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良い接客は良い職場環境から、良い職場環境は良いコミュニケーションから

「サービス業は私にとって天職。」力強く迷いのないその言葉どおり、人と関わることが好きで、人との関りを大切に考えている野村さん。好きな仕事をしながら迎えた20代半ば、今後の働き方を改めて考えたときに出会ったR.projectへ入社。お客さまのために、スタッフのために、会社のために、自分ができることに全力で取り組み続け、今では「理想のマネージャー」としてスタッフ憧れの存在に。
コミュニケーションの大切さを軸に、組織づくりに励む野村さんに、お仕事の魅力からプライベートの楽しみまで、たっぷりお話しを伺いました。

野村 友莉子(のむら ゆりこ)
所属:株式会社R.project キャンプ事業開発本部 改革推進部
        (兼務)株式会社Recamp 運営部 RECAMP勝浦 | マネージャー
2015年入社。新規事業の立ち上げを経てキャンプ事業開発本部へ。ホテルやフィットネスクラブ、飲食店などサービス業界での豊富な接客経験を活かし、施設を利用するお客さまの満足度だけでなく、スタッフひとりひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる組織づくりを行っている。


<R.projectグループについて>
合宿事業(株式会社R.project)、キャンプ事業(株式会社Recamp)、BBQ事業(株式会社ヒーロー)を柱に、キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」の運営、アウトドアの力を活用した日本全国の未活用不動産、公園などの活性化、公設キャンプ場のリニューアルを行い、アウトドア体験をより身近に、多くの方に体験いただけるよう展開を行っています。


━━入社のきっかけは?

野村:サービス業界で何かおもしろいことをやっている会社がないかと、知り合いに相談したところ、R.projectの存在を教えてもらったことがきっかけです。そこからウェブサイトを見て、地方で展開していることに興味を持ちました。スタッフ募集をしているかどうかもわからないまま、ホームページの問い合わせから「仕事したいんですけど」ってメッセージを送ったのが始まりです(笑)

━━ホームページを見て、ここで働きたいと心を動かしたものは?

野村:千葉県のサンセットブリーズ保田の写真を見て「関東にこんな場所があるのか!」とすごくびっくりしました。私は生まれも育ちも東京なんですけど、近くにこんなに素晴らしい環境があって、なおかつその隣に宿泊施設があること。凄く単純ですけど、その環境に惹かれました。それに、若いベンチャー企業のほうが、自分自身活かせるものがあるんじゃないかという期待もありました。

━━入社前と入社後に感じたギャップはありますか?

野村:入社の段階で新規事業部への配属と言われていて、新規施設の立ち上げは混沌としているところもあるだろうなと思っていたので、ギャップを感じることは無かったです。
ただ、入社当日の仕事がベッドの組み立てだったので「こんなこともやるんだ」とギャップというより驚きました。74名定員のホステルだったんですけど、ベッド74台分の木材を自分たちで部屋に運び入れて、インパクトでどんどん組み立ていく…それが2週間ほど続いて、筋肉痛でベッドから立ち上がれないこともありました(笑)。
※ホステル事業は2021年終了

━━キャンプ事業への異動は会社から?それとも希望でしたか?

野村:両方です。それまで自分がやってきたことを振り返って、何が活かせるだろうかと考えたんですけど、店舗経験やマネージャー経験があったので、チームづくりやオペレーションの改善はできるかなと思っていて、その経験が活かせるのであれば、働く場所や部署にこだわりは無かったです。
そのことは会社にも伝えていたので、会社としては組織を強化するための優先度が高いキャンプ事業へ、ということで決まりました。

━━改革推進部のお仕事について教えてください。

野村:キャンプ場オペレーションの課題点の整理・解決を文字通り改革・推進していく部署です。全国のキャンプ場が対象ですが、ファーストステップとして、まずは自社のRECAMP20施設のオペレーションを構築しているところです。
改革推進部は2022年の春頃に始動しましたが、9月からはRECAMP勝浦のマネージャーを兼務しています。これにも理由があって、私自身はキャンプ場のオペレーション経験がほぼゼロだったので、改革するうえでは現場を理解していることが重要で、現場経験がなければ同じ目線に立つことができない、言葉に説得力が生まれないと思っていたので、自分から兼務を志願しました。

スタッフ研修の様子

━━日常のお仕事にはどのようなものがありますか?

