Ryo Nishikawa

立教大学観光学部教員。博士(工学)。専門は都市計画から観光まちづくり。仕事のこと、趣味…

Ryo Nishikawa

立教大学観光学部教員。博士(工学)。専門は都市計画から観光まちづくり。仕事のこと、趣味のこと、日々のことなど、twitterよりも多少長めに書きたい。記録目的で情報収集目的ではないので、あまりフォローなどはしないと思います。たぶん。

最近の記事

海外のゼミ合宿で一人旅をさせる理由

2月下旬に、学部2年のゼミ生10名を連れて香港・マカオに行ってきた。毎年2年次の春休みに海外に連れて行くようにしており、昨年は台湾。それ以前はコロナの影響で実施できず、今年が2回目の海外ゼミ合宿であった。コロナが流行し始めた2020年2月にも、海外へのゼミ合宿を予定していたのだが、出発する3日前にコロナの状況を見て断念した過去もあった。当時は経由便を使えばヨーロッパ往復で10万円を下回るものもあり、ベネツィア等のオーバーツーリズムを視察する予定だった。 時代は変わり、円安、燃

    • 600mmで切り取る首都圏の街

      卒論や修論の最終的な指導や試験準備など、慌ただしい日々が続いていましたが、少し気持ちに余裕ができたので、休息を取ろうと、日曜・月曜の2日で秩父の方に行ってきました。結局、滞在先でもパソコンを広げて仕事をしていたのですが、環境が変わると気持ちも穏やかになるものです。 途中、東秩父村にある皇鈴山展望台にて。遥か彼方に見えるスカイツリーや新宿方面のビル群と、そこに至るまで延々と続く市街地の姿。これがまさに東京を中心とする大都市圏の姿であり、その壮大な規模に思わず見入ってしまった。

      • 訃報に直面して。

        今朝、大切な研究仲間の訃報を知った。研究仲間というよりは尊敬する先輩というべきか。私よりも数年歳上、研究者としてはまだまだ若手で優秀な方だった。あまりにも突然のできごとで、放心状態になってしまった。 その方とはもう数年会っていなかった。とはいえ、元気に活躍されていた様子はSNSで拝見していたので、まさかこんなことになろうとは考えてもみなかった。最後に対面で会ったのはもうコロナ前のとある学会だったと記憶している。当時、大学教員になったばかりの私に、ほんの一言二言だったが、気さく

        • 2023年振り返り

          気つけば大晦日。現在、ポーランド・クラクフにおり、時間は日本のマイナス8時間です。過去にも何度か大晦日から元旦を海外で過ごす経験をしたことがありますが、この8時間の時差というのは少し虚しさも感じます。こちらでは起きたばかりでも、日本は既に大晦日の午後。日本が紅白歌合戦の時間はこちらはまだ午後。そして日本が元旦の朝を迎える頃にこちらは寝る時間。時差が生む空虚感とでも言いましょうか。 さて、8時間の時差があるので、早く2023年を振り返っておきたいと思い、記事にすることとしまし

        海外のゼミ合宿で一人旅をさせる理由

          東大まちづくり大学院での講義

          母校の東大都市工学科の大学院に、社会人向けのまちづくり大学院というものがある。数年前から、非常勤講師という立場で、講義を担当している。コロナ禍の影響もあり、オンライン開催の時もあったのだが、去年・今年は対面で本郷キャンパスにて講義をしてきた。 その今年の講義が昨日だった。都市の文化政策・観光政策というテーマの科目の中で、特に観光政策の話をするのが私の担当コマ。社会人大学院なのでスタートは夜18:40。ここから途中休憩を挟みつつ、21:35までの約3時間という長丁場である。

          東大まちづくり大学院での講義

          観光学的視点を交えたインド旅 その5

          オールドデリー バラナシからデリーまでは再び飛行機にて。バラナシ空港のセキュリティも厳しく、前日のデリー空港からの経験でカメラは全てトレーに出してチェックを受けたが、それだけでなく、モバイルバッテリーやらイヤホンやら全ての電子機器をカバンから出す必要があり、失敗。 デリー空港からホテルまでは今回もbooking.comの送迎を依頼したが、今回の運転手はしっかりと行き先も把握していた。運転も丁寧であった。当然だけれども、インド人にも色々な人がいる。全て一緒くたにはできないし

