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恐ろしい豚

実は今まで本当に楽しかったと思った事は
数えるほどしか無い
たぶん二度ほどかな
いつも思う事がある
るんぺんになるのが
最後に見て見たい世界
それまではまだ見ていない物が多すぎる
ただ見て来た物が汚すぎて
何も満足できない物ばかりだった
寂しい奴ばかりが多い
満足そうに楽しんで生きているように
見えるけど
そうじゃ無い事が自分には
すぐに目に付く
ほんの数秒に本性がいつも
目に付く
その時に悲しさを感じる
涙を出せる悲しさではなく
心がため息を使い
全身へ送り出す
無酸素の血液が
それをそうさせる
今日は冷たい缶コーヒーを望んだ
人気のない大きな窓から
いつものように
風の種類で形を変える雲が
珍しく重なり合って
何とも言えない
人の形の雲を見せて来た
休憩は長くても5分
それ以上は
具沢山の獣に気持ちが滅入る
恐ろしい豚が貸してあげた
椅子ですら元の場所へ戻さずに
何も無かったように去っていく
その後ろ姿に貸してあげた椅子は
当たり前に存在していた椅子と認識して
それはそれをそう恐ろしい豚だった
もうよくがんばった
そろそろ
るんぺんになる日が来そうだ

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