられる。家庭菜園でも初心者向けの野菜として挙げられやすい。

まして今回は開墾して初の植え付けとなるため、土の状態が全く分からない。ほとんど土に手を加えずにテキトー栽培でもそれなりに収穫できるハズの大豆は適任だった。

肥料がいらない一方で、大豆は多くの水を必要とする作物でもある。少し前の百姓は田んぼの畦で大豆を作っていたらしい。田んぼに溜めた水を大豆が勝手に吸い取って育つためだ。とくに豆がついて、実が大きくなる頃に多くの水を必要とする。

だから家庭菜園などで作る場合、タネの袋に書いてある情報をもとに、種まきから何週間後に豆ができ始めるかを予想し、それがちょうど梅雨時期に当たるように植え付けをするとラクに作ることができる。

今回使うタネは病気や鳥害に対して予防がしてあるものをご近所さんから分けていただくことができた。

ピンク色になっているのは防除のためのコーティングがされているためだ。大豆は自分の出した根に持ち上げられて、タネが地面から顔を出す。その時期には特に鳥に食べられてしまいやすい。

サクっと畝を立てる。トラクターで土を耕して貰っているので力は要らない。カチカチの土をスコップで耕しながら畝立てをしていたら、これだけで一日分の仕事を切り上げていたかも知れない。畝の高さは20cmほど。水はけが良くなりすぎると肝心な時期に乾燥が気になるので、あまり高く畝は立てなかった。

畝の頂点に溝を掘り、水をたっぷり注ぐ。タネは20cmほどの間隔で2、3粒ずつ植えたが、余ったものは間にテキトーにバラ撒いてしまった。

溝を埋めて軽く抑えたら種まき終了。基本的には丈夫な作物だ。芽がでるまで気になって仕方がないが、ここまでやったら人間にできることはほとんどない。

大豆は根に根粒菌と呼ばれる微生物を飼っていて、コイツらが空気中の窒素を養分に換えてくれる。収穫するころになったら根こそぎ抜いたりせずに、茎を切って収穫すれば、これらの有用な菌たちが土中に残ってくれる。

開墾農園の先鋒隊として頑張ってもらうとともに、夏ごろに美味しいビールのアテが今から楽しみである。

#農業 #家庭菜園 #田舎暮らし #夏野菜

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