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作家・ライターのための「編集者の心をわしづかみする極意」①行動篇

「センミツ」という言葉を知っていますか?

1,000人に3人という言葉の略で、作家になりたいという1,000人の希望者の中で実際になれる人は3人しかいないという「作家になれるのは難関である」ということを示した言葉です。

そして、そんな1,000人の中の3人に入れたとしても、10年以上作家を続けることは至難の業。才能はもちろん、運がなくては叶うことはありません。

、、、本当でしょうか?

私は才能や運で10年も作家を続けることはできないと確信しています。

なぜなら私は普通のサラリーマンにも関わらず、作家活動を15年以上続けているからです。そして2024年4月24日には記念すべき10冊目の本も出版されることが決まっています。

これは私に才能や運があるからではありません。むしろその逆。私には才能も運もなかったため、別の方法で編集者の心をわしづかむように工夫を仕掛けていたのです。

私は大手広告会社に30年間営業として勤務しながら、作家活動を15年以上しています。「気配りスキル」を得意とし、著書10冊、メディア露出は50回以上、大手ネットメディアの寄稿は100本を超えました。

それらの結果はすべてある極意のおかげでした。
そこでその極意を「行動篇・企画篇・裏技篇」の3回に分けて紹介しようと思います。

■編集者の心をわしづかみする行動とは?


正直に言いますと本は真剣に取り組めば誰でも出すことができます(著者はみんな同じ意見です)。でも2冊、3冊。あるいは3年、4年と続けることは難しい。なぜならネタが切れるからです。

どんな人でもネタは持っています。でもそれを常に新鮮な状態で数多くストックするのは難しい。これは編集者も同じです。たとえば書籍の編集者であれば、年間に10冊ほどの本を手がけるのが当たり前。つまり以下の本数以上の面白い企画と作る必要があるのです。

1年:10企画
3年:30企画
10年:100企画

いかがですか?

この本数を1本も外してはいけないと考えると難しくないですか?

だからこそ編集者は、ネタの新鮮さを著者に求めるのです。
そしてその期待に応えられる行動を取るだけで、編集者の心をわしづかみすることに成功できるのです。

■わしづかみする行動①出版される前提で行動する


「作家になりたい」「企画を通したい」など、いつか作家になれたらいいなという人がいますが、そういう人は100%なれません。作家になる人や長く続けている人は「なれるかも」「続けられるかな?」という発想ではなく、「なるのは当然だ」「続くに決まっている」と考え、その前提で行動しています。気持ちが固まれば、おのずと行動も発言も変わります。「言霊」という言葉が昔からあるように、言葉や態度が変われば未来も自然と変わっていくのです。

■わしづかみする行動②金曜日の午後に売り場を見に行く


ここからはより具体の行動をお話しします。作家になりたいというのに、実は本を読んでいない人は本当に多い。「今、何が売れているのか?」「どんな人が手に取るのか?」などをあなたは把握していますか?
もし知らないというならば、売り場に行けば一目瞭然。すぐに理解することができます。編集者も出来うる限り書店に足を運んでいます。打ち合わせの場で「〇〇(人気の本の名前)みたいなテイストで」と言われて、「どんな本ですか?」と聞いている人に仕事が来るわけはありません。
そこでオススメなのが「金曜日の午後に売り場を見に行く」という行動です。書店は週末に賑わうため、新刊は金曜日の午後に配本されることが多い。このタイミングであれば最新の情報が簡単にゲットできます。

■わしづかみする行動③本屋大賞の作品を読む


芥川賞や直木賞など文芸界にはいくつも賞がありますが、最も注目すべきは本屋大賞の作品です。なぜなら全国の書店員さんが一番売りたい本を選ぶ小説賞だからです。本を売る現場の方が「売りたい」と思うこと以上に強い味方はおりません。だからこそ、なぜ売りたいと思ったのかをタイムリーに体感すべきなのです。エントリー作品を見ると、「このジャンルの小説はちょっと遠慮したい」などがあるかもしれません。でもそんなあなたの意見は無意味です。自分好みではなく、世間の好みを優先し、分析しましょう。そしてその分析結果を編集者との打ち合わせでぶつけていくのです。分析の議論は本をきちんと研究したものしかできませんので、やらない手はありません。

■わしづかみする行動④映画を観る


あなたは月に何本映画を見ていますか?好きな映画は見るけど、興味が無い場合はぜんぜん観ないという人は作家失格です。映画は最低でも毎週1本は観てください。映画は好き嫌いで観るものではなく、勉強のために観るものです。なぜこの映画に投資が集まり映像化されたのか?どういうアングルでストーリーを進めると惹きつけられるのか?など、作り手の視点で映画を観ていきましょう。あなたはプロフェッショナルのクリエイターです。プロフェッショナルは好き嫌いで行動してはいけないのです。

■わしづかみする行動⑤マンガを読む


日本の最強コンテンツと言えばマンガです。あなたはマンガを週に何冊読みますか?アニメ派の人もいると思いますが、作家ならぜひ書籍でマンガを読むようにしましょう。男性誌と女性誌の両方のマンガを読むのがオススメです。あなたのジャンルの書籍に加え、小説に映画、そしてマンガまで押さえれば、編集者は企画のアンテナブレインとしてあなたに合格点を出してくれます。とにかくコンテンツを浴びまくるのが作家の出発点なのです。

■まとめ


長く活動できる作家は、コンテンツを浴びまくる行動を徹底しています。編集者が「何か面白いネタない?」と言った際に、「Aもある。Bもある」と提案できるのが、長く続く作家の特徴です。慣れれば誰でもこなせますので、少しずつ始めてくださいね。

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