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息子との幸福度バトル ~勝利の先に見えたもの~

うちの息子ときたら、私にそっくりで議論好き。大学生になった息子は、春休みで帰省中なんだが、今日も、いつものように議論を吹っ掛けてきやがった。

息子の主張はこうだ。人生のピークを迎えたら、そのまま死んじまいたいらしい。でも、いつがピークなのかわからない。だから、麻薬で幸福度をマックスにして、そのタイミングで さよなら人生 ってわけ。あと、失敗や衰えが怖いから、早めに逃げ出したいとかなんとか言ってたっけ。

さあ、論争スタート。

人生は株式相場じゃない。毎日の幸福度を決算するべきなんだ。一日一日の幸福の収支を積み重ねていくことが大事なんだよ。例えば、1日の幸福度を-10から+10までの21段階で評価するとする。そして、その日の充実度や達成感、ストレスなどを考慮して、総合的に幸福度を決めるんだ。たとえ一日の幸福度が大きくなくても、トータルでプラスになるように生きていくのが賢明ってことさ。だから、累積の幸福度が最大になるように考えるのが合理的なんだ。株で言えば、長期投資が大事ってことだな。

年を取って一日の幸福度がそれほど大きくならなくても、プラスである間は生きていた方が累積の幸福度は上がるんだよ。マイナスの日があっても、長期投資なら取り返せるんだ。それを知ることが大人になるってことさ。

人生の終盤で、病気などで耐え難い痛みが続き、回復の見込みがない場合は話が変わってくる。そういう状況なら、安楽死を容認する制度があれば良いと思う。でも、ちょっとでも一日の収支がプラスなら、長生きした方が良いんだよ。

ダライ・ラマは、こんなこと言ってたっけ。「幸せは旅の目的ではなく、旅そのものによって得られるものである。」人生の価値は目的地に着くことじゃない。その過程に価値があるんだ。

息子との議論は、私の63連勝で幕を閉じた。勝利だけが私の喜び。論破こそが私の幸せ。本日の決算もプラスだ。

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