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読書感想文 『桜のような僕の恋人』

【桜のような僕の恋人】


儚さ溢れる小説だった。


ファストフォワード症候群になった美咲の最期と季節の流れが重なり、1ページ読む毎に儚さが積み重なっていくように思えた。


変わっていくものと、変わらずににいるものがある。そのことがどれだけ違い、重みがあるのかを考えてしまう。それは、美咲のためにカメラマンを目指す晴人からの影響だと思う。
老化を遅らせたいけれど変わっていく美咲が物語の中で圧倒的な一方で、美咲のためにカメラマンとして写真を撮ることで変わることのない一瞬を捉える晴人とのギャップが切ない。



そろそろ桜の季節がやってくるけど、今年はこの小説を想いながらの花見になりそう。


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