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来日するオールブラックスXV選手名鑑。

まず、オールブラックスXVって何???

オールブラックスXV(フィフティーン)は、オールブラックス(本隊)に次ぐ15人制ラグビーニュージーランド代表の2ndチームです。かつては、ジュニア・オールブラックス、ニュージーランドA代表などと呼ばれていましたが、それ代わるチームとして2020年に新設。しかし、パンデミックの影響により始動が遅れ、2022年にようやく活動を開始しました。テストキャップはつきませんが、スーパーラグビー活躍し、将来的にオールブラックスを担う事を期待されている若手選手と選手層の厚さからオールブラックスには選出されなかったものの、テストマッチの経験を持つベテラン選手達で構成され、国際舞台での多くの経験を積むことを目的としたチームとなっています。ヘッドコーチは現役時代は日本でのプレー経験もあり、今年までブルーズのHCを務め、来年からはオールブラックスのコーチに入る事が決定しているレオン・マクドナルドさんが務め、そして同じく来年オールブラックスのコーチに入る事が決定している日本代表でもコーチを務められた経験を持つクルセイダーズのスコット・ハンセンさん、さらにチーフスを今年ファイナルまで導いたクレイトン・マクミランHCもアシタントコーチとして帯同します。

注: 今回チームの発表によりますと、8日に行われたジャパンXVとのメンバーからオリ・イェイガーさん、アイサイア・ウォーカー・リアウェリさん、アサフォ・アウムアさんがパーソナル・リーズンで離脱し、熊本との日本代表戦に向けてジョージ・ダイアーさん、ジョージ・ベルさん、エイダン・ロスさんが追加招集されています。

・選手名鑑①-プロップ部門-

Jermaine Ainsley(ジャーメイン・アインズレイ)

生年月日: 1995年8月8日 (年齢 27歳)
所属チーム: ハイランダーズ
身長: 181 cm
体重: 122 kg

アインズレイさんは2015年からオーストラリアでプレーしていましたが、2021年に地元オタゴのハイランダーズに戻ってきました。21年は足首の捻挫に苦しみ、満足にプレーをする事が出来ませんでしたが、爆発力のあるフロントローである彼は、失われた時間を取り戻し、すぐに先発プロップとしての地位を固め、2022年のスーパーラグビー・シーズン終了後には、アイルランドとの2つのテストシリーズに臨むマオリ・オールブラックスのメンバーに選出されました。また、その年のハイランダーズ・アワードではフォワード・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

Oli Jager(オリ・イェイガー)

生年月日: 1995年7月5日 (年齢 27歳)
所属チーム: クルセイダーズ
身長: 192 cm
体重: 128 kg

イェイガーさんは、2013年にアイルランドのU18スクール代表としてプレーしましたが、レンスターのアカデミーに落選してしまい、ラグビー選手としての夢を追いかける為、NZのカンタベリーへと旅立ちました。その後クルセイダーズのインターナショナル・ハイパフォーマンス・ユニット、NPCのカンタベリーを経て、2017年にクルセイダーズのスカッド入りを果たします。当初はナンバー8としてプレーしていましたが、元クルセイダーズFWコーチで、現オールブラックスFWコーチジェイソン・ライアンさんの勧めで、タイトヘッドプロップへ転向しました。

Xavier Numia(シャビエル・ヌミア)

生年月日: 1998年11月29日 (年齢 24歳)
所属チーム: ハリケーンズ
身長: 189 cm
体重: 111 kg

ヌミアさんは、学生時代カレッジスポーツ・ウェリントン・ラグビー・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2018年にNPCのウェリントン・ライオンズで州代表デビューを果たし、ルーキー・オブ・ザ・イヤーのタイトルを獲得しています。2019年にシドニーで行われたワラターズ戦でハリケーンズデビュー。順調にキャップを重ねており、パワーもさることながら、プロップとは思えぬスピードも魅力的な選手です。

Ollie Norris(オリー・ノリス)

生年月日: 1999年12月11日 (年齢 23歳)
所属チーム: チーフス
身長: 195 cm
体重: 126 kg

ノリスさんは、2018年、20歳以下のニュージーランド代表のメンバーとして活躍し、2020年に怪我のカバーとしてチーフスのスカッドに招集され、同年のクルセイダーズ戦でインベステック・スーパーラグビーデビューを果たしました。強力なスクラムの持ち主で、2021年にはマオリ・オールブラックスに選出されています。

Pouri Rakete-Stones(ポウリ・ラケテ=ストーンズ)

