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季節は音からやってくる

昨夜眠ろうとしたら窓の外から「リンリンリン」と虫の音が聞こえてきた。

「あ、秋がやってきたんだ」

まるでご先祖様たちが「今年はお家にいてね」って泣いているような肌寒いお盆が終わって、夏空が帰ってきた。あぁ、また暑い夏が始まるなと思っていたけれど、どうやら季節は一歩先に進んでいたらしい。

思えば季節の始まりは音からやってくるような気がする。

ゴロゴロという雷の音に夏が近づいたことを感じ、ミーンミンミンという蝉の鳴き声で夏を確信する。

同じ蝉でもヒグラシの鳴き声が聞こえてきたら夏の終わりを感じるし、秋の虫の音が聞こえたら秋の始まりだ。

そんな秋の訪れを感じて目覚めた今朝、街に出たら秋桜とススキを見つけた。気づいていなかっただけで、秋はもう私達の近くへやってきていたみたい。

きっと今年も残暑で暑い暑いと騒ぐのだろうけれど。
きっとあっという間に今度は寒い寒いと騒ぐのだろうな。

季節の移り変わりを見つけたときは、いつもちょっぴり嬉しいけれど、ちょっぴり寂しくもあるんだ。

またね、夏。また来年。今度は思いっきり満喫できる夏だといいな。


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