野村:基本はRECAMP勝浦に出社しているので、まずは現場の確認と各セクションからの質問等への対応を行ないます。後は、平日は研修が入れば業務指導をしていることが多くなりますが、施設運営管理や改善プロジェクトをはじめとするミーティングもいくつか担当しているので、そのミーティングのための資料作成等、デスクワーク5割、研修3割、現場業務2割といったイメージです。

━━職場の雰囲気、チームづくりで一番気を付けていることは?
野村:コミュニケーションです。いい雰囲気でないといいチームはできないし、良い接客や店舗もできないと思っています。私自身今のチームに合流したときもまずは全員と話をしました。仕事上の役割だけでなく、ライフプランやプライベートも含めて話を聞いて、人物像を捉えて、相手を受け入れるよう心掛けています。メンバー同士でも同じようなコミュニケーションが取れる環境づくりを大切にしています。ちょっとしたことでもコミュニケーションが原因だとわかれば、とにかく話しをします。業務スキルだけでなく、人間力を上げることも大切だと思っているので、コミュニケーションスキルを上げてもらうために、考え方や発言の仕方なども具体的に伝えるようにしています。

━━社内、施設間のコミュニケーション方法は?

野村:メール等のツールを使用しています。私自身は階層ごとにさまざまなグループでのやりとりを行なうことも多く、その分幅広く皆さんと会話ができるので、状況把握もしやすいと思っています。
とはいえ、RECAMP20施設の状況を細部まで理解するのはマネージャー間のやりとりだけでは難しい部分もあります。そんな時に各施設からスタッフを集めて研修をすることがあって、良い機会なので懇親会も設けたところ、楽しみながら交流することができました。参加したスタッフからは、その後も各施設のスタッフ間で連絡を取り合うようになったと聞いて、それは本当に良かったと思っています。
部署内でも、他施設を知らない、キャンプ場で働いているけどキャンプをしたことがない、自分たちが提供している商品を体験したことがない、そういったスタッフのために、業務上の課題も解決できるような体験型研修を前提とした懇親会を半年に1回開催しています。
今年の夏には、勝浦でアルバイトも含めた全員で決起会を実施しました。進行スケジュールから食事メニューまでスタッフで構成を決めてもらったり、施設の売り上げやお客さまからのクチコミなど細かいところまで全員で共有したりもしました。日頃の自分たちの業務が会社にどのように貢献しているのかをしっかりと伝えることでモチベーションアップに繋げました。

RECAMP勝浦 決起会

━━お仕事のやりがいは?

野村:誰かの役に立てていることが自分にとってのやりがい、という考えは根底にあります。サービス業としてお客さまはもちろん、社内やチームのメンバーに対してもそうです。自分だけのスキルではなく、人を育てることは楽しいですし、それが会社からも求められていて、その部分がマッチしているからこそ感じるやりがいかな、とも思っています。自分が育成に関わったスタッフが成長した姿を見ると本当に嬉しいです。

━━これまでのお仕事のなかで、一番印象に残っていることは?

野村:2021年7月にオープンした合宿施設・タカオネの開業です。当初、合宿事業部とホステル事業部のどちらが開業担当をするかという話があり、「ホステル事業部で開業準備をさせてください」とお願いしたのを覚えています。ゼロベースから開業に携わった初めてのプロジェクトでしたが、個人、団体どちらでも活用しやすい宿泊エリアの設計、一般利用も可能な飲食店や物販店の企画、すべてが初めての試みでしたが、オーナーや関連企業など他方面からのサポートでどうにかハードを整えることができました。
一番苦労をしたレストランの立ち上げは、他社の運営オペレーションを学ぶところからスタートし、ここでも飲食店経営に強い会社からアドバイスをいただきつつ、私が普段カフェなどを利用する立場では知りえないような情報もかき集めていました。
メニューやコンセプトを決める際は、開業パートナーと一緒に高尾山口駅前で、一日中アンケート調査を行ったこともあります。大まかなメニュー構成、設備・備品選び、事業計画、人員計画…飲食店はタカオネの一部の機能とはいえ、普通に1店舗立ち上げるのと同じ量のタスクを遂行するので、非常にハードでしたが、毎日が新しい発見と学びで溢れていました。

