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【長谷川リョー】2019年ベスト記事まとめ 10選 第1弾ーー組織と愛と

昨年末にまとめた上記のnoteが好評だったので、今年は何回かに分けながら、心震えたWeb記事をキュレーションしながら紹介したいと思います。

僕自身も従事しているWebメディア業界において、光り輝く玉稿に出くわすことがある。たまたま出会えたその種のコンテンツを、フローで受け流すのは甚だもったいなく。こうして、まとめ直すことで、いくばくかのストック性をもたせたい。どれだけ微力でも。

それでは早速、紹介をスタート!

1. 【自戒】こんな組織じゃオワコンだ。と、ミラティブ社で意識・実践している16のこと【逆張り】(akagawa.junichi)

真っ先に紹介したいのが、メルカリに続く次のユニコーンとして注目されるミラティブのCEO・赤川隼一さんの骨太な組織論note。

澄んだ眼で世界を見つめ、新旧の事例からエッセンスを抽象化し、コンセプトに落とし込んでる技術・言語化がずば抜けてる。Netflixの組織本読むより何倍も共感性も学びも深い。何度でも繰り返し読みたい。

ちなみに赤川さんには前回の『SENSORS』にご紹介いただきつつ、僕が『BUSINESS INSIDER』に寄稿した記事でも、勝手ながら引用させていただきました。

2. 「編集者は『没頭』と『俯瞰』を何十回も往復せよ!」。古賀史健と柿内芳文、ふたりの研鑽はつづく(『神保町編集交差点』)

続いてもnoteから。去年末のまとめnoteでも取り上げた「神保町編集交差点」のコンテンツです。

『嫌われる勇気』を手がけられたライターの古賀史健さんと『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』をはじめとして、数々のヒット作を手がけられてきた柿内芳文さんの対談。編集者であれば間違いなく垂涎の座組で、クリック不可避でしょう。

前後編を通じ、グッとくる箇所が多すぎるので、ハイライトはそれぞれの読者の方に任せるとして、下記はとりわけ印象的でした。

没頭の仕事というのは、ひとことで言えば「強さをつくる」ことであり、俯瞰の仕事は「文脈をつくる」こと。編集者の仕事っていうのは究極的にシンプルにいえば、この「強さをつくる」ことと「文脈をつくる」ことの、たった2つしかないんですよね。(前編より)

ぜんぶが取材なんだとわかってしまったら、 日常から無駄が一個もなくなるんですよ。(後編より)

3. 経営者の孤独/株式会社ウツワ・ハヤカワ五味「それはあなたの中の『私』であって、本当の『私』じゃない」(『BAMP』)

前回に引き続き、今回も『BAMP』から。(継続してこの企画やっていくと、僕が普段どんなメディアを読んでいて、どんなメディアのファンなのか筒抜けですね)

とりわけ刺さったのが、「人を縛らない期待」と「人を縛る期待」を分けて考えながら喋られている下記の部分。

期待って、2種類ありますよね。

ひとつが「この人ならいいようにしてくれるだろう」っていう広く淡い期待。

そしてもうひとつの期待が、「この人だったらこうしてくれるだろう」っていう具体性を伴った期待。多分、多くの人が感じている期待の定義って、後者の方だと思うんです。

分かりやすく言うと、恋人に対して「彼なら私の喜ぶことを何かしらしてくれるだろう」っていうのが前者の期待。それに対して、「彼だったら私の誕生日にディズニーランドに連れていってくれるはずだろう」って具体性を伴うのが後者の期待。

後者の期待って、人を縛る期待ですよね。そしてそっちの期待の方が、世の中には多い気がするんです。

4. マッドサイエンティスト農家の「愛と不安と植物」の話(『ジモコロ』)

Huuuuが手がけるコンテンツ関連で、『ジモコロ』からも。

あのマッドサイエンティスト農家の続編記事。(続編から仕立てられるコンテンツは、すでに読者の頭の中に文脈があるからこそ、感情に響きやすい)

人はどんどん変わってく。僕が専門としている植物も同じ。種から芽が出て毎日変わっていく。変わっていくのは不安だよ。でも、不安がない人は愛がない人。

5. 忙しさの功罪(嘉島唯)

