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カスタマーサクセスとして1年以上仕事して、考えてきたことを書いた。

Twitterにも書いたんですけど、

と思いまして、ちょっと書いてみることにしました。身につけてきたことというよりは考えてきたこと編って感じです。

"ウチにとって"のカスタマーサクセスを考える

カスタマーサクセスのフィッティングとでも言うのでしょうか。自分の会社・組織にとって、どういうカスタマーサクセスの役割が馴染むのか?をとにかく考えました。

カスタマーサクセスと言っても、アップセル・クロスセルを軸としたセールス的動き、チャーン抑止を軸としたサポート的動き、顧客データ把握を軸としたヘルスチェック的動き、契約更新業務、オペレーション構築など、仕事は多岐に渡りますよね。会社ごとに主眼を置く場所は異なるはずなんですが、"いわゆるカスタマーサクセス"という組織像に縛られて、「全然LTVとか上げられてないよ・・・・」とか「顧客接点持ってなさすぎだわ、これってカスタマーサクセスじゃないよな?」とか考え込んでしまい、なかなか機能しない日々でした。

結果的に、自分においてだと、"ハブとして動く"が一番フィットしそうだなと思って、THEMODEL的縦斬り機能を横につなぐような動き方をすることにしました。具体でいうと、顧客情報の適切な引き継ぎや蓄積、オペレーション化など。自分自身で直接的な顧客対応をしているわけではないけれど、これが"ウチ(自分)に一番馴染むカスタマーサクセス"だと思いました。(自身がサクセスさせるのじゃなく、顧客対応している人がサクセスさせられる土壌を整える仕事のイメージ)

僕は、カスタマーサクセスは職種じゃなく、あくまで概念だと思うので具体の業務内容に縛られる必要はなく、まずは「そこから開放されてやるべきことを探す≒ウチにとってのカスタマーサクセスを考える」が、大事だと思いました。

カスタマーサクセスのための肌感を養う

簡単に言うと、自社の顧客がどうなっているのが普通でどうなっているのがおかしいのかの感覚を持つことです。

より良く出てくる言葉でいうと、チャーンレートとか、LTVとか、ARRPとか、MRRとか、NPSとか、平均契約期間とかそういうのなんですが、大事なのは、通常時このくらいだから、そこからずれていたらおかしいと感じられる感覚を持てているかどうかです。

例えば

①普段 100ユーザー/日 程度のアクセスなのに今日は500ユーザー来ている、おかしい。
②例年に比べて年末でのチャーンが1.5倍くらい増えている、おかしい。
③今月会員化した顧客はこれまでと違って、問い合わせ数が1/3くらいになっている、おかしい。

とか。この感覚を持つには、

①日々のアクセス数と過去平均の把握
②月次チャーン数と過去推移の把握
③課金初月の問い合わせ数と過去平均の把握

がわかっていないと認識できないんです。

とにかくデータを漁って、"普通の状態"の感覚を身に着けておくことで、見えてくる課題の量はとっても多くなりました。

カスタマーサクセスのための手段・武器を揃える

これはどういう打ち手やそのためのリソースが活用できるか?を知っておくことです。「ここをこうすればいい!」と思っても、リソースがなくて実行できないなんてことは往々にして起こります。僕もいっぱい起こしてきました。笑

そのため、画餅にならないように、どういう実行手段があるかを知っておくことはとても有意義に働きます。それも、対処療法として使える短期的なものと、原因療法としての長期的なもの、どちらもです。

自分の場合は、自身が自由に使えるリソースが少なく、またその追加(配下メンバーの採用)も難しい立場だったので、①MAやWEB接客などデジタル的解決 と ②顧客対応メインの別組織のリソースに相乗り が短期のメイン手段でした。(長期は管理者レイヤーにファクトレポート渡すとか、別部署管理者との関係構築・啓蒙とかですかね。)

このあたりはカスタマーサクセス組織が、ハイタッチよりかロータッチ・テックタッチよりか?みたいな観点も影響すると思うのですが、自分自身は後者だったので、そのために使える手段を探し出すのは結構たいへんでした。(ただ、見つかったとしても自分のリソースじゃないので、意図は完全に反映されないですが...)

カスタマーサクセスがそれ以外として動く覚悟を決める

結果、最後はカスタマーサクセス組織に属している以上は、誰もがやってない、手を付けていない領域に手を付けるということも結構重要になると思います。重要だけど緊急じゃないこととか、そういうやつです。(貧乏くじとまでは言いたくないですが...)

マーケティングチームや、セールスチーム、エンジニアチームなど、カスタマーサクセスと関連する各チームは、比較的数値として把握しやすい目標を持っていることが多いと思います。そうなると、その数値から要素分解して目標化し組織運営をするため、KPIにヒットしない(ヒットしづらい)部分への取り組み度合いは下がりがちです。それを拾うのもカスタマーサクセスとしては重要な役割の1つだと思っています。

またこのあたりの三遊間になりがちなトピックというのは、KPIの明確な組織ほど見えづらくなっていくため、そもそも三遊間に気づくということ自体も地味にメリットだったりします。

自分自身も冒頭書いたとおり、「全然LTVとか上げられてないよ・・・・」という数値コミットできてない具合に悩む時期が多かったのですが、「組織全体でLTVを上げるための1つの歯車として動けばいいや」と開き直って、"それ以外"も大事な仕事と腹落ちできてからはかなりラクになりました。



という感じで、カスタマーサクセスというチームで仕事をやって1年以上経ったので、考えてきたことをつらつらと書きなぐってみました。感想もらえると嬉しいです。

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