生年月日: 1997年6月17日 (年齢 26歳)
所属チーム: ハリケーンズ
身長: 183 cm
体重: 118 kg

ストーンズさんは、2016年ハリケーンズU-20での活躍により、ニュージーランドU20代表に選出され、2020年にハリケーンズのスカッドに選出。同年の南アフリカのケープタウンで行われたストーマーズ戦でスーパーラグビーデビューを飾り、2019年にはフィジー戦でマオリ・オールブラックスデビューを果たし、2020年にはハミルトンで行われたモアナ・パシフィカとの一戦でマオリ・オールブラックスでの初先発を果たしています。

George Dyer(ジョージ・ダイアー)

生年月日: 1999年10月22日 (年齢 23歳)
所属チーム: チーフス
身長: 187 cm
体重: 114 kg

ダイアーさんは、2019年にニュージーランドU-20代表に選出され、翌年の2022年に地元のワイカトでNPCデビューさらに、同年には負傷の交代要員としてチーフスのスカッド入りを果たし、クルセイダーズ戦でデビュー。2023年にはフルタイムの契約を勝ち取り、先発にも名を連ねるようになりました。

Aidan Ross(エイダン・ロス)

生年月日: 1995年10月25日 (年齢 27歳)
所属チーム: チーフス
身長: 189 cm
体重: 111 kg

オーストラリア生まれのロスさんは、チーフスのアカデミーでの活躍が評価され、2015年ニュージーランドU-20代表に選出。2017年に負傷のカバーとしてチーフスのスカッドに招集され、同年のウェスタン・フォース戦でデビューし、2019年にはNPCのベイ・オブ・プレンティのキャプテンとして優勝に貢献。その後もチーフスで安定した活躍を見せ、2021年にオールブラックス初選出。2022年のアイルランドとのテストシリーズで初キャップを獲得しています。

・選手名鑑②-フッカー部門-

Asafo Aumua(アサフォ・アウムア)

生年月日:1997年5月5日 (年齢 26歳)
所属チーム: ハリケーンズ
身長: 177 cm
体重: 109 kg

アウムアさんは、2017年にU-20ニュージーランド代表の主要メンバーとして世界チャンピオンに輝き、イングランドを64-17で破った決勝戦ではハットトリックを達成。同年にはウェリントンの州代表での活躍が認められ、スーパーラグビーの試合には出場していないにもかかわらず、オールブラックスの北半球ツアーへ招集されます。2018年にスカイスタジアムでのクルセイダーズ戦でハリケーンズでスーパーラグビーデビューを。2020年はハリケーンズで再び頭角を現し、オールブラックスのスカッドに復帰しています。

Ricky Riccitelli(リッキー・リッチテリ)

生年月日:1995年2月3日 (年齢 28歳)
所属チーム:ブルーズ
身長: 178 cm
体重: 110 kg

リッチテリさんは、南アフリカのダーバン出身で、4歳のときに家族でNZに移住。学生時代はラグビーだけでなくクリケットでも代表選手として活躍していました。2015年にホークスベイと2年契約を結び、その後ハリケーンズに加入し、開幕戦のブランビーズ戦でデビューを飾りました。2016年にはスーパーラグビーを制し、2017年にはフランスとのシリーズで、オールブラックスのキャンプに招集されましたが、ハリケーンズでの出場機会が減っていき、2022年シーズンに出場機会を求め、ブルーズに移籍し、活躍しています。

Tyrone Thompson(タイロン・トンプソン)

生年月日:2000年5月28日 (年齢 23歳)
所属チーム:チーフス
身長: 186 cm
体重: 111 kg

トンプソンさんは、2020年9月12日のワイカト戦で、ウェリントン・ライオンズの選手としてNPCデビュー。ウェリントン時代にはハリケーンズU20チームに加わりましたが、2022年のスーパーラグビー・パシフィック・シーズンにはチーフスに移籍。デビュー戦となったモアナパシフィカ戦でトライを挙げました。パンデミックの影響でニュージーランドU-20代表には選出されなかったものの、2022年6月にはマオリ・オールブラックスのスカッドに選出され、アイルランド戦でデビュー。同年にはアイルランドA代表とバーバリアンズと対戦するオールブラックスXVスカッドにも招集されました。

George Bell(ジョージ・ベル)

