見出し画像

「くるり~誰が私と恋をした?~(第2話)」男たちの心とはうらはらに、自立しだす記憶喪失の姫

記憶喪失した生見愛瑠をめぐる3人の男との恋物語?というか、なかなか面白いラブコメという感じだろう。かといって、生見は社会人なわけで、洒落たニールサイモンが描くようなドラマに昇華できるようにも見える。

で、生見愛瑠という人は雰囲気が本当に良い。今の日本には多くの有望な若手女優さんたちがいるわけだが、その中で自己の個性を主張することはとても難しい。そんな中で、彼女は時に気張ることもなく、自分は「生見愛瑠」だということを表現できているのがすごいのだ。この役は彼女が記憶を思い出していって本当の恋を掴むような話かと思ったら、もっと彼女自身の自立を描くものだというのが、2回目でわかってきて、そういう役に彼女はぴったりだと思うわけで・・。

考えれば、昨年の「日曜の夜ぐらいは」「セクシー田中さん」も、そんなこと考えていなかった女子が、自分の生き方を変えようと奮闘するような役だった。このドラマでもそれが続く感じで、彼女を見ると前向きになれるという印象ができつつある。女優さんが紋切型の役しかできなくなるのは問題とは思うが、ここで生見は女優としての明るい印象をつけたことで今後に繋がっていくのだろうと思う。ここでも、そういう点でのさらなるステップアップを期待したい。

その彼女を追う三番目の彼氏だったような男、宮世琉弥は生見より歳下で、起業した会社の社長で資産家。彼女が就職できるような環境でもあったが、彼女が結果的に元の会社を辞めることになったのも、彼の仕業だったという今回のオチは、彼自身がかなり彼女に強い思いがあるということだ。その過去の出会いや何があったかはこれから語られるのだろうが、興味深くは作ってある。でも、これ、ほとんどストーカー状態ですけどね。

そして、そんな宮世の会社も、神尾楓珠が紹介してくれた醤油会社にも入らないで、自分が持っていた指輪を作ってくれた工房で働くことにする。ものつくりに興味があるというフラグはあまり今まで立っていなかったが、クレーンゲームが得意ということは、それにつながるのか?

というか、自分の長所を見つけて歩く生見、そして入社面接を受ける生見、どのシーンも空気感が前向きでとても良い。こういう空気感は記憶とは関係ないものなのだろうね。やはり人間、笑顔で生きないといけないと思ってしまいましたよね。で、こんな彼女を面接で何社もが落とすなどあり得ないでしょう。まずは、できる仕事がありそうならやらせてみたい人材である。そう、面接は明るい方が勝ちだと思っている私です。

とにかくも、次回からステージが変わるという感じでもあり、それはそれで楽しみであります。とにかく、ドラマの中で動く生見愛瑠は魅力的ですよ!

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?