見出し画像

今朝の天声人語に思う

 今朝の朝日新聞の『天声人語』コラムが小気味良かった。シャーロック・ホームズが物忘れの天才と引き合いにだし、記憶は「小さな屋根裏部屋」なので、なんでも詰め込むのは無理で「無用の知識」はどんどん忘れよとの意味と取れるとのことだそうだ。そこから盛山文科省の旧統一教会と「選挙協定」を結びながら「忘れた」との国会答弁に繋げて、「この茶番劇」をしっかり覚えて、選挙の時に「有用な知識」としよう。と言うのが大意である。皮肉が効いていて「忘れた」「茶番劇」と切り捨てるのがいい。
 しかし、こう言う、「忘れた」や「ウソ」が立法の府である、国会で罷り通るようになったのは、故アベ総理の『立派な功績』ではないだろうか? 2020年に立民が衆院調査局に調べさせた、アベ氏の虚偽答弁は19年11月から20年9月の退任までの間だけで118回あったという。これはおそらく『桜を見る会』に関してだけである。
 アベ政権下では、「森友」「加計学園」「桜を見る会」と、大きく問題になったことは有名ですが、新聞を始め大手メディアは、野党は「モリカケサクラ」の追求だけだと、貶したのではなかったか。このアベ政権の一強持続にはメディアも大きく貢献(加担)している、のではないか? 国民が思いだすように、選挙前にこういう報道をしたという記憶はない。
「森友」事件の公文書改竄に関わり、おそらく人一倍責任感の強い公務員(全体の奉仕者)たろうとした、赤木俊夫さんを自死に追い込んだ。この改竄事件の発端はアベ氏が国会答弁で『私や妻(昭恵氏、森友学園校長)が関わっているなら』『政治家としての責任をとる』と大見栄を切ったのは(大ウソだろう)、それを受けて佐川氏が財務省に命じ公文書改竄をさせたということになっている。(忖度だったということだが、アベ氏の指示はなかったか?) そうすると12年12月に総理就任から20年の9月の総辞職までの期間中に何度ウソをつき続けた(および改竄をした)のか? アベ氏は行政はもとより立法、司法の場にまで権力を握り、メディアのトップとも会食を重ねて懐柔したことは明らかで、君臨し続け、政権を降りてからも、2022年に(旧統一教会の怨念の)凶弾に倒れるまでは、検察もメディアも手が出せなかったのではないだろうか。
 いま、ようやくキシダ氏の政権支持率が最低を記録する中で、検察、メディアも『叩いてもいい』ムードになったから、朝日新聞もこのようなコラムを載せたのではないか。(ああ長かったと思うのはわたしだけだろうか?)
 このコラムを載せた以上、選挙前には国民が忘れることのないように、大々的に自民の『茶番劇』総集編を掲載していただきたいと思う。テレビなど影響力の大きいメディアにも『叩いていい』のですよ、と声をかけてやりたいのだけれど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?