世界
日課の散歩兼日光浴をしに公園へ。
お気に入りの桜の木。
雪がない時期はジャンプしてやっと手が届くかどうかの枝だけど、
積雪のおかげで目の前で見られる。
よく見ると既に小さな蕾のようなものができている。
樹々たちは足元を1m以上も雪に埋もれ数ヶ月を過ごし
丸腰で冷たい風に吹かれ続け
それでも春が来れば誰しもを魅了するみごとな花を咲かせる。
その強さを思い涙が出た。
傍らではそり遊びの子供たちが大きな声で笑う。
前からはダウンジャケットを着た小さな老犬が
笑顔でスキップ。
犬を連れたおじさんも声を上げて笑う。
世界って美しいな。
そう思うとまた涙が出た。
そして、世界の美しさを感じられることが有難い。
荒んだ心で見る世界は
黒く澱んで色んなトゲばかりが目に入る。
私はここから先の人生は、ずっとこの世界の美しさを感じられる自分であり続けたい。
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