生年月日: 2002年1月29日 (年齢 21歳)
所属チーム: クルセイダーズ
身長: 183 cm
体重: 107 kg

ベルさんは、2015年にクルセイダーズのアカデミーに入り、2022年にはニュージーランドU-20代表に選出されています。そして、2022年にはNPCデビュー前にパースでのウェスタン・フォース戦でクルセイダーズのメンバーとしてスーパーラグビーデビューを果たし、しかも初トライを挙げています。今回オールブラックスXVに選出されたように、次世代のオールブラックスのフッカーの1人として大きな期待が寄せられています。

・選手名鑑③-ロック部門-

Naitoa Ah Kuoi(ナイトア・ア・クオイ)

生年月日:1999年10月7日 (年齢 23歳)
所属チーム:チーフス
身長: 196 cm
体重: 116 kg

アクオイさんは2019年のU-20オセアニアトーナメントにもニュージーランド代表として出場し、NPCのウェリントン・ライオンズでも活躍を見せ、2020年にチーフスと契約。タイトなFWとしても活躍する運動量豊富な選手ですが、攻撃時にはワイドに飛び出してボール保持者をサポートする能力も見せ、メディアのインタビューなどでのユニークな受け答えが、度々話題になるなど、とても明るい性格の選手です(爪に塗っているネイルにも注目)。

Quinten Strange(クウィンテン・ストレンジ)

生年月日:1996年8月21日 (年齢 26歳)
所属チーム:クルセイダーズ
身長:199 cm
体重:112 kg

ストレンジさんは、2016年ワールドラグビー・U-20チャンピオンシップのニュージーランド代表に選ばれ、NPCでは若干19歳でタスマン・マコのレギュラーとしての地位を確立。2017年にクルセイダーズへ入団。2020年にはオールブラックス・スカッドに選出されましたが、トレーニング中に負傷し、デビューとはならず。


Isaia Walker-Leawere(アイサイア・ウォーカー・リアウェリ)

生年月日:1997年4月16日 (年齢 26歳)
所属チーム:ハリケーンズ
身長:197 cm
体重:122 kg

アイサイアさんは、2016年、2017年とワールドラグビー・U-20チャンピオンシップのニュージーランド代表に選ばれ、2016年には19歳でハリケーンズと契約。当時の最年少メンバーとなりました。 2018年にハリケーンズデビューを飾り、同年には マオリ・オールブラックスに選出され、2トライを挙げました。そして、アイサイアさんのお父様は2007年のラグビーワールドカップでフィジーのキャプテンを務めたケレ・リアウェリさんです。

・選手名鑑③-ルーズフォワード部門-

Billy Harmon(ビリー・ハーモン)

生年月日:1994年12月23日 (年齢 28歳)
所属チーム:ハイランダーズ
身長:187 cm
体重:104 kg

ハーモンさんは学校を卒業後、配管工として働きながらラグビーを続け、2016年にNPCのカンタベリーのスカッドに選出。2017年にはクルセイダーズに入団。2018年にはマオリ・オールブラックスのメンバー入りを果たし、2022年も6月のアイルランドとの2テストシリーズに選出。同年には北半球ツアーでオールブラックスのメンバーにも招集されています。そしてクルセイダーズでの3シーズンを経て、2021年のスーパーラグビー・シーズンにハイランダーズに加入。現在キャプテンとしてチームを率いています。

Akira Ioane(アキラ・イオアネ)

生年月日:1995年6月16日 (年齢 28歳)
所属チーム:ブルーズ
身長:194 cm
体重:118kg

アキラさんは、元サモア代表の父エディさんと元NZラグビー女子代表の母サンドラさんの間に、エディさんが当時リコーブラックラムズ在籍していた為日本で生まれました(もちろんリーコさんも)。2014年には弟リーコさんと共に7人制NZ代表に選出され、2016年のリオ・オリンピックでもプレー。2015年にブルーズでデビューし、U-20代表、マオリ・オールブラックスにも選出。2017年のマオリ・オールブラックスで遠征中、負傷のカバーとしてオールブラックスのキャンプに招集され、フランスXVとの試合でオールブラックスデビューも果たしますが、テストマッチではない為キャップはつかず、2020年ブレディスローカップで、ようやくオールブラックスのテストデビューを果たしました。ブルーズでも活躍を続けているアキラさんは、今年ブルーズでの100capも達成しています。

Du’Plessis Kirifi(デュプレシ・キリフィ)

