SFA・CRMの最大の効能はデータの蓄積ではないかもしれない話。
僕は、とあるSaaSのカスタマーサクセス担当として仕事してます。
自動化大好き人間で、MAとかWeb接客シナリオとかが好物です。なので、SFA・CRMにきっちりログをお残しいただけない方に対して、非常に強い憤りを感じることがあります(笑)
そんな前提でタイトルどおりの話をしますのでお付き合いくださいw
歯抜けデータは無意味か
顧客Aは過去の取引ログが残ってない、顧客Bは決済者の詳細情報が残っていない。顧客Cは担当者の電話番号はあるけどメールアドレスがない。
こういうケースって各社よくありがちだと思いますが、そんな状態の歯抜けデータは無意味なのでしょうか。
僕は決して無意味ではないが、かなり使いづらいというのが回答かと思っています。
データは使うためのものであって、蓄積するためのものではないと思っています。なので、MAのトリガーに使える、顧客分析の軸に使えるなど、アクションの構成要素の1つでなければ意味がありません。歯抜けデータが無意味じゃないのは、歯抜けであってもアクショントリガーになりうるからです。(たとえ使えたのが1顧客に対する1シナリオだとしても...)
つまり、網羅性の低いボコボコなデータであっても、利用方法は全然あるのです。完璧でキレイなデータを残すことはマストではない。手段が目的化しやすいポイントですよね。「しっかり活動ログ残せよ!」と言う前に、「しっかりデータ活用シナリオ立てろよ」とブーメランが返ってこないようにしないといけないですねw
データの蓄積はMA活用のためなのか
個人的には答えは否だと思っています。
確かに、セールス担当が自分の活動をきっちり残してデータ蓄積すれば、マーケティング担当やカスタマーサクセス担当が活用しやすいことは間違いありません。
MAのシナリオも立てやすい。翻ってセールス担当の業務負荷も減る。(リードの質が良くなるとか、後追い自動化できるとか、意思決定機をつかみやすいとか..)
しかし、SFA・CRMの最大の効能は、データを残すという行動による強制的な自省時間の創出だと思っています。
データを蓄積する行為は、必然的に「自身のセールス活動を振り返る時間」を強制的に生み出します。
すると、
この情報も残したほうが良いのではないか?
今日の商談はあまりうまくいかなかった。
次はこういう観点から攻めよう。
別の顧客の場合もこのトークは使えそう。
など、学びが多くなり、自己学習するサイクルが生まれます。
特に記録を残さない営業活動やいわゆるヨミ表管理だと、なんとなくだめだった・なんとなく良かったという主観や結果ベースでの記録になりがちですが、SFA・CRMで各商談ごとに記録を蓄積させるとプロセスも含めた振り返りのサイクルが生まれやすくなります。
ということで、
SFA・CRMの最大の効能は、
キレイなデータの蓄積 や MAでの活用ができる
ということではなく
セールス担当に振り返り習慣を与えることができる
なんじゃないかなと思った話でした。
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