前回も文中で取り上げたBuzzFeedのライター・嘉島唯さんの文章。僕は嘉島さんのファンなので、すべて目を通しているかもしれない。

個人的なエピソードを交えた、情動の吐露とあたたかみのある文章は、いつだって肺腑をつく。胸が熱くなる。

せめて何か生産したい。フルタイムのようにアルバイトでスケジュールを埋めた。飲み会には殆ど行かない。甘酸っぱい思い出などもない。そんな資格などないからだ。私はレジャー欲が全くないのだが、実はそこに理由がある。手放しで楽しみだけを享受する数日間。そんなの耐えられない。何かを生産しないと、何かを鍛錬しないと、生きていいわけがない。強迫観念が常にある。

6. SNSで死なないで(戸田真琴)

AV女優の戸田真琴さんが書かれた文章は、インフルエンサーもインフルエンサーになりたい人も、ただなんとなくインターネットに触れている人も、立場を超えてみんなにグサグサ刺さる内容。

きっとみんな、特別になりたいという気持ちを持っている。だけど、その欲望だけに踊らされたら、それ以外のあなたのたくさんのいいところがかわいそうだ。毎日会社にちゃんと行けるとか、満員電車を耐え抜いているとか、平凡なツイートをたまにしていることとか、それに別に誰からも反応がなかったこととか、冗談がうまく言えないとか、そういうの全部、SNSのネタになんかならなくていい、ただ単純にめちゃくちゃ良いところだと思う。今日のその目に映る世界は今日のあなたしか見ていない世界、それだけでなんて綺麗なんだろう。だから、そういう少しずつの、一見地味な素敵さを、重ねて世界はちゃんと回っている。知っていてほしい。

7. 寄り道をしながら、本当にやりたいことを見つけた恋人(『働き人File』)

自分の父と兄がパティシエなこともあり、惹き込まれるように、読み入ってしまったエッセイ。当たり前ではあるけど、言葉は、文章は、物語に転化し、長さに関係なく誰かの心に訴えかけることができる、強力な表現手段だ。人は出会い、別れる。その過程でしか感じられない、得られない情動や時間は一生死ぬまで、自らの内に澱のように、光のように、滞留し続ける。

新天地での困難があるかもしれない。仕事だってハードな業界だ。でも私は、彼という人物をよく知っているからこそ思う。大切に恋い慕っていたからこそ願う。彼はきっと乗り越えていくだろうと。パティシエとして、いや人間として培った経験がすべて、彼の味方をするに違いないと。

8. 内田也哉子さん謝辞全文「実感のない父と娘の物語が、はじまりにも気付かないうちに幕を閉じた」(『スポニチ』)

こんなに美しくて残酷で、情動がみずみずしく弾ける言葉の束に触れて、胸を打たれたのはいつぶりだろうか。

世界も人間も、言葉にならない、できない。

言葉は非力で、未熟で、人間のままならさそのものだけれど。こうやって魂をのせて、だれかの心を震わせることはできる。

きょう、この瞬間、目の前に広がる光景は、私にとっては単なるセレモニーではありません。裕也を見届けようと集まられたお一人、お一人が持つ、父との交感の真実が、目に見えぬ巨大な気配と化し、この会場を埋め尽くし、ほとばしっています。父親という概念には、到底、おさまりきらなかった内田裕也という人間が叫び、交わり、噛みつき、歓喜し、転び、沈黙し、また転がり続けた震動を、皆さんは確かに感じ取っていた。

9. 私には、会社のプロとして、ストーリーの登場人物になる覚悟がある——Goodpatch 高野葉子 #私の職業哲学(co-media)

僕の一番弟子でもある(笑)小原くんが書いた文章。僕らの関係値を抜きにしても、彼が手がけた記事史上、最高傑作の一つであると感じました。グッドパッチ高野葉子さんへのインタビュー。

