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産育休を経験したからこそ感じる「今という時間の大切さ」と「周囲の理解&サポートのありがたさ」

働き方も多様化する時代。キャリアか結婚・出産、どちらを選ぶのかという究極の選択だけではなくなり、育児と仕事を両立させ「子育てをしながら働く」人が増えた今でも、ほとんどの人が産後の働き方やキャリアについて一度は考えるのではないでしょうか。
仕事を続けるため、産休・育休の取得に迷いはなかったものの、復帰後に感じたもどかしさから弱音を吐いたとき「お互いさまだかから、周りに気を遣い過ぎなくていいよ」という上司のことばに救われたという新井さん。時間が足りない!と思うことがあっても、家族や仕事仲間の協力のもと、自分らしく働くことを選択した女性のリアルな想いをお聞きしました。

新井 千秋(あらい ちあき)
所属:株式会社R.project アウトドア活用事業部
オンライントラベルエージェントでのキャリアを活かし、キャンプ場紹介・予約サイト「なっぷ」事業にて、ユーザー向けプロモーション等、主に集客周りを担当。2022年4月~2023年4月の産育休を経て、2023年5月からはアウトドア活用事業部に所属し、子育てに奮闘しながらも充実した日々を送る。


<R.projectグループについて>
合宿事業(株式会社R.project)、キャンプ事業(株式会社Recamp)、BBQ事業(株式会社ヒーロー)を柱に、キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」の運営、アウトドアの力を活用した日本全国の未活用不動産、公園などの活性化、公設キャンプ場のリニューアルを行い、アウトドア体験をより身近に、多くの方に体験いただけるよう展開を行っています。


━━アウトドア活用事業部のお仕事について教えてください

新井:民間企業様からキャンプ場やキャンパーに対して自社のサービスを周知したい等のご相談があった際、R.projectのアセットを活用してできることをご提案する法人向けのタイアップを行う部署です。また、地域振興課が行う、自治体と一緒にアウトドアを活用した地域振興といったコンサルやイベント実施等も行っています。

IBARAKI CAMP AUTUMN FESTA 2023

━━以前担当していた「なっぷ」運営での経験をどのように活かしていますか?

新井:「なっぷ」を活用した提案がほとんどなので、「なっぷ」での集客力やユーザーの動向などを具体的にお伝えしています。そういった点ではこれまでの経験が活かされていると思っています。

━━産育休取得にあたって、ご自身のキャリアについてどのように考えていましたか?

新井:自分のなかでは「退職」の選択肢は無かったです。ただ、想像がまったくできなかったので、育児をしながら仕事ができるのかな?という不安はありました。とはいえ、テレワークで働けるなら、育児と仕事を両立できるだろうとは思っていました。産育休前から「なっぷ」事業と併せてアウトドア活用事業の業務も担当していたんですけど、復帰後、組織体制変更のタイミングで、どちらの仕事をしたいか?と会社から聞かれたときに、アウトドア活用事業部で新しいことにチャレンジしたいと希望しました。

地域振興部のオンラインミーティング

━━産育休取得中に考えが変わったことはありますか?

新井:お休みに入る前は「すぐにでも仕事に復帰したい」と思っていましたが、こどもが産まれてからは「もう少しそばに居たいな」という思いはありました(笑)。ただ、絶対に仕事に復帰するという考えは変わらなかったので、保育園事情を考慮して、入所可能な確率が高い0歳児から保育園に入れて、早く仕事に復帰することを選びました。

愛娘と

━━復帰してみて率直な感想は?

新井:復帰当初は育児と仕事をどれくらい両立ができるのかがわからなかったので、6時間の時短勤務で働いていました。実際にやってみると、テレワーク勤務ということもあって、仕事をしている時間も楽しいな、と感じたので、4か月目からはフルタイムに変更して働いています。
こどもと一緒に過ごす時間と仕事している時間があることで、生活にメリハリがあって、充実感もあります。

━━子育てをしながら仕事をするうえで、ご家族の協力は?

新井:私の場合は夫が同じ会社なので、仕事内容も理解してくれています。お互いテレワークということもあって、夫が協力してくれているからこそ、今の仕事ができています。
朝早く出掛けたり、夜遅く帰ってくる出張のときは、保育園の送り迎えとかお互いフォローしあうことで成立していると思っています。

ご家族と

━━周りの支援で助かっていると感じていることは?

新井:育児に関しては夫のサポート、仕事に関しては周りのメンバーのサポートやフォローです。急にお休みをいただかないといけなくなったときも、事情を話しやすいので、そういった環境に感謝しています。会社としても働きやすさを実感しています。

━━逆に育児と仕事の両立で苦労していることはありますか?

