プロポーズをした夜、僕は元カノの夢を見た。
10年付き合った彼女にプロポーズをした夜、僕は中学時代の元カノの夢を見た。
夢の中で元カノは、かつて一緒に帰った通学路の上で、真っ直ぐ僕の目を見ながら笑っていた。
現代にも、呪いはあるんだと思う。
街ですれ違うショートカットで茶髪の女の子が一瞬元カノに見える呪い。
文房具屋に行くたびに彼女が愛用していた薄いピンクのクルトガが目に入る呪い。
地元に帰省するたびに駅前のカラオケ屋で一緒に歌ったYUIの曲をなんとなく聴きたくなる呪い。
プロポーズした夜に、夢に出てくる呪い。
僕は