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読書感想文 『青空と逃げる』

青空と逃げる 読了

この本を買う前に、傲慢と善良を買っていて読もうとしたのだけれど、さすが辻村作品。前にも触れたかもしれないが、辻村深月さんの本は登場人物が本を跨いで出てくることが多く、傲慢と善良を読む前に青空と逃げるを読むことを勧める読者垢の方が多かったので、まずはこっちから読んでみた。


物語は早苗と息子の力の2人が逃げていくことで進んでいく。ぜひ何から逃げているのかは本作を読んでほしい。

「逃げる」だけを切り取るとマイナスなイメージは避けて通れないのだが、辻村さんはそれを人の温かさ、強さで簡単に覆してしまう。
高知、兵庫、大分、仙台と逃げていく2人は行く先々で人と文化に触れる。そしてそこでの生活が逃げている2人をただのマイナスなものに終わらせないところが気持ち良い。そして、逞しくなっていく2人の逃げを読んでいくことで読者は絶対にエネルギーをもらえる小説だった。




これで心置きなく傲慢と善良を読める⭐️

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