タイトル、インタビューのスタンス、記事構成、ライティング・バランス、写真、なにも言うことがない。

通読した後に、タイトルを見返すと、こみ上げるものがある。
これは全学生、ひいては全社会人に読んでほしい。

たったひとつのウェブ記事が与えられるインパクトを、改めて教えてもらった気がします。

創業者である、代表の土屋(土屋尚史さん)を理解することに徹していました。なぜなら、土屋は“歩くGoodpatch”だからです。スタートアップの多くはそうだと思いますが、会社は創業者の想いを実現するためのもの。「土屋の中に宿る想いこそが、Goodpatchだ」と思っていたので、まず彼の想いをインストールすることからはじめました。

土屋が出席する全てのミーティングに同席していましたし、土屋のスケジュールを確認し、「どんなことに時間を割いているのか」を自分の頭で考えることもしていましたね。土屋が発信しているものはもちろん、読んでいる本なども全て目を通しています。

10. [hey] 経営陣の1on1を公開してみます(naoko)

Coineyの佐俣さんと、フリークアウト佐藤さん、hey・経営陣同士のゆるいんだけれども、本質バッチバッチのキャッチボールが、視座の高さ、芯の食い方、一つ一つの項目がぶっ刺さりすぎて、週一コンテンツにしてほしい。

あと、可能であればVoicyなどでも聞いてみたい。

絶対プロとして頑張らないといけないみたいな状況は短期的な資源最適化としては良いかもしれないけど、心理的安全性の担保がパフォーマンスにつながってその効用が前者と比べて8割くらいだと考えるなら、そっちのほうがいいよね。

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基本は10記事に抑えたいのですが、溢れるので延長戦!(笑)

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Web編集者の仕事内容とは?クライアント提案〜公開まで30ステップ【保存版】

鬼のように包括的かつ網羅的な記事。未経験でもWeb編集に興味ある方は、読んでみると仕事の全体像が細かく把握できると思います。

目次は以下。

編集者の仕事内容はざっくり30項目に分けられる
フェーズ1:受注する
フェーズ2:企画する
フェーズ3:取材する(取材当日)
フェーズ4:制作監修(クリエイターのディレクション)
フェーズ5:編集
フェーズ6:関係者チェックと修正
フェーズ7:公開後
編集者の仕事内容は、ほぼコミュニケーション

クラシコムがお手本にする「サンマリノ共和国」は何がすごい?マンリオ・カデロ大使に教わりました

サンマリノ行ってみたくなります。

その国土は東京の世田谷区、もしくは十和田湖と同じくらい。人口約3万6千人が暮らす、世界で5番目に小さな国です。現在はイタリアの中にすっぽりと収まっていますが、実はサンマリノ共和国の方が歴史はずっと古く、紀元以来1700年以上続く世界最古の共和国(君主が存在しない国家)でもあります。 

彼らは山の断崖に沿って築いた石造りの要塞を中心に、小さな国土を広げず、周囲と争うことなく暮らしてきました。自由と平和を愛し、今日まで独立国であり続けています。なぜ、それほど健やかに、そして長生きできているのでしょうか。その理由を紐解くことで、「会社という小さな社会」をより良く考えるヒントが見えるのかもしれません。

「アベマTVの赤字を怖いと思ったことは一度もない」

藤田社長の記事は、重厚かつ骨太でいつも読み応えある。記者の方の踏み込み度合いによって、その程度は変わるにせよ。

「アベマをやめたらもっと利益が出るのに」と。まあ、ダメな理由はもちろんいろいろ言える。その圧力に屈すると、やっぱり新規事業はつくれない。いっそのこと買収してしまいましょうとなる。

いかがわしくあれ、新しい文化に 立ちすくむな

最後はやっぱりコレでしょう!

GAFAは、かわいいねと言っておけばいい。

みてる景色が違いすぎる。

それでは、また10記事たまりましたら、発射します!それでは!

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㍿モメンタム・ホース代表🏇『SENSORS』編集長。修士(東京大学 学際情報学)→リクルートHDを経て、独立。編集協力『日本進化論』(落合陽一)、『10年後の仕事図鑑』(堀江貴文、落合陽一)、『THE TEAM』(麻野耕司)等。『転職と副業のかけ算』( #moto本 )制作中。
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