さえき

適当に色々書くところ

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【講義レポート】ブライアンウィルソンが1967年に壊れるまでの過程と「ペット・サウンズ」

 私の大学時代に書いたレポートを久々に読むと、中々面白く書けているものが多かった。今回は大学4年生時に芸術系の講義にて最高評価Sを獲得できたレポートを、多少の追記と数点の補足画像を添えてここに再掲したい。  人生レベルでハマったバンドであるため、当時の私は3000字を超える非常に力の入ったレポートを書いている。だいぶ長いがざっくりとしたバンド史としてまあまあ面白く書けていると思うので、最後まで読んで頂けたら何よりも嬉しい。 映像身体学特講2 「本講で取り扱ったような精神

    • 240422 文化を享受したあとは

       なぜか生まれてきてからもう27年経つが、この四半世紀において何か自分にひとつ一貫したものがあるとすればそれは「サブカルチャーが大好き」ということ、その一点のみになると思う。  会社組織に入って半年と少しが過ぎた。大変に勉強になった半年間であったが、やはり重く受け止めなければならない事実として「みんなそんなにサブカルチャーが好きではない」ことがわかった。というよりは、「みんなメインカルチャーとされるものを享受し楽しんでいる」というのだろうか。ジブリ、ハリーポッター、コナンの

      • (再掲)煙草は大人のおしゃぶりか

         21歳の少年が書いた作文。思ったより面白かったのでtumblrからnoteに再掲。 2018/03/25  夕暮れの差し込む地元の大きな河の河川敷で一人、煙草を咥えたまま火を点けずずっと向こうを眺めている。実家にいても余りリラックスできず、煙草を買いにコンビニへ出かけたまま家に戻れなくなってしまった。  買った煙草を既に5本程度吸ってしまい、程々の喫煙者である私には十分な量を吸いきってしまっている。今これを書きながら、1本の煙草に火を点けないままもう15分程が経過した

        • カップ麺のフタ

           午前が終わり午後1時、気づいたらもうこんな時間になっていた。PCを閉じ一呼吸つくと、私の昼メシタイムが始まる。  今日は気紛れで持ってきたカップ麺を食うことにしている。しかし─ 俺は疲れていた。  痺れた指で何の感動も無くビニールを破る。脳みそが宙に浮いたまま流れるようにフタを引っ張り剥がした。  … そこには小坂菜緒のサインがあった。「買ってくれてありがとう」。  …  あっ、そういえばお湯を入れるんだった。私は数秒の間意識を失っていた……… カップ麺のフタを

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        【講義レポート】ブライアンウィルソンが1967年に壊れるまでの過程と「ペット・サウンズ」

          夏にピリオドが打たれる時 (まおちーありがとう)

           ついさっき夏が終わった。  池袋、土曜夜中4時、久々のサークルの同窓会。気が付くと居酒屋の片隅でもうすぐ30になる男に俺は左乳を噛まれていた。噛ませておけば満足するか と思っていたが冗談と暴力とを履き違えている力で噛んでいたためなんとかして振り払った。10人程度の飲み会である。誰もこちらは見ていない。俺は悲しくなった。今どうしてこんな薄汚れたおしりかじり虫みたいな生き物が俺の横にいるんだ。  遡ると5月。久しぶりに動いたのは同期のグループラインだった。  「9月にOBラ

          夏にピリオドが打たれる時 (まおちーありがとう)

          盆 台風 鬱病 (そして吐瀉物のような文章)

           脳みそが石のようになり始めてからもう1ヶ月以上経った。 今がここ1,2年で一番酷い。子供のときはピーピー泣いていたが、今となっては目玉の泉も枯れ、飯を食う死体となっているだけ。ずっと物理的に胸が痛い。本当に何にもならないのに、気を紛らわせるためにパソコンに向かうだけ。  こんなことは一生ひた隠しにするつもりだったが流石に無理があるしもう周囲にはバレているのだ。私は幼い、一般的な認知に問題がある、あたりまえができない発達障害者である。且つそれによる「二次障害」として重い躁鬱

          盆 台風 鬱病 (そして吐瀉物のような文章)

          俺の推しがスゴく変なことを言った

          結論から申し上げると、俺の推しが物凄く変なことを言ってしまった。 というか、全世界に向かってケンカを売ってしまった。 ちなみに本画像は今回のライブでついつい買ってしまった推しのアクスタである。LOVE。 松尾潔が、全達郎ファンが、芸能リポーターたちが耳を傾けていた日曜午後2時、俺は父親と車の中下関の大雨渋滞につままれたままラジオに耳を傾けていた。放送での彼の7分に渡る独白(Twitterでファンが「玉音放送」と言っていて父子共々笑ってしまった)を聞いたのだが… 10年以上少

          俺の推しがスゴく変なことを言った

          ツケ払い

           先日郵便局に行った。電話番号と印鑑との変更手続き、それと3年前に葛西のどっかのATMでなくしたキャッシュカードの再発行のためである。ある日、ATMで呆然とお金をおろしたまま、「ピーッ!ピーッ!!」というATMくんの悲痛な叫びも耳に入れぬまま、扉を開け明後日の方向へ歩き出した─(こんなことってあるのか?)。警察から電話が来た。「あなたのキャッシュカードをお預かりしています」。え?ああ、なんかないなと思ったら…。「はい、わかりました、また受け取りに行きます(適当)」。そう言って

