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『VIVANT』テントの管理会計が優秀すぎる件

初めまして。

DIGGLEのカスタマーサクセス責任者(Chief Customer Success Officer:CCSO)の畠山と申します。

DIGGLEには、2021年にジョインしそこからカスタマーサクセス一筋です!

DIGGLEに入る前の経歴では、予実管理含む管理会計やM&A・海外子会社管理などをしておりました。私の経歴の紹介はそこそこに、今日は流行に乗ります!


『VIVANT』を観て管理会計を想起する

『VIVANT』というTBSのドラマめちゃくちゃ流行っていますね。豪華キャストだし、話題だし、観てみるかという軽い気持ちで観始めましたが、ご多分に漏れずドはまりしてます。

次がとにかく気になる展開なので、まだ観てない人はぜひ観てほしいです!

※ここから先、8話まで観てから読んでいただくことを推奨します。ネタバレ含みます!

さて、そんな『VIVANT』ですが、8話の後半で堺さん演じる乃木憂助がテントの損益計算書(PL)を読み解いていくシーンがあります。

このシーン、管理会計分野で仕事をしている私としては、見応えがすごく何度も見返してしまいました。

なぜかというと、テントの管理会計※部隊の優秀さを感じたからです。(←どこ観てるの?と自分でも思います。)

※管理会計は、企業内の経済的な活動を分析し、企業の業績を評価し、戦略的な計画を策定するための情報を提供したり、予算策定、費用削減、生産性向上などの目標に向けて、業績を改善するための情報を提供します。社内向けに作成されるため決まった形式やルールがなく、会社ごとに独自のフォーマットを作成するのが通常です。

https://insight.diggle.jp/2963

もちろん、普通に見どころはたくさんありました!特に、乃木の重さを計測できる特技の伏線回収や、テントが土地購入をしているという新たな謎の出現があったりと次が気になる展開です。(ちょろまかされたお米の計算をするために高速計算マシーンと化す乃木憂助は迫力ありつつも、半沢感ありで少し笑えました。笑)

しかしながら、数ある感想を差し押さえて、「テントの管理会計、優秀すぎる!!!」この気持ちだけが私の胸に残っています。どこが優秀か、思う存分語らせてください!

テントのすごいところ①:レベルの高い経理体制が築かれている

理想の管理会計を実現するために必要なことの1つは、実績データを欲しい粒度で拾えるようにしておくことです。そのためには、実績データを作成する経理部隊の体制構築は欠かせない要素です。

この点、テントの経理チームは、めちゃくちゃ優秀だと推測されます!なぜなら、ベキやノコルなどの幹部が確認したい粒度で記録(=記帳)を遂行しているからです。

具体的には、以下ポイントから優秀さが感じられます。

  • 収入をMonitorの誤送金・業務委託収入など細かく記帳している

  • 更に、Monitorの誤送金については山本などMonitor単位で記帳している。

  • 更に更に、業務委託収入もテロ・暗殺など用途ごとに分けて記帳・最終的に案件粒度まで追える。

  • 幹部収入を幹部ごとに記帳している。

更にテントがテロ組織であることを考えると、会計システムやSalesforceなどの営業管理ツールはコンプライアンス上契約ができないと思われます。

そのため、このレベルの管理をエクセルでやっていると推測され、経理チームの実務力・体制は相当なものだと検討がつきます。

テントのすごいところ②:経営者の意思に沿って現場を動かす管理会計が実現されている

私は、管理会計を行う目的の1つとして、現場を動かすことがあると考えています。管理会計上、見る項目を定めることで、その項目で評価されるという意識づけが現場になされ、経営の意思に沿った形で現場が動くようになります。

例えば、ハンバーガーショップで以下AパターンとBパターンの目標の置き方では、店舗でのスタッフの動きは変わってきます。

Aパターン:商品ごとの売上を目標とする。
→チーズハンバーガー、ベーコンバーガーなど個別商品をどのように売ればよいか考えるようになる。
→チーズハンバーガーを売るための販促(=割引、セット売りなど)を行う

Bパターン:時間帯ごとの売上を目標とする。
→朝食・昼食・夕食それぞれの売り上げを最大化するためにはどうすればよいか考えるようになる。
→夕食の来客を増やすための施策(=アルコール提供・デザートセット)を行う