生年月日:1997年3月3日 (年齢 26歳)
所属チーム:ハリケーンズ
身長:180 cm
体重:101 kg

サモアをルーツに持つキリフィさんは、2017年チーフスのデベロップメント・スカッドでプレーし、8月にはウェリントン・ライオンズと2年契約を結び、NPC開幕戦で先発メンバーに名を連ねました。2018年にケガのカバーとしては招集され、ハリケーンズに入団。2019年にシドニーでのワラターズ戦でベンチからデビューを果たします。2020年にトライネイションズの負傷者カバーとしてオールブラックスにも招集されています。

Christian Lio-Willie(クリスチャン・リオ=ウィリー)

生年月日:1998年8月26日 (年齢 24歳)
所属チーム:クルセイダーズ
身長:187 cm
体重:109 kg

リオウィリーさんは、大学で歯科の学位取得後、2021年のNPCシーズンにオタゴに入団。2022年にはハイランダーズとしてスーパーラグビーを果たします。6番と8番の両方でプレーでき、2023年にクルセイダーズへ移籍し、怪我人が多発する状況下の中で出場機会を掴み活躍。未来のオールブラックスとして大きな期待を受けています。そして、彼もまたとても陽気なキャラのようです。


Pita Gus Sowakula(ピタ・ガス・ソワクラ)

生年月日:1994年10月26日 (年齢 28歳)
所属チーム:チーフス
身長:195 cm
体重:110 kg

ソワクラさんは、2018年にチーフスに入団する前は、パスケットボール選手として2012年のFIBAオセアニア19歳以下選手権のフィジー代表に選出される程の実力者でした。2018年のハミルトンでのハイランダーズ戦ではリザーブに名を連ね、66分にリアム・メッサムさんに代わってスーパーラグビーデビューを果たし、それ以来印象的なパフォーマンスでチーフスでのレギューラーの座を獲得。2022年には7月のアイルランドとのテスシリーズでオールブラックスに選出され、デビューしています。来シーズンはTOP14のクレルモンへの移籍が決定しています。

Cameron Suafoa(キャメロン・スアフォア)

生年月日:1998年4月23日 (年齢 25歳)
所属チーム:ブルーズ
身長:196 cm
体重:116 kg

スアフォアさんは、ケガでU-20ニュージーランド代表を逃したものの、2019年にオークランドでNPCデビューを果たし、2022年ブルーズに入団。同年の3月29日にマウント・スマート・スタジアムでのモアナパシィフィカ戦でデビューを果たしました。またスアフォアさんは、アイルランドとの2022年のマオリ・オールブラックスのスカッドにも選出され、6月29日、ハミルトンのFMGスタジアムでマオリ・オールブラックスのデビューを飾っています。ビックサイズで運動能力抜群なフランカーなので今後も楽しみです。

・選手名鑑④-ハーフバック部門-

Folau Fakatava(フォラウ・ファカタヴァ)

生年月日:1999年12月16日 (年齢 23歳)
所属チーム:ハイランダーズ
身長:177 cm
体重:80 kg

トンガ生まれのファカタヴァさんは、16歳でニュージーランドに渡り、学校を卒業後すぐにNPCのホークスベイズですぐ印象的な活躍を見せ、2019年にハイランダーズと契約を結びました。スクラムハーフとしての資質を高く評価されており、直感的なゲーム感覚に優れ、アタック時にチームを勢いづけ、体格は決して大きくありませんが、フィジカルなプレーを好んでいます。2022年はWRの代表資格の居住年数の変更が膝の怪我と重ってしまい、代表選出への雲行きが怪しくなりましたが、無事解決し、同年オールブラックスへ初選出され、7月のアイルランドとのテストシリーズでデビューを果たします。昨年の秋に再び膝を負傷し、現在も状態が懸念されている部分もありますが、問題がないようならば再びオールブラックスへの道は十二分にあると言えるでしょう。

Brad Weber(ブラッド・ウェバー)

生年月日:1991年1月17日 (年齢 32歳)
所属チーム:チーフス
身長:172 cm
体重:75 kg

ウェバーさんは、2011年にU-20ニュージーランド代表として世界チャンピオンに輝きながらも、その後オタゴ大学で応用科学の学位を取得する傍ら、シニアキャリアでのステップアップに苦労し、一時は学業に専念する事も考えたそうです。しかし当時のワイカトのHCから一本の電話があり、ワイカトで数試合プレイすると、チーフスの目に留まり、2014年にスーパーラグビーデビュー。2015年のキャンペーンでは、サモアとの歴史的な一戦でオールブラックスデビュー、同年のバーバリアンズ戦ではマオリ・オールブラックスでのデビューも果たしています。その後怪我に苦労しながらも、2019年からはキャプテンとしてチーフスを率い、同年のワールドカップのメンバー入り、3位に貢献。2大会連続のワールドカップ出場に向けて日本戦でどのような活躍を見せてくれるのか注目です。RWC後はフランスTOP14のスタッド・フランセ・パリへの移籍も決定しています。