新井:時間が足りない(笑)。こどもの体調によって保育園にいけないとなると、仕事に費やす時間が減っているうえに、時間調整が必要になることもあります。ただ、そこもテレワークとフレックスの対応でかなり助かっています。

━━これから産休・育休を検討している方へ何かアドバイスをするとしたら?

新井:そうですね…。できることをやっていればいいと思います。
私自身、復帰直後は、久々の仕事で頭もそんなに回転しないし(笑)、みんなは新しい事業にも取り組んでいて、全然周りについていけていないと感じました。そのときに「仕事はやりたいし、楽しいんですけど、無理かもしれない」と上司に弱音を吐いたことがあったんです。「こどもが熱を出して突然休むこともあるだろうし、色々と難しいかも」と言ったら、上司から「それって新井さんだけじゃない。自分も風邪をひいたら突然休むこともあるだろうし、それはお互いさま。周りに気を遣い過ぎずに、自分がやれる、やりたいと思うことをやったらいいよ」と言ってもらえて、確かにそうだなと救われました。
できることは精一杯やって、できないことは周りに頼ってもいい。引け目を感じることなく、いい意味で“開き直り”くらいのメンタルで取り組んでもらいたいと思います。
後は、産前産後はある意味情報戦です。私の場合、会社からの情報以外にも、行政のサイトを見て、わかりづらいところはそれを解説しているサイトを見たり、インターネットやSNSでとにかく検索しまくりました(笑)。地域の集まりや保活コンシェルジュのところに足を運んだりもして…地域によっても異なりますし、いろんなところに情報があるので、情報収集は挫けずに頑張ってください。

保育園の運動会

━━今まさに育休中の男性社員の方に、直前に「育休中に家族のためにやりたいこと」を伺ったところ、「ひとり目のときに妻の大変さを目の当たりにしていたので、家事全般を頑張って妻がゆっくり過ごせるようにしたい、またこどもとの時間を大事にしたい」とおしゃっていました。奥様の目線から育休取得を考えている男性に向けてもアドバイスをいただけますか?

新井:私も、育休ではなかったものの、夫が有休をまとめて消化して1ヶ月ほど家事協力をしてくれました。どのタイミングで育休を取得するかにもよりますけど、特に新生児のころはその時しかないとても貴重な時間なのでぜひ大切に過ごしてもらいたいです。もちろん家事も助かりますけど、一緒に過ごす時間があることで共感しあえることが嬉しいし、そんな時間が大切だと思います。

━━子育て中の今だからこそ仕事に活かせる部分はありますか?

新井:視点が変わったことです。私も普段からキャンプをするんですけど、まず、キャンプ場を選ぶ基準が変わりました。お子さま連れのキャンパーの気持ちが実体験として理解できるようになりましたし、欲しい情報がわかるようになりました。ファミリーキャンパーの方が「なっぷ」のコア層でもあるので、そういった視点が仕事にも活かせるようになりました。
また、企業案件のサービス・商材等でも、お子さまがいる方向けにお問合せいただくことも多くて、商材によっては、小さなこどもが口に入れても大丈夫かといった安全性も意識するとか、こどもを持つ親の視点を交えるなど提案の幅が広がりました。

ファミリーキャンプの様子

━━最後にご自身が働くうえで大切にしていることは?

新井:「楽しく働けるかどうか」です。
私は、自分にとって難易度が高いと思うことに挑戦しているときが楽しいんです。
慣れていることをやり続けることはコントロールしやすくて良いんですけど、そこに得意じゃないことも難しそうなことも取り入れて、継続的に挑戦し続けることを意識しています。振り返ったときに、挑戦したからこそ、気づけたことや考え方の変化、そういったところに自分の成長を感じられる瞬間が好きだし、挑戦して良かったなと感じるので、そういう感覚は大事にしたいと思っています。


【編集後記】
出産・育児は、家庭や職場の環境から出産のタイミングまで、ひとりひとり状況が異なるため、産後の働き方、キャリアの考え方もさまざまで、これといった正解はありません。
「ふたり目も望むからこそ、それまでの時間の過ごし方は重要だと思っていて、チャレンジもどんどんしていきたい」と言う新井さんは、きっとお子さんに“諦めない親の背中”をしっかり見せることができるんだろうな、と思いました。母として、働く女性として“今”を大切にしながら、楽しく生きる。そんな“生き様”がシンプルにかっこいい!!

取材・文:j.funakoshi
取材日 :Oct.2023


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