話は戻って、テントはこの現場を動かすための管理会計上の項目の設定が、ベキなどの幹部の意思に基づいて設定されており絶妙だと感じました。

具体的には、以下ポイントから絶妙さを感じられます。

  • Monitor毎に誤送金収入を管理している。
    →アリなどの地域責任者が管理するのではなく、山本などの個人として収入を上げる動きが生まれる設計。

  • テロ・暗殺・サイバー攻撃・誘拐を個別案件ごとの収入で管理している。 →テロ・暗殺・サイバー攻撃・誘拐などのカテゴリでの収入アップ施策を検討するというより、どのソースでもよいから個別案件の売上を最大化する動きが生まれる。

  • テロ・暗殺・サイバー攻撃・誘拐を個別案件ごとのコストは管理していない。
    →コストは気にせず、売上を最大化する動きとなる。(コストは、バトラカの会社で吸収されているから管理するメリットが無い?)

  • Excecutive Rewardを幹部ごとに管理している。
    →幹部メンバーそれぞれがどれだけ孤児救済にお金を使うかという意思表示。人ごとに開示し、ベキが孤児院を定期的に訪問することで、きちんと孤児救済に当てているかがわかる体制となっている。(=幹部からすると収入を孤児救済以外に使いづらい構造。)

ちなみに、この管理設計を下支えしているのは、すごいところ①で紹介した経理チームの記帳体制です。いかに管理したい形を描けていてもその数字の記録を取ることができなければ、管理できません。

その点、テントの経理チームは優秀です。まさに、現場を動かす管理会計を縁の下の力持ちとして支えています。

余談ですが、テントの損益計算書にあったReward for MinionsのMinionsって何でしたっけ。これ伏線なんですかね。わかる人教えてください!!

テントのすごいところ③:管理会計担当者の実務レベルが高い

理想の管理会計を実行するにあたり、経理担当者だけではなく管理会計用にデータをまとめる管理会計担当の実務力は非常に重要です。

(ちなみに、実務だとエクセルでやることが多いのですが、エクセルにも限界があったり、属人化をしてしまったりします。この点を避けるために我々のような予実管理システムがあります。ちょっと宣伝してみました。)

この点においても、テントには非常に高い実務能力を持った管理会計担当者がいると推測されます。

具体的には、以下のポイントから推察されます。

  • 管理会計用の損益計算書からリンクで記帳データ・証票まで飛べるエクセルを設計している。

  • 誤送金収入には、ありとあらゆる為替で入金されると推測されるが、為替の統一を管理会計上やりきっている。(為替周りには、いつのレートを使うかなど多くの論点があります。)

特に、1点目のエクセル設計が恐ろしいです。元データまでたどれる状態をエクセルで作るのは、現実的にはだいぶ厳しいです。PLから総勘定元帳の必要な部分をフィルターして表示する設計はエクセルでできるのですかね。

しかしながらテントは、乃木がMoney Transfer from the Monitorsを見て、丸菱商事の書類を開いていたシーンからわかるように、損益計算書→モニターごとの誤送金収入一覧→証票の書類までのドリルダウンをエクセル管理で実現しています。

テントには、テロや暗殺のプロだけでなく、世界屈指のエクセルマンがいるはずです。。。

まとめ

初めてのnoteでしたが、会社に関係ないこと書きまくりました。とにかくテントは、軍事だけでなく管理会計も一流ということが伝わればうれしいです。

他にも、ムルーデル社が拡大路線に入る前から10年分のデータをきちんと残していたこと(IPOするときなどに、とりあえず数字をとるだけ取っておくことは大切だったりします。)、乃木の数字からビジネスを妄想する力のすごさなど注目ポイントは多いですが、今日はこの辺でやめておきます。

ちなみに、弊社DIGGLEでは、絶賛仲間を募集中です!

予実管理という最高に面白いドメイン※に、実直すぎるほど誠実に向き合いながら取り組んでいます!一人一人が、前向きに、着実に、やれることをやっていく「大人なスタートアップ」カルチャーが魅力です。高速に考動しながら、組織や自らの成長を感じたい方にピッタリだと思います!
※弊社PdMの本田のnoteがいい感じに面白さ説明してくれています。

DIGGLEのカルチャーに共感した人・ちょっとDIGGLEが気になる人・予実管理の経験がある人・ビジネスドラマを見て管理会計を想起できるようになりたい人(笑)、ぜひ一度お話ししたいです。まずは、カジュアル面談からでお声掛けくださいませ。


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