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学問のすすめ~人の格差を生み出すもの~

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」というフレーズは誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。福沢諭吉の『学問のすすめ』に出てくる有名な言葉です。

しかし、この一節の後に“と云へり”という言葉が続くというのを知っている人は少ないのではないでしょうか。すなわち「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言われている」ということ。

このことからこの言葉には出典があるのがうかがえます。そのもっとも有力な説がアメリカの独立宣言です。

その部分を日本語で紹介すると、「我々は、自明の真理として、すべての人は平等に造られ、造物主によって、一定の奪いがたい天賦の権利を付与され、その中に生命・自由・および幸福の追求が含まれることを信ずる」とあります。

冒頭の一節があまりにも有名なため、これが人類平等をうたっていると誤解している人も多いですが、この後には以下のような意味の言葉が続きます。

「けれども世界を見渡すと、賢い人もいれば愚かな人もいる、貧乏な人もいれば金持ちの人もいる。その違いはなんだろう?」

その答えとして彼は、学問をするかしないかの差であると言っています。人間は生まれたときは平等ですが、その後学問に励んだかどうかで差が生まれるということです。

福沢諭吉の時代から100年以上が経ち、日本では身分による格差はなくなりました。しかし、貧富の格差をはじめいまだ多くの格差があり、それは拡大しているとも言われています。

さまざまなことが目まぐるしく変化する現代社会では、次々に新しい価値観やサービスが現れてきます。それらを理解しうまく使いこなしていけなければ、瞬く間に時代に取り残されてしまうかもしれません。

これからの時代を生きていくためには、日々変化する社会に適応し、常に新しいことを学び続けるという姿勢が必要なのです。



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