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この先が気になる短編。タイトルは人に見られるとちょっと恥ずかしい、桐野夏生の奴隷小説。

短編小説が好きです。

ちょっとした時間で読めるところがすき。
短い中に息をのむ感動や、胸がシーンとなる悲しさ、にやっとするブラックユーモアが織り交ぜられて、読んだ量は少ないのに読書したぞー!って気になるところも好き。

なので、王道の星新一、ブラックユーモアSF渡辺浩弐、ファンタジーなら君だよ時雨沢恵、言葉の魔術師だ清水義範、あたりが好き。

これをみて、私のショートストーリー好きの傾向がわかると思いますが、感動系より「ちょ!おまっ!」系が好きですw

で、久しぶりに読んだのはOUTでお馴染み、桐野夏生の短編小説です。

ここ半年くらい映画ばっかり見ていて、本を読んでいなかったのでリハビリがてら読もうかな〜と思って手を出すのが桐野夏生。我ながら闇が深いぜ。

しかもタイトルは「奴隷小説」

これを外とか家族の前で読めるのは、ひとえに私の恥知らずな性格ゆえだと思います。もしくは豪放磊落な方がかっこいいじゃんと厨二をいまだに拗らせてるせいかもしれません。

久しぶりだからで読んだ短編は、短編にはちょっと長かったけど、十分読みやすい長さで、内容はしっかり桐野夏生でした。
最高。

しっかり桐野夏生というのは褒め言葉で、あのドロッとした空気とか、いやーな女の視線とか、男のよこしまなところがしっかり表現されていて、まさに大好物ってことです。

そして、私が好きなショートは1話で完結して、イイ話だったわ〜と満足感をくれるのに、この本は「え?この先ないの?マジで?嘘でしょ?」と言いたくなる、先が読みたくなる短編。

第1章ばかりを集めた短編集と言ってもいいかもしれないね。

この読後の「え?そうなるの?あ…そう、そうかぁ。そうなのかぁ…」を味合わせる桐野夏生感がよかったです。

褒めてるからね!!!

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