          観光学的視点を交えたインド旅 その5

          観光学的視点を交えたインド旅 その4

          バラナシ 鉄道は数時間の遅延が当たり前だとか、座席が他の人に占領されてしまうとか色々な話を聞いていたので、飛行機での移動を選択。インドの空港は搭乗券を持っていないと建物にすら入れない仕組みで、逆に空港内は安全が確保されているとも言える。出国の手荷物検査がとにかく厳しく、日本の感覚でPCだけ取り出したら案の定引っかかる。カメラや電気製品を全て出した上で、ほぼ何も入っていないカバンを再検査。セキュリティを高めるという国防的には当然の思考だが、日本にはそれが足りていないか。 数

          観光学的視点を交えたインド旅 その4

          観光学的視点を交えたインド旅 その3

          2日目:スラムツーリズム。 Booking.comでデリーのホテルを予約したら、おすすめアクティビティとして出てきたのがスラムツーリズム。口コミを見ると、must visitだ、と高く評価されていたこともあり、参加を申し込んでいた。6月に出張で訪問したバンコクでもスラム街の実態を見ていたこともあり、インドでもスラムの実態や観光が果たす役割を学びたかった。 当日朝、待ち合わせの地下鉄駅に、バイクで現れたインド人ガイド。聞くと、今日の申込みは自分1人のみ。このバイクに乗って連

          観光学的視点を交えたインド旅 その3

          観光学的視点を交えたインド旅 その2

          初日:移動日、ニューデリー滞在 空港からホテルまでの移動はbooking.comの送迎予約を使った。丁寧にもドライバー情報もメールで教えてくれるので便利だが、空港で名前入りのプラカードを持っていた人はそのメールに書かれていた人と違った。その彼は駐車場まで案内をしてくれるだけで、別の人がドライバー。そのドライバーは行き先のホテルを把握しておらず、こちらでドライバーのスマホにホテル名を入力するという仕様。どこに連れて行かれるのか、早速スリルのある送迎だった。 空港からまちなか

          観光学的視点を交えたインド旅 その2

          観光学的視点を交えたインド旅 その1

          7月中旬、ふとJALのマイレージを見ると、20万マイルを超えていた。ここ数年、プライベートな理由でビジネスクラスを使って欧州に行くことが多かったからであろう(出張では飛行機にほとんど乗らない)。そして手帳とにらめっこ。8月のお盆の時期は1週間時間が取れるかもしれない。どうせお盆の時期はヒアリングなどの研究出張も難しいだろう。 JALのマイレージバンクから特典旅行の行き先検索を始めてみた。 しかし、どこも空いていない。すっかりビジネスクラスの楽なことに慣れてしまったので、エ

          観光学的視点を交えたインド旅 その1

          社会人で博士課程に入る経験 その8

          同じく未来のための投稿

          社会人で博士課程に入る経験 その8

          社会人で博士課程に入る経験 その7

          同じく未来のための投稿

          社会人で博士課程に入る経験 その7

          社会人で博士課程に入る経験 その6

          同じく未来のための投稿

          社会人で博士課程に入る経験 その6

          社会人で博士課程に入る経験 その5

          未来のための記事(noteは日付変更できないらしいので)。

          社会人で博士課程に入る経験 その5

          社会人で博士課程に入る経験 その4

          これまで3つの記事を書いてきた。ダイジェストでこれまでを振り返ると、 2013年10月 社会人として働きながら博士課程入学 2015年10月 研究テーマ決まらず休学 今日は休学後の生活を書いてみたい。 ちなみに個人的な話になるが、2015年4月に結婚をし、GWには新婚旅行にも行っている。今振り返ると、博士課程の学生という意識が低い。 さらに、2015年夏から妻は海外(ロンドン)赴任が始まったので、実質的な生活は独身のようなもので、ただ妻が事情により日本に帰国できない立場だ

          社会人で博士課程に入る経験 その4

          社会人で博士課程に入る経験 その3

          これまでの流れはこちら。 2013年10月に社会人として博士課程に進学し、ほとんど研究成果のないままに1年半を迎えた2015年2月。当初考えていた研究テーマである「道」研究は、建築学会の査読付き論文に仕上げたところできっぱりと諦め、新たな研究テーマとしての「観光」に着手しようというところからである。 このとき、指導教授(工学系なので、研究室に教授・准教授・助教と何人も指導教授がいる)に、研究テーマを変更することを相談に行っている。指導教授の1人からは、「諦めるのはもったい

          社会人で博士課程に入る経験 その3