          ツケ払い

          就活しなきゃね

          履歴書、職務経歴書…?「志望動機書」?? クソくらえ!!! ─なんてジュブナイルなハートの26歳無職男性、、、  年貢の納め時は季節の変わり目とともに来るもので、私も私自身の無職期間にもうピリオドを打ちたいと思う。しかしいざ応募するとなるとこれが非常にケッタイなもので...。企業への志望動機書というしんどい作文を書く前にリラックス目的で駄文を一本書きたいと思いついた、今回はそんな魂胆である。  田舎は安らぎ、都会はドラッグ。こんな簡単な二元論でしかこの2つは語れないが私

          就活しなきゃね

          つくってワクワク -「うんこ」と書かれたWebページ-

          2022 2月  平穏な日常が鋭利な刃物のように、楽しい非日常と私とを切り裂いていく。酒を飲ませてくれるお店であったりちょっとした小旅行であったり、ここ最近は楽しいことが多かった。一転今からwebアプリ制作の講義を受けるようになる。真面目な生活にまた身を投じることになるためしばらくそうしたハッピーな時間も一旦おあずけということになる。何ということだ。  てな訳で私が最近学んだ、というより教科書の真似をして成し遂げた偉業を嗜む程度にご紹介したい。“html“の勉強、つまりw

          つくってワクワク -「うんこ」と書かれたWebページ-

          [再掲]タピオカよ、お前はどこへ行くのか

          2019.10.02 ポイ捨てされたタピオカに思う  秋津にて丼丸がタピオカ屋になったとのニュースを聞き、私の愛する優良海鮮丼チェーンを飲み込んだ「流行」そのものへの怒りや憎悪が増幅していた今日この頃であった。  しかしこうして公園に捨てられ蟻の浮いたプールと化したタピオカミルクティーを見ていると、ブームの空虚さや弊害を感じずにいられない。タピオカよ、持ち主はお前を最後まで味わってくれなかった。お前はお前を粗雑に消費し、飽きたからと言ってお前を簡単に捨てるこの社会に何の

          [再掲]タピオカよ、お前はどこへ行くのか

          デュワーズうまいね〜

           父は洋酒を嗜まない男だった。ビールと日本酒のみが彼の食卓には並んでいた。彼は食を重んじる男である。「ウイスキーやジンなどの洋蒸留酒はメシに合わない」ためであるらしい。  彼の気持ちは非常に理解できる。ウイスキーはそれそのものを味わうコンテンツであり、「食」の入り込む余剰を許さないからだ。ビールや日本酒やワインなど主に食中酒として嗜まれるものたちは色々な食べ物たちのお友達が多い。一方ウイスキー。彼はストイックな性格であるため友達といってもせいぜいナッツかチーズか合鴨ソテー程

          デュワーズうまいね〜

          初めて風の歌を聴きました - 村上春樹「風の歌を聴け」(1979) 感想文 -

           タイトル通りの読書感想文です。  おぉ... ん〜... いや、なんていうか...  結論からいうと面白かった。文庫にして155ページというコンパクトさもあり、また場面や回想への転換が目眩く用意され飽きさせず、没入しながらスラスラ読むことができた。また本当に前から何千人もの人が口を揃えて言うことだが、情景描写の1文1文の全てが本当に、非常に美しい...。  ただ「読みやすかったですか?」と聞かれるとまあ...というのが素人目に読了した私の感想である。  何故か?登場

          初めて風の歌を聴きました - 村上春樹「風の歌を聴け」(1979) 感想文 -

          久しぶりにゲロを吐いた

           過老なのか、。  久しぶりに何かが口から出てきた。  「生みの苦しみ」というものがこれにも該当するのなら、と考えると頭を抱える。これと同じにしちゃだめだ。わかってはいるつもりではいるんだけどね。 ゲロは案外スルスルと出てくるものである。9%のサイダーみたいな缶々 アレがトドメだった。 昔はこんな内臓事情にどう対応していたのか、ハウトゥーもないため忘れた ベッドと体との接地面が溶けていく 炎天下のアイスのようなイメージで一つになっていく 右耳からギターが聞こえる ベ

          久しぶりにゲロを吐いた

          乾杯

           缶チューハイの安い酔いに身を任せ椅子にもたれる男がここに一人 グラスに注ごうとしているジンジャエールウォッカ 酔いは人を原始に戻す  乾杯 アルコール依存の父から教わった数少ない穏やかなコミュニケーション 酒を口にする前に、グラスをコツン と音を鳴らす それは挨拶、親愛の握手というよりは武道の前の一礼に近い 「あなたに敵意は抱いておりません」という動物的な本能のなし得る行為であるとも言える  ただ一つ確実なのは 乾杯は他者の存在を以て成立するという事実のみである  グ

          10/15朝 3時間の憂鬱な記憶

           俺の家の2階に雑貨屋のロフトが出店した。いや、そもそも俺のベッドがロフトの店内に展示されているのかもしれない。朝の光の中むくりと起き上がった俺を、商品を物色していた買い物客たちがじっと見つめる。ずっと前からウチの光景はこんなだったよう思うが、いつまで経ってもこの雰囲気は慣れないものである。ベッドから左5m程にあるエントランスに外まで伸びる階段、そこから客たちがみな出入りしている。大きな店によく客が入っており我が家は盛況だ。  ベッドを出て起き上がり、寝巻のまま少し近くの雑

          10/15朝 3時間の憂鬱な記憶