こんにちは、ruhaと申します。
この度、霜月はるかさんの同人音楽活動20周年記念アルバム『Maple Leaf BOX II』歌詞公募企画にて、『春風と人魚姫』という作品で、光栄にもMapleLeaf賞を頂きました！

簡単に自己紹介をさせて頂きますと、普段ファンタジー系同人音楽サークル『Pastel Tone Music』にて、ボーカル・作編曲活動をしている者です。（霜月さんの楽曲からの影響もかなり受けていたりします…！）

採用は逃したものの、せっかく素敵な賞を頂けたので、こちらで応募歌詞に関しての解説などを掲載させて頂きたいと思います。

#楽曲デモ

公募楽曲のデモが募集サイトにて公開されてますので、ぜひ歌詞と照らし合わせながら聴いてみてください！切なく美しいメロディーが印象的な、デモの段階からとても素敵な楽曲です。

▼ https://shimotsukin.com/20th/lyric/

#応募歌詞 『春風と人魚姫』

『春風と人魚姫』
作詞：ruha

薄紅の雨が包む世界
微睡む日々

それは結ばれた証
優しい瞳が零す
隠せない眩しさに
思わず俯いた

誰が望んだ悲劇か
淋しいお伽話か
読み進める勇気を
私にください

佇む硝子の心
象る映らない願いは
貝殻の奥深く閉じ込めて

冬の冷たさを憶い出せば
夢から覚めるでしょうか
やがて静かに溶けて消えてしまう
儚い唄　春風に乗せて

双つ飾った真珠と
淡い色を纏って
どこまでも透明な
私で居られる

並んだ純白の薔薇
波打つ幾重にも束ねた
誰よりも愛される花が咲く

星屑の涙振り払って
広い海へと行くの
嵐の果てに射した光がほら
夜を染めた

薄紅の雨が包む世界
泡沫の物語
泳ぐその柔らかな影を掬い
空に浮かべたら

また歩き出すの
哀しみを飲み干して
再び会った時は目を合わせて
微笑むから　紡ぐ未来へと

#歌詞のテーマについて

霜月さんが歌われている楽曲の印象に関して、ファンタジー作品では悲恋が多め、PCゲーム系の現代が舞台の曲では幸せ溢れる歌詞が多い気がしたので、『現代系・叶わない恋』の組み合わせにしようと思い立ちました。

デモを聴いた時パッと浮かんだのが、『海や水・切ない恋愛』のイメージだった事もあり、そこから『人魚姫』になぞらえ、『片想いの相手が結婚してしまう』という悲恋の流れに繋げてみました。

『春風と人魚姫』という、一見絵本のようなタイトルとのギャップだったり、収録リストに『誓いの花束』という曲があったりもしたので、落差や皮肉めいた感じも仄めかせてみたり。

ただ、活動記念のアルバムという事で、悲しみに暮れるだけではなく、新たな季節や未来へと進んで行くようなストーリーも意識しました。

歌詞には貝殻や真珠など、海系のモチーフを織り込んだり、『薄紅の雨』という表現で花が散り行く様子を心情に重ねて表したりと、イラストにした時の華やかさや、構図の組み立てやすさも狙っています。

特に『色』というワードは物語の重要なポイントとなっており、

という対比は、特に繊細に表現したい部分でした。
また、主人公が想いを寄せるのは、新郎・新婦どちらのパターンもありかなと考えています。一応現代を舞台として想定していますが、固有名詞などは避けたので、ファンタジー世界の話としても感じ取れるかもしれません。

時代によって、参列マナー的な価値観は移り変わっていく可能性もありますが、逆に結婚式に思いっきり真っ白なドレスを着て行くような、バチバチに挑戦的な女性の歌詞を作るのも楽しいかもしれないと思ってみたり。

自主活動の中で作編曲・作詞・歌唱なども自ら行なっている手前、『声にした時の響きや心地よさ』もこだわった点です。（選考の際に口ずさんでくださったかもしれない思うととても嬉しい…！！）

#霜月はるかさんの楽曲との出会い

Twitterでも時々呟いたりするんですが、改めて書かせてください…！
元々私はRPG的なファンタジー世界観が好きで、ゲームのイラストや音楽の耳コピサイトなどを巡っていた所、『Muzie』というサイトに辿り着き、そこから『同人音楽』という活動形態を知りました。

そこで偶然聴いた『月追いの都市』という楽曲に衝撃を受け、霜月はるかさんの柔らかく透明感のある歌声や、楽曲のファンタジックな世界観にどんどん惹き込まれていきました。

他にも『ティンダーリアの種』や、『グリオットの眠り姫』など、架空言語のコーラスや、1つのアルバムを通して物語を描写していく作風は、私の今のサークルの作品形態（歌姫シリーズなど）にも大きく影響しています。

その中でも特に『Maple Leaf BOX』は1番最初に購入した霜月さんのCDで、ヘビロテしまくった、私のファンタジー音楽の原点とも言える思い出の作品です。

珍しい縦長のパッケージだったり、ブックレットに1曲ごとのイメージイラストが添えられていたのも印象的で、個性的で素敵なデザインにワクワクしていた事を覚えています。

なので、今回の『Maple Leaf BOX II』の制作決定や、作品に関われるかもしれない！というチャンスを頂けて、本当に嬉しかったんです！

camp-fire.jp

霜月はるか同人音楽活動20周年記念アルバム＆ライブ制作プロジェクト

霜月はるか

音楽

支援する

• ¥ 27,023,951
• 1,293 人
• 終了しました

達成率: 675%

#コーラス公募参加

実はコーラス公募にもちゃっかり応募しておりまして、今回メゾソプラノパートで収録に参加させて頂くことになりました！（歌詞も含め、お祝いやいいねをくださった皆さま、ありがとうございました…！）

色々と欲張ってしまって恐縮ですが、こちらもせっかくの貴重な機会なので、精一杯頑張ります！この度の経験から、今後の制作にも活かせたら良いなと思っています！

#最後に

限られた情報から場面を想像して描いていくのは、とても充実した時間でした。他の方の受賞作品もそれぞれ個性が出ていて、1つのデモからこんなに世界が広がるのかと、改めて『作詞って奥が深い…！』と感じました。

きっと企画に応募された皆さんそれぞれに熱量を持って、楽しみながら考えられていただろうと思います。

活動の積み重ねを発揮でき、素敵な賞を頂けた事を喜びつつ、一方でおこがましくも悔しさがあります。霜月さんの音楽の世界観や、日山さんの歌詞が好きで、ダイレクトに影響を受けたからこそ、『既存作品をなぞった形にしか成り得ない』のでは、という懸念もありました。

なので採用された歌詞を拝見して、言葉選びがオリジナリティに溢れ、スッと腑に落ちて納得出来るような内容だと感じました。純粋に仕上がりが楽しみです…！

いずれ私もこういう作品を作ってみたい！と憧れを抱いて音楽活動を始め、霜月さんの楽曲やイベントを通して、話したり繋がった方もいらっしゃったり、本当に色々なきっかけを作ってくださって感謝しかありません。

ぜひシモツキン好き同士で、活動周年のお祝いの気持ちを共有できたら良いな〜と！私もこれからもずっと応援し続けたいと思います。

それでは、ここまでご覧頂きありがとうございました！

ruha(Pastel Tone Music)

▼ 霜月はるかさん、MANYOさん、日山尚さんによるユニット『canoue』の楽曲やMVも素晴らしいので、皆さんぜひご覧ください…！！

▼ canoue ver.の月追いの都市の、より重みのあるサウンド感も素敵…！！