・選手名鑑⑤-ファースト・ファイヴ・エイス部門-

Brett Cameron(ブレット・キャメロン)

生年月日:1996年10月4日 (年齢 26歳)
所属チーム:ハリケーンズ
身長:189 cm
体重:82 kg

2017年にカンタベリーでNPCデビューを飾ったキャメロンさんは、2018年にクルセイダーズに入団し、2019年にはクルセイダーズがスーパーラグビー3連覇を達成した中、5試合に出場しました。2018年のNPCでの目覚ましい活躍により、キャメロンさんは日本代表戦でオールブラックスデビューを果たしますが、2021年にクルセイダーズを退団。その後日本の釜石シーウェイブスへ移籍し、今シーズンハリケーンズへ入団。NZ復帰を果たしています。

Stephen Perofeta(スティーヴン・ペロフェタ)

生年月日:1997年3月12日 (年齢 26歳)
所属チーム:ブルーズ
身長:181 cm
体重:85 kg

NPCのタラナキでの活躍で一躍注目を浴びる事となったペロフェタさんはニュージーランドU-20代表に選出され、2016年ブルーズと契約。2017年のレッズ戦で、ブルーズでの初出場を果たします。当時所属していたオテレ・ブラックさんの負傷により、いきなりチーム司令塔を任される事となりますが、その直後のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズのNZツアーで初先発すると見事に期待に応えます。その後怪我を乗り越えながら、2021年はファーストチョイスのフルバックとしてプレーし、2022年もファーストファイブとフルバックの両方で好調を維持し、同年オールブラックスに選出され、ラグビーチャンピオンシップのアルゼンチン戦でデビューを果たしています。

・選手名鑑⑥-ミッドフィルダー部門-

Jack Goodhue(ジャック・グッドヒュー)

生年月日:1995年6月13日 (年齢 28歳)
所属チーム:クルセイダーズ
身長:187 cm
体重:100 kg

学生時代農業を学んでいたグッドヒューさんは、2014年、カンタベリーでNPCデビューし、2015年、オールブラックス・セブンズ、ニュージーランドU20ワールドカップの優勝メンバーにも選ばれました。膝の怪我がありましたが、2016年にクルセイダーズのスコッドに初選出され、開幕戦のブランビーズ戦でスーパーラグビーデビュー。2017年にはオールブラックスにも負傷のカバーで初招集されています。2018年6月のフランス戦でテストデビュー。同年末のブレディスローカップではテスト初先発を果たしています。ここ2年は度重なる負傷で定期的にプレー出来ていない状況ですが、コンディションが万全ならばオールブラックスへの復帰の可能性はかなり高いでしょう。RWC後はフランスTOP14のカストル・オリンピックへ移籍が決定しています。

Alex Nankivell(アレックス・ナンキベル)

生年月日:1996年10月25日 (年齢 26歳)
所属チーム:チーフス
身長:188 cm
体重:98 kg

ナンキベルさんは、2015年にタスマン・マコでNPCデビュー。印象的なパフォーマンスを見せ、2017年のチーフス・スカッドに選出されます。チーフスでの活躍により、2019年マオリ・オールブラックスの選考委員の目に留まり、フィジーとの試合で活躍します。残念ながらオールブラックスへの選出はなりませんでしたが、マオリ・オールブラックスでは欠かせない中盤の選手として存在感を放ってきました。来シーズンからはURCのマンスターへの移籍も決まっています。

Billy Proctor(ビリー・プロクター)

生年月日:1999年5月14日 (年齢 24歳)
所属チーム:ハリケーンズ
身長:187 cm
体重:96 kg

プロクターさんは、2017年18歳でNPCのウェリントン・ライオンズのトレーニングスコッドに選出され、2018年にはスーパーラグビーシーズン前のハリケーンズのトレーニングに参加。その後、ニュージーランドU-20代表に選出されます。19歳でハリケーンズに入団し、シドニーでのワラターズ戦でハリケーンズデビューを果たしました。2020年にはハミルトンでのモアナ・パシフィカ戦でマオリ・オールブラックスデビューも果たしています。

Bailyn Sullivan(ベイリン・サリヴァン)

