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『円円のシャボン玉』(短編集『円』より)

『円円のシャボン玉』(短編集『円』より)


劉慈欣著


一言で言うと、
シャボン玉好きの女の子、円円の成功物語。

円円は、幼少期から、シャボン玉にハマり、シャボン玉と共に、成長する。仕事熱心で、社会的な使命に燃える父親は、そんな、放蕩娘に呆れる。

気候変動の影響なのか、ふるさとの街は、干魃で、強制移住をさせられる。円円の両親は、干からびた土地を復活させようと、日々努力を続けていたのだけど、自然の猛威の前に、散ってしまう。

円円は、長年のシャボン玉研究によって得られた知識で、科学の第一人者になって、ソーラーパネルのスタートアップで成功する。
そして、十分な資金力を持って、大好きなシャボン玉の巨大化プロジェクトを進める。そんな、円円を父親は、残念に思う。そんな矢先、円円は、巨大で、しかも、消えない単なるシャボン玉の開発に成功する。そして、そのシャボン玉が、故郷を干ばつから救い出すことになるという話。

円円の父親は、市長も務める立派な人。努力で、何でも手に入れることが、大事なのだというごく、当たり前の考え方をしているのだけどね。人生って、なかなか、努力だけで何とかなるものじゃないからね。円円のように、自分の好きなことしかしないような人間を理解できない。

主題は何か?
人には、それぞれ、使命というか、役割が与えられているのだと思う。でも、自分の使命は、わからないもので、、ただ、よくわからないけど、夢中になる程好きなものを通して、神様は、人それぞれに役割を与えるということなのだと理解した。

自分はどうだっただろうか?
私は、小学生のころ、野球にハマっていて、スコアをつけるのが好きで、プロの試合をテレビで見ながら、場合によっては、ラジオを聴きながら、馬鹿みたいに、スコアをつけていたことを思い出した。

いまの仕事は、調査をして、報告書を作成することなのだけど、記録を取るという点ではかぶっているのかなあ、とか思った。

幾田りら ps

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