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誰が呼んだか「荒野の7人」という米株7強。の件。

みなさんは「マグニフィセント7」をご存じだろうか?
そう、2016年に「荒野の7人」をリメイクしたデンゼルワシントン主演のハリウッド映画である・・・。と答える人も多いのではないだろうか。
私もその一人である。しかしながら世間ではしばらく前から、米国株で影響力の強い7銘柄を指すようになっている。

以下7銘柄が「マグニフィセント7」である。
・マイクロソフト
・アップル
・エヌビディア
・アマゾン
・アルファベット(Google)
・メタ(Facebook)
・テスラ

みてお分かりの通り「GAFA(M)」にAI半導体のエヌビディアとEVのテスラが加わったものだ。

私はGAFAからして、いくら巨大な企業規模が似ているからと言って、業種が違う銘柄をまとめて表現するのはどうなのだろうと思っていたのだが、いつの間にか(M)がついていたり、気が付けば映画と同じ名前で7つが一括りにされていたりする。

いったい誰がこんな映画と同じ表現を使ったのかと思って調べてみると(おそらくは)米金融ブローカーのジョーンズトレーディングでチーフマーケットストラテジストを務める「マイク・オルーク氏」ではないかと言われているらしい。

なるほど、老舗ブローカーのやり手ストラテジストなら、いかにも人が飛びつきそうなキャッチーな名前を付けそうである。

金融という業種は、あまり触れられたくない部分には難解な言葉や小さい文字表記を使う。20年以上金融業界にいて思うが、これは常に不変で普遍である。ただ、そんな表現ばかりだと金融から距離を取られてしまうので、商品名や表現をキャッチーにすることは珍しくない。以前証券会社に勤めていたころ「7つのたまご」と言う商品があったが「7つの資産にわけて卵が割れないように大切に育てましょう」という感じで、なかなかにソフトな表現をする商品だったが、中身は何のことはないバランス投資型アクティブ投信である。

他にも当時を振り返れば「BRICs」なんかもそうである。これから成長著しいであろう国をまとめて表現した言葉だ。
B(ブラジル)R(ロシア)I(インド)C(中国China)S(南アフリカ
southAfrica)である。言われ始めて20年以上経つが、未だこの5か国すべてが好調だった期間は非常に少ない。いや、すべて好調だった期間など無いのではないだろうか。
そして今「ブラジルに投資しましょう!」とか「ロシアに投資すべきタイミングだ!」とか言ってる人いる?いないよね??いたらすいません。私では知りえない情報もあるかもしれないので、投資するべきでないと断言することはやめておきます・・・。

要はいつの時代も市場関係者の発言なんてものは無責任だという事である。

その証拠に「マグニフィセント7」だというのもつかの間、上記オルーク氏は今年年初から3月にかけて、テスラ、アップル、アルファベット(Google)の3枚柄がS&P500指数の上昇率を下げたとして、今はもう「マグニフィセント7」ではなく、エヌビディア、メタ(Facebook)、マイクロソフト、アマゾンの4枚柄で「ファビュラス4」などと言い換えている。ちなみにマグニフィセントは「偉大な」、ファビュラスは「信じられないほど(素晴らしい)」といった意味合いのようだ。

このようにサクッと切り捨て言い方を変え「これからはコッチの銘柄だよね」みたいな表現をするウォールストリートの人々のなんと軽いものか!
と、私は思う。

今も昔も、である。

皆さんもそんな適当な「一括り」に惑わされず、それぞれの銘柄を自身の目で確かめて投資をしていきましょう。

話は変わるけど、映画「荒野の7人」は日本の黒澤明監督の「7人の侍」をリスペクトして作られたものである。という事で、ならばと「日本版マグニフィセント7」を私なりに選定してみた。参考までに。

私が選ぶ「マグニフィセント7ジャパン」
・トヨタ自動車
・東京エレクトロン
・ソニーグループ
・日立製作所
・三菱商事
・ファーストリテイリング
・信越化学工業

である。時価総額や株式の上昇率、事業内容などから選んでみたものの
決定的に「この企業だな」と言えるのはトヨタ自動車と東京エレクトロンぐらいな気がする。
そう思ったらズバッと選定できて特に大きな異論もなく受け入れられる
「7銘柄」を選べる時点で米国株式市場はすごいのかもしれない。
市場関係者の発言はいい加減だけど。米国企業はすごい。そりゃみんなS&P500とか買うよね。

よろしければ皆さんの考える「マグニフィセント7ジャパン」をコメントしていただけると嬉しいです。

今日はここまで。

引き続き、どうぞよろしく!


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