生年月日:1998年9月3日 (年齢 24歳)
所属チーム:ハリケーンズ
身長:187 cm
体重:93 kg

サリヴァンさんは、ニュージーランド・スクール代表として「スクールボーイ・ラグビーのスター」と評され、2017年に18歳にしてNPCのワイカトの先発としてタラナキ戦に抜擢され、2018年にフランスで開催されたU20ワールドカップにも選出され、4位入賞を果たします。同年にチーフスに入団し、サンウルヴズ戦にてデビュー。その後チーフスでは大きなインパクトを残せず、2022年にハリケーンズへ移籍すると活躍をみせ、同年のマオリ・オールブラックス、オールブラックスXVに選出されています。

・選手名鑑⑦-アウトサイドバック部門-

Sam Gilbert(サム・ギルバート)

生年月日:1999年1月21日 (年齢 24歳)
所属チーム:ハイランダーズ
身長:189 cm
体重:98 kg

ギルバートさんは、万能型アウトサイドバックでカンタベリー・アンダー19、クルセイダーズ・ナイツでプレーしていましたが、スーパーラグビーでの試合出場を求めて南へ渡り、ハイランダーズと契約。そのシーズン、スーパーラグビー アオテアロア開幕戦のチーフス戦でスーパーラグビーデビューを果たしました。正確なキックも武器です。実際に会った仲良しのTwitterのフォロワーさんによるとめちゃくちゃ気さくな優しい方だそうです。


AJ Lam(AJ・ラム)

生年月日:1998年7月29日 (年齢 24歳)
所属チーム:ブルーズ
身長:188 cm
体重:100 kg

ラムさんは、元ハリケーンズのスピードスターで、現在フランスTOP14のモンペリエでプレーするベン・ラムさんの弟で、叔父は元サモア代表キャプテンのパット・ラムさんという凄いラグビー家系の選手です。センターでも、ウイングでもプレイができ、2019年にオークランドでNPCに初招集され、2021年にのスーパーラグビー・アオテアロア第6戦のハリケーンズ戦でデビュー。長身でパワー、スピード、狡猾さも兼ね備えており、昨年オールブラックスXVにも選出されています。

Ruben Love(ルーベン・ラヴ)

生年月日:2001年4月28日 (年齢 22歳)
所属チーム:ハリケーンズ
身長:183 cm
体重:90 kg

ラヴさんは、19歳以下のニュージーランドクリケット代表に選ばれるなど、クリケットでも才能を見せましたが(元マオリ・オールブラックであるお父様マティーンさんがラグビーをやって欲しかったという半ば強引な意向もあり)、NPCのウェリントン・ライオンズの環境に移ることを選び、2018年にマオリ・オールブラックスのU-18代表に選出され、2020年にはニュージーランドのU-20代表にも選出されています。その後ハリケーンズと契約し、2021年のハイランダーズ戦でデビュー。ダイナミックなプレーが持ち味で、10番と15番の両方をこなすラヴさんは、将来を嘱望されており、今シーズンは怪我によりほとんどスーパーラグビー・パシフィックではプレイしていませんでしたが、今回オールブラックスXVに選出されています。


Etene Nanai-Seturo(エテネ・ナナイ=セトゥーロ)

生年月日:1999年8月20日 (年齢 23歳)
所属チーム:チーフス
身長:183 cm
体重:92 kg

サモア代表のティム・ナナイ=ウィリアムズさんの従兄弟であるセトゥーロさんは、2018年オールブラックス・セブンズチームで頭角を現し、2019年のニュージーランドU-20代表に選出。同年にチーフスへ入団。東京オリンピックの延期に伴い、15人制でもプレーを続けながら2020年に東京オリンピックに出場し、オールブラックス・セブンズチームの決勝進出へ貢献。ステップワークとパワーを兼ね備えた選手で、今回オールブラックスXV初招集となります。

Jona Nareki(ジョナ・ナレキ)

生年月日:1997年12月27日 (年齢 25歳)
所属チーム:ハイランダーズ
身長:175 cm
体重:83kg

ナレキさんは、2017年のワールドチャンピオンに輝いたニュージーランドU-20チームのメンバーで、同年にはオールブラックス・セブンズチームにも選出されています。2020年にハイランダーズに入団し、2021年にはシーズンを通して9トライを挙げるなどスピードと敏捷性が魅力の選手です。ここ2年怪我が重なっていますが、今回のオールブラックスXV初招集で自らのポテンシャルを証明できるか注目です。


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