タカオネ オープン

タカオネのプロジェクトが成功し、多くのお客様から愛されるようになったのは、オペレーションの設計に貢献してくれた開業初期メンバーとの出会いが非常に大きかったと思っています。
ひとりひとりが主体的かつ協力的に動いてくれたことで、ドタバタだった開業初期を乗り越えることができました。当時のマネージャーをはじめ、飲食担当責任者のリーダーシップで、メンバー全員の士気が高まっていたと思います。既に私は現場管理から外れていますが、新しいマネージャーに交代した今でもその想いが引き継がれていると感じます。
とても貴重な機会をいただけたこと、関わっていただいたすべての皆さんに感謝しています。

━━スタッフのキャリアアップに対してアドバイスしていることはありますか?

野村:自分自身を振り返ったときに、もらえるチャンスは積極的に手にしていく、見る権利、知る権利が与えられたらどんどん吸収していくことがとても重要だったなと思います。自分から能動的に動いていることは、他の人の目にも留まり、さらにいろんな機会が増えていくことにも繋がっていったと実感しています。与えられる機会は全て手にしていくこと、機会が与えられないとしても自ら働きかけることの大切さをスタッフにも伝えています。

スタッフとの時間

━━ご自身が今後チャレンジしたいことは?

野村:Racampでは「キャンプ場運営の達人になる」という目標を掲げています。私は「達人」になるためにはどうすればいいのか?を伝えていく立場にあるものの、まだまだ習得しなければいけないことがたくさんあります。「達人」はずっと追い求めることでもあるので、実際にはゴールはないと思っているんですけど、私自身がまずは「達人」を目指して、Recamp全体を「達人」へと育てることが目標です。将来的にはなっぷに契約いただいている全国のキャンプ場を底上げすること、プロフェッショナルを増やしていくことに挑戦したいと思っています。

━━趣味や夢中になっているものは?

野村:趣味は料理で、食べることも好きです。最近はマイホームを持つことができたので、家族や友人を招待してホームパーティを開いて、料理をふるまうことも増えました。後は庭作りにも夢中になっています。

ホームパーティでのお料理

ずっと都心部で働いていたんですけど、自然が生活に溶け込んだ今の環境が、遊びにも仕事にも繋がっていて、R.projectグループが言っている「非日常を日常に」は、こういう生活のことかなと、移住してきたこの1年で実感しています。仕事で得た知識を生活に取り入れることもできているし、自宅での挑戦が仕事に活かされているなと思うことも多いです。

庭のお手入れ

━━オンとオフの切り替えはどうしていますか?
野村:最近は社会的にオフを優先する傾向があるなと感じているんですけど、仕事とプライベートそれぞれに優先度の高いものがあって、その時々で重要なほうを選べば、バランスよく両立させることができると思っています。

近くの海で釣りを楽しむ休日

━━最後にご自身の生き方をひとことで表すとすれば?
野村:「雑草のように生きる」
学校を辞める決断をした際、親から「自分で決めたんだからこの先は“自分で生きていきなさい”」と言われたことがあって、その時に「生きていく力」の重要性を感じました。
人生はすべて計画通りにいくとは限らないので、何かが起きたときに自分の力で踏ん張って、道端の雑草のようにどんな環境でもしっかり根を張って生きられることは、強くてかっこいいなと思っています。


【編集後記】
今夏にRECAMP勝浦で行なわれた決起会で、「清掃には商品をつくる役割がある」そのことをお客さまからのコメントや施設評価と合わせて可視化・言語化して、スタッフ全員に伝えたというお話しは、今回のインタビューで私が一番印象に残っているエピソードです。「仕事とは?」という問いに対する答えは人それぞれ。決められたことを決められたとおりにこなすだけでは「作業」になってしまい、それは目的ややりがいを見失う原因にもなる。だからこそ「仕事」が「作業」にならないよう、ひとつひとつの業務や活動が持つ意味を丁寧に伝えることが大切です。
野村さんのことばは、実体験に基づくものであり、また日頃から周囲のことを理解しようとたくさんアンテナを立てているからこそ、一緒に働く皆さんに響くのだと思います。
「誰かのために役に立てることが嬉しい」と語る彼女は、強く・優しく・美しい!素敵な方でした。

取材・文:j.funakoshi
取材日 :Oct.2023


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