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季節の変わり目〜或いは、新しき路を選んでいくにあたって〜

日本には四季が明確にある。そして、それを基準に日本人は生きている。私も、子供の頃から、紋切り的な季節の風景のルーティンを飽きもせずに繰り返している。それを飽きずに大切にしているのが日本人なのかもしれない。そんな日本に疲れた人は、当然のように海外に逃げていくわけだが、日本はどんな国かと聞かれれば、四季の話になることは多いだろう。

そんな日本で、今年は春を感じられぬままに夏の香りがしてきている。約5ヶ月過ぎた2020年。日本では大事な、期末というルーティンをまともに過ごせずに、今ひとつケジメという感触がないままに今に至るわけだ。多くの日本人がほぼ同じ気持ちでいるだろう。

そして、この6月が今年の正月であり、年初という感じなのかもしれない。いろんなものが動き出す6月だ。(感染者の増大によってはそれもないかもしれないが…。)そこに今までにないものを感じている人も多いだろう。そう、世界中が様々に止まり、動き出すなんていうことは初めてなのだから。だからこそ、過去の様々な悪いことは忘れて新しい季節を始めたいと思う

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毎年の四季とは違い、人生というやつは、人それぞれに様々に時間軸を変えステージも違うものである。高度成長期に小さい頃を育った私の世代はどちらかといえば、学生時代は、安全な列車に乗せられ、同じようなレールを走らされた。私にしたら、別項で書いているように、大学受験で2浪したことで、若くしてそんなレールはどうでも良くなった感はある。でも、好景気に押され、就職で苦労はしなかったし、6年大企業で勤めて、自由に動くこともできた。もちろん、その後、四苦八苦を感じながらも、自由に今まで生きてきたし、多くの良い経験もしてきた。そして今がある。けして、経済的には恵まれなかったが、楽しい今までの人生だった。とはいえ、自分の頭脳をなかなか最大限に世の中に役に立てられないものどかしさが多くある

そう、学校を出てからの約45年の人生の中にも、後追いで考えれば転機があり、そのきっかけには嫌な奴に葬り捨てられたこともあった。ある意味、他人や環境に負けて季節を変えざるを得なかったことが多い。この辺り、具体的に書くと愚痴にも繋がるので、深くは追わない。

そして、この10年、フリーランスで生きてきたわけである。そして、映画という自分が最も好きなものに触れながら、映像制作とネットでのデザイン業務を主に生業にできていることは、まあ幸いである。だが、仕事をもらっている方の一人をこの1年間にすごくもどかしく思い、今回の停止状態の中でこちらから、業務をお断りすることにした。もはや、心に違和感があるものを相手にしているほど暇ではないのだ。フリーランスは、その名の通り自由でないといけないと思う。

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そして、世界的な停止状態から、いろんなものが動き出す。そこに新しいSomethingを求めて、私も活路を始めようと思う。おかげさまで、新しい話はいくつかある。もはや、季節の変わり目に合わせてるのもあるのだが…。多くの今までの日常が倒れていく中で、新しい心の触感があるのは嬉しい限りである。

「ニューノーマル」という言葉が、あちこちに踊り出しているが、実際のところ、自分の心を新しくして、今まで以上に多くの好奇心で時代に立ち向かわないと、そんな新しい習慣は身につかないと思う。そして、今回の日常の生活転換は、他人を思いやって成立するものである。この二ヶ月に何を思い、未来をどれだけ考えたか?という個々の温度差がこれから明確に出てくるだろう。時は、多くの概念をフラットにしてしまった。もちろん、経済的な差はそれほど動いていないが、それも、これからの動向で大きなガラガラポンが起こる気がする。傷心から、どれだけ無理なく、早く、復活できるかである。そして復活する先は、過去と同じではない。

日本の四季は当たり前のように変わり続け、今は紫陽花が咲き誇る季節になる。この6月は全ての人がリセットから立ち上がる季節である。自分のことはもちろんだが、多くの人に新しい創造の季節がやってきてくれることを望んでいます。荒廃した環境の中から立ち上がる時には、この国の人たちは馬鹿力を出せると思っていますから。新しい季節に向けて、一気に加速をつけましょう!

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