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会議の進行にお悩みの方へのヒント|ファシリテーションは単なる司会進行じゃないから!

「あれ?このMTGって誰が仕切るんだっけ?」というシーンを経験したことある人は多いはず。「じゃ私やりますよ!」と誰かが言う。さて、その人に本当に任せていいんですかね?

そのMTGの着地に意思がないなら、ファシリテーションやっちゃダメ。

誰かが何かの目的を持って会議を設定したはず。つまり会議にはゴールがある。会議を進行する人の役割は、参加者がゴールについて正しく共通認識取れているかを確認し、少しでもゴールに近づけること。
だから、着地に意思がなく、着地結果に利害が生まれない人が進行しても正しい方向に進んでいくはずがない。だからそういう人はいっそのことファシリテーションやらないほうがいいと考えてます。安易に仕切ろうと立候補しちゃダメ。(逆に言うと、↑を踏まえてファシリテーションに適した人がいないなら、そのMTGはすぐにバラしましょうw)

ファシリテーターが意識すべきゴールとは何か。

とにもかくにも、そのMTGをどう着地させたいのか。そのゴールのイメージがついていないとお話にならないので、終着点をちゃんと言語化できるようになっておくことが大前提です。
こういう言い方をすると、"有効な施策案のアウトプット"とか"来期の戦略を決定する"とかいろいろな事項の確定をゴールとして設定する人が多いのですが、それもありつつ、このMTGではどこまで進めるつもりなのか?も合わせて意識する必要があります。

例えば、来期戦略の策定がゴールと想定した場合、このMTGでの着地は、「今期戦略の振り返り」でしょうか?それとも、「来期戦略のブレスト」?はたまた「来期戦略の策定を進めるメンバーである自覚を持たせてスタートラインに立たせる」でも良い?とズレが生じてきます。

つまりファシリテーターが意識すべきMTGのゴールとは、そのMTGを実施することで達成したい最終的な大目的だけでなく、今回のMTGでの着地点(目標進捗・ステップ)です。

進行アジェンダの作り方

ゴールが言語化できればあとはテクニカルな領域でもある程度カバーできます。私は、やりやすいように意識して基本のアジェンダを下記項目に分解しています。

①前提の説明と認識確認
この会議体の存在意義と今日の終着点の伝達。なぜこのメンバーで、それぞれにどういう期待があるのか。以上の説明と前提は理解できたか。
②発散
意見を募る。ゴールに向かって発言を促す。下手に遮らない。メンバーに当事者意識を強めさせる。
③意見の集約(途中進捗として)
現在地とゴールとの距離を見失いがちなので、一定発散したら畳む。「まとめるとこういうことだよね?」と認識のズレを修正する。重要だが趣旨と離れていること、些細だが趣旨に合致していることを取り違えないよう注意する。
④視点の補足・飛躍のネタフリ
意見の偏りや不足している視点などを補足しながら、思考の漏れがないか、ウルトラCがないかを投げかける。突拍子もない事を投げ込む。あえて否定されることを放り込むことで、これまでの意見への肯定が強くなる。
⑤①〜④の振り返りと着地
いわゆるラップアップ。議論の流れをサマりながら、最終的な意見にまとめる。できるだけシンプルに。なぜそうなったのかを補足しながら。ここからのさらなる発散を避ける。話し足りない感が残るなら次回に持ち越すことも視野にいれ、今日の着地に向かう。
⑥認識確認と次のアクション
①と⑤を比較して、現在地の確認。認識ズレを最小に。次回は何をすべきか。次回までに何をすべきか。それを誰がやるのか。宿題とボールの所在を明確にして終わらせる。

細かなテクニックを先行させないこと

①〜⑥の中でも更に細かなテクニックは存在します。
例えば、①を言葉だけでやるのか、図やイラストに落として説明するのか。もしかするとMTG内でその時間を使わないよう事前に資料を読み込んでおいていただく必要があるかもしれません。
また、②の発散のためにホワイトボードやポストイット、miroなど必要なツールどう使うか?下手すると全く発言がないかもしれないので、ネタ振りできるトピックを準備しておくか?必要以上に発言が飛び交った場合、③を1つのMTGの中で何回行うか。などなど。

このあたりのテクニックや準備は、参加者の事前理解度や(言い方悪いですが)思考力などのレベル次第で必要不必要が変わってきます。が、どうもテクニック先行で、「Miroだけ用意しておきました!」とかがありがち。それでは何も進まない事が多いんですが、やった感はまぁ出ますよねw(もちろんブレストゴールとかで、かつ前提説明不要だと成り立つケースも全然あります。)

あくまでテクニックは二の次で、全体のMTGの流れを整理しておくことから始めるべきだと私は考えています。

まとめ

結局は、場数踏んでいくことで肌感が身についていくことでもあるので、とにかくやってみて失敗してを繰り返すのがいいと思います。ただ、そのトライアンドエラーの中であっても、自分でいろいろ構造化しながら試せるなら、理解度や上達度は飛躍的に上がると思います。

もしよかったら↑のアジェンダづくり、ぜひお試しください。

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