見出し画像

情を捨てる。

何を言い出すのかとおもわれるかもしれないが、
仕事も家庭もご近所づきあいも、すべて情を捨てるとうまくいく。

自分が選んで付き合ったり別れたりできる人間には
愛情、友情、持って接してもいい。ただしそれがうまくいかなくなったときに少しの痛みを伴う可能性が高い。

でも、仕事の付き合いのひと、近所の人、顔見知り、知り合い、
こういった人たちに「情」を持ちすぎると、人付き合いのことで疲れてしまって、本来の関係性を保ちにくくなる。

それを忘れずに生きていきたいもの。

仕事も、あまりに情をかけすぎて「この人はとても素敵な人だな。家庭でもこんな風に頑張っているんだなあ。家庭環境が複雑な状況なんだな、大変なんだな。だから仕事ができなくてもしかたないな。私ができることをしてあげよう。」と思いすぎると
相手も甘えてくるし、自分ばかりが苦しくなって最終的に破綻するか、自分が我慢し続けなければならなくなる。
情があるから、自分の領域以上のことに踏み入り、サポートしようと思ってしまうんだと思う。

仕事での人間関係の目的が「何かの仕事を一緒に進めること」だったとしたら、ご近所づきあいや、知り合いの場合「良好な関係を保つこと」が人間関係の目的だと思う。

それを、あまりその人の事情に踏み入りすぎたり、愚痴を聞かされるだけの都合のいい人になったり、頼まれたら断れないような関係になるのは、やっぱり自分が「情」をかけすぎているからなんだと思う。

もちろん、優しくするなということではない。
ただ、相手と自分との関係性を再認識して、関係の目的を心にとめて
付き合うほうがいいということをリマインドしたいと思う。

具体例を出すならば、私の近所に自営業で起業した同年代の人がいた。本来は仕事の付き合いで知り合って、それだけ関係を保ちたいと思っていたのに、気がついたときには「相手のプライベートな事情を知りすぎている。」「仕事に関係ないことを手伝っている。」「それが一度ではなく日常になっている。」こんな形で、完全にお互いのバウンダリーの内側に入り込んだ関係になっていた。
もちろんこれも相手によるだろうが、その人はそれをあわよくば当たり前としたい人で、一度近づいたところから「良好な人間関係を保ちつつ距離をとること」はとても難しかった。

ゆるやかな関係の中にいる相手に、必要以上に情をかけない。
これが私の最近の学び。情をかけずとも、例えば少しの気配りでお互いが心地よく仕事を進めることができるような工夫はできる。私の場合は、それは情とは別の部分で、マナーに近い領域。

適切な距離を保つこと、私にとっては、「情」を持ちすぎないことが
自分の人生も仕事も生きやすくする一つの秘訣なのかなと思った。

自営業だと、特に。