見出し画像

看護師を辞めた日

 最後の出勤日(夜勤)前日。
いつもと変わらない感覚。いつも通りジムに行って、いつも通りご飯を食べて寝た。”明日で退職か。実感がないな。”

 そして夜勤へ行く。出勤して主任から「今日でruiくんが最後の出勤になります。じゃあ、ruiくん挨拶どうぞ。」そう言われても、まだこれから働くから退職の実感はなかった。「今日で最後ですけど、まだまだ最後まで全力で働くんでよろしくお願いします。」笑顔で言った。夜勤中は今日で終わりだなんて考えることもなく働いていた。
しかし、仕事が終わる2時間くらい前から”もうここに来ることはないんだな。”思うようになった。今まで普通にやっていた、採血、与薬、体位変換、食事介助などの1つ1つのことに”最後の”ってつく。最後の採血、最後の与薬、最後の体位変換。そう思ってすぐに時間は経過し、仕事は終わった。

 夜勤と日勤の引き継ぎの時に全員の前で本当に最後の挨拶を行う。主任から「ruiくんがこれで退職になります。ruiくんから挨拶どうぞ。」なんか粋なことを言ってかっこよく最後を締めようそう思って喋り始めた。
「1年目、2年目の時は毎日が辛くてここに来るのが嫌で仕方がなかった。今日辞めてやる。そう思って毎日仕事をしていました。けど、3年目になってできることが増えて、新しい仲間も増えてきてすごく楽しく仕事ができた。初めて辞めることを考えずに仕事をしていた。4年目ではプリセプターになって自分が新人を指導する立場になって自分なんかにできるのか不安もあった。それでも新人のためにどうしたらいいのか考えるのが好きでたまらなかった。成長を見るのが楽しくてたまらなかった。今思うと、嫌なことも、いいこともその全てが僕のなかの、、、、。」
話しながら新卒で入って働きはじめてから今までのことを思い出して込み上げるものがあり、言葉につまってしまった。
「、、、その全てが僕の中のいい思い出です。でも、僕は”後悔”をしています。それは、もっとこの病院で”挑戦”をしなかったことです。楽な方に流れてしまって、もう少し頑張ればもっとできることが増えていたのに、”挑戦”するチャンスを与えられたのに”挑戦”すらもしなかったこと。それが、この病院での僕の”後悔”です。僕は、これから自分が決めたことですけど”挑戦”をします。上からになってしまいますが、皆さんも”後悔”のないように”挑戦”していってください。
こう思わさせてくれたのはみなさんのおかげです。僕はこの病院で働いている皆さんのことを尊敬していて応援しています。本当にありがとうございました。」
思い返してみると途中からはずっと涙を堪えながら話していて、かっこいいとは到底言えない挨拶だったと思う。もっとまとめれば良かったなあとも思うけど伝えたいことは伝えられたはず。

 ロッカーを掃除して、職員証を返却し、いろんな人に「おつかれさま。」と言われる。”ああ、もう僕がここに来ることはもうないんだな。”そう思い病院を出て退職した。

”後悔のないように挑戦し続けよう。”

自分で言った言葉をそのまま自分にぶつけて忘れずに進んでいこう。
まずは4月の語学留学。英語頑張るぞ!


退職した時の気持ちを忘れないように書かせてもらいました。


この記事が参加している募集

今月の振り返り

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?