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「ゆりあ先生の赤い糸(第3話)」この混沌の中で新しい恋心が生まれるのが現代か?

しかし、20年連れ添った夫婦の家が、男が倒れたことでここまで混沌の世界になるとは、ここまで考える方がすごい感じもするが、面白い。そして、今この家の中で色々拗ねているのは鈴鹿央士だけなのですよね。そして、この混沌の絵図の中で私は、菅野に子供がいないことを忘れていた。だからこそ、菅野にもここで恋愛させられるという自由度がある。三田佳子が松岡茉優の下の娘を田中哲司の子で自分の孫ではないか?と疑う気持ちもわかる。三田は孫が欲しいわけだ。

ふた昔前のホームドラマでこんなことが起きたら、家族は空中分解で、あちこちで暴力は起きるは、倒れる人は出るは、いろんなことが起きるだろう。そう、もし、この家庭に石立鉄男を放り込んだら、ドラマは完全に壊れていく感じですよね。つまり、この愛人家族たちが集う家庭劇でこんな幸福感さえ漂う絵図が現代なのだということだ。そういう意味で興味深いドラマである。

そして、最初から頑張り続けて、確かにストレスが溜まりきっている菅野の前に木戸大聖という危険物が現れるのも世の中の縁といえばそういうものだ。二人でビール飲んだ時の菅野さんの反応、よくわかります!今回は最後に抑えていたが、というか、心を抑えたキスへの対応の仕方が上手い菅野さんでした。まあ、こういう場合、田中の裏生活を晒されて、自分もと思う方も多いだろう。世の中で熟年のマッチングアプリみたいなものまであるのは、こういう家庭事情が決して珍しくないからであることもわかる。でもさ、こういうドラマを容認してしまうということは、自分が生きていた中にあった価値観を大きく変えていかなくてはいけないようなところもあり、見ている方はかなり戸惑いますよね。でも、こういうエンタメが世の中の常識を変えていく時代でもあるのでしょうね・・。

で、話は変わるが、白山乃愛がバレエに興味があり、菅野も鈴鹿もバレエをやっていたという会話があったが、これは白山がバレエを習うことになる伏線か?白山はプロフィールの中に特技がクラシックバレエとあるわけで、彼女がドラマでそれを見せる機会になるなら、それは楽しみなところ。でも、そこまでいくと、この今の愛人クラブみたいな家庭ごっこが本当の家族的にまとまってくるみたいな流れ?それも、変ですよね・・。そうなると、菅野の不倫の方が悪いみたいになってくる?で、話をバレエに戻せば皆で見ているのが「眠れる森の美女」なのですよ、これも「眠れる家の田中哲司」にかけているのか?

まあ、この一筋縄では先が読めない設定が、毎回、サプライズを起こすには有効なわけで、ドラマとしては色々とおもしろすぎますよね。

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