見出し画像

心理学の効果・法則・理論89選【保存版】

発達障害療育ガイドのTwitterでつぶやいている心理学の効果・法則・理論の網羅的に一覧にしてます。

つぶやいたものを探しやすいようにまとめております(*^^*)

随時、更新・修正しておりますのでたまに除いてくださいませ。

アフォーダンス理論

物の色や形などのデザインが、その使い方の情報を発信しているという考え方です。主な例として、蛇口の形状や、硬貨の形になっている差込口などが挙げられます。

認知心理学でよく用いられますが、行動心理学でも無視できない要素とされています。

アロンソンの不貞の法則

よく知っている相手からの褒め言葉よりも、よく知らない相手に言われた褒め言葉の方が嬉しい、と感じる法則。関係性の薄い相手ほど、内輪びいきが無いため、嬉しく感じやすい。初対面の人と、仲良くなれないときは、素敵なところを見つけて褒めてみるのが効果的かもしれませんね。

アンカリング効果

最初に提示された数字や条件が基準となって、その後の判断が無意識に左右されてしまう、という効果です。例えば、5000円のTシャツに「高い」と感じる人でも、10000円のTシャツが半額の5000円となっていれば、「お得」と感じて購入してしまう、などを指します。

アンダードッグ効果

投票予測や勝敗予測で劣勢だったほうを応援する傾向が出てくる、という効果です。

選挙で劣勢と報道された候補者に対し、同情して投票する者が増える、といった状況などを指します。アンダードッグ効果の反対を「バンドワゴン効果」といいます。

アンダーマイニング効果

内発的に動機づけられた行為に対し、報酬を与えるなどの外発的動機づけの影響を受けモチベーションが低減する、という効果です。

「楽しい」という内発的な動機でやっていたゲームが「大会で賞金が貰える」という外的動機の影響を受け、やる気が低下してしまう事をいいます。

ウィンザー効果

第三者を介した情報や噂のほうが、直接本人から伝えられるよりも影響が大きくなり信憑性が増すという効果です。

直接褒められるより、「あの人が君のこと褒めてたよ」と伝えられるほうが嬉しい、といった効果です。他人を褒めるときに活用したい心理学です。

ヴェブレン効果

価格が高ければ高いほど購買意欲も高まっていく、という効果です。ブランド品のように、持っているということ自体に価値が生まれ、顕示欲を満たすために購入する人が増える、などをいいます。

有名な画家の作品が非常に高いのも、この効果によるものかもしれませんね。

ウェルテル効果

マスメディアの自殺報道に影響されて自殺が増える、という効果です。いわゆる、「後追い自殺」によって増加してしまう現象を指します。

過去にもウェルテル効果による自殺者の増加について、凄惨なものや驚く様な効果のものが散見されています。

エコーチェンバー効果

閉鎖的空間内でのコミュニケーションを繰り返すことよって、特定の信念が増幅または強化される、という効果です。

SNSや掲示板の、同じ意見を持った人たちの集まるコミュニティでは、自身と同じ考えの集団であるため、その考えが正しく感じてしまう、といった効果を言います。

エスカレータ効果

「脳内に記憶されている情報とは異なる出来事が発生した場合に、違和感を覚える現象」を指します。

例えば、停電で止まっているエスカレータを 階段を降りるかのように徒歩で降りた場合、なんとなく違和感や足が重たくなったような感覚を覚えたことはありませんか?

エメットの法則

エメットの法則とは、リタ・エメットの著書である「いま、やろうと思っていたのに…」にて紹介された、ビジネス心理学における法則です。

仕事を先延ばしにすることは、すぐにその仕事に取り組む場合よりも、倍の時間とエネルギーを要するとしています。

おとり効果

2つの選択肢で迷っている消費者に対して、第3のおとり選択肢を提示することで、消費者が特定の選択肢を選ぶ傾向がある、という効果です。

安い商品と高い商品の二択では安い商品を選ぶこともありますが、そこにもっと高い商品を入れた三択では、中間の選択肢を選びやすい傾向になります。

カクテルパーティー効果

人は、多くの情報が溢れるなかでも自分に該当するものだけに反応しやすいといいます。この心理を用いた典型的なキャッチコピーが「○○の悩みを解決したいあなたへ」です。

カクテルパーティー効果をうまく活用すれば、特定のターゲットへ一直線にアピールできます。上記の例などはもはや常套フレーズです。

カチッサー効果

ある一つのことを意識することで、それに関する情報が無意識に自分の手元にたくさん集まるようになる、という効果です。

例えば、欲しいブランドの服があると、そのブランドの服を着ている人を街中でよく見かけるようになる、といった効果です。

カリギュラ効果

人間は物事を禁止されると逆に実行したくなってしまうという心理学の現象です。

アメリカとイタリアの合作映画である『カリギュラ』の内容があまりに過激であったため、一部地域で公開禁止になったことで、かえって世間の話題になったことから由来します。

気分一致効果

その時々の気分や感情と一致する情報に惹かれる心理効果のことです。たとえば、通販番組はこの心理をわかりやすく利用しています。

明るく楽しい雰囲気で、購入に結びつきやすい高揚感と商品へのポジティブなイメージを与える構成は、まさに気分一致効果を期待させるものです。

クレスピ効果

与えられる報酬の量の急変により行動が変化する、という効果です。

アルバイトで時給が増えたらやる気も上がって、よく働くようになる、といったものをいいます。

クレショフ効果

直接関係のない映像や画像をいくつか並べることで、なぜか人はそれら(の意味)を関連付けて解釈してしまう傾向にあります。

たとえば、ある食品のページに緑や自然の写真を複数枚挿入した場合、それだけで(その食品に対して)オーガニックやナチュラルといった印象を抱く方が出てきてもおかしくありません。

ゲインロス効果

最初に悪い印象を得てから、後で良い印象を得ると、通常よりも評価が上がりやすくなる、という心理学的な作用です。

最初の印象が悪い分、良いことをした時とのギャップが大きくなり、高評価の印象が強くなるっという現象です。

ゲシュタルト崩壊

全体性を持ったまとまりのある構造から全体性が失われてしまい、個々の構成部分がバラバラに認識され直してしまうという知覚における現象です。

同じ漢字をずっと見ていると、その漢字に違和感を覚えるようになっていくという経験がそれにあたります。

決定回避の法則

人は、選択肢が増えすぎると意思決定を避ける傾向にあります。多数のオプションを前にして、「煩わしい」「面倒だ」と思うようになり購入自体をやめてしまうといったケースです。

こうした心理を働かせないためにも、受け手に対しては選択肢を絞って提示することが無難です。

権威への服従心理

権威のある人の意見には、無条件に従ってしまう心理です。

商品に対して専門家や学者、教授など、地位や肩書きのある人たちが推薦していたならば、(その商品を)好意的に捉えやすくなります。

近年よく見受けられるインフルエンサーの活用(影響力のある人からの情報発信)も、この心理を利用した手法の一つです。

現状維持の法則

何かきっかけや理由がない限り、迷ったとしても結局は過去に選んだものと同じ商品を選択してしまうこと。これが現状維持の法則です。

選択肢の数が多ければ多いほど無意識のうちに負担を感じやすくなります。結果、習慣的に以前と同じ選択をすることがほとんどのようです。

コスチューム効果

着ている服装が持つイメージ・期待に合わせて意識が変化する、という効果です。スーツを着ていると、ビジネスマンらしく行動しようと意識する、といった感じです。

チームスポーツなどで、同じ服を着ることで連帯感が生まれることはユニフォーム効果といいます。

ゴーレム効果

周囲の期待が低い場合、その人物は周囲の期待通りにパフォーマンスが低下してしまう、という効果です。

上司に期待されていない部下は、仕事の成績も悪くなってしまうということです。逆に、期待が高いほどパフォーマンスが上がることを、ピグマリオン効果といいます。

ゴルディロックス効果

人が上でも下でもなく、中間の選択肢を好む、という効果です。

この効果を用いて、相手の選択をコントロールするのが、前述した「おとり効果」ということですね。松・竹・梅の選択肢があれば竹を選びたくなる、ということです。

コンコルド効果

ある対象への金銭的・時間的投資が損失につながるとわかっていても、それまでの投資を惜しんで投資をやめられなくなってしまう心理現象です。

例えば、レンタルビデオ店で借りた映画が面白くなくても「せっかく借りたのだから最後まで観よう」と感じるのも、コンコルド効果の一種です。

ザイオンス効果

人は接する回数が多いと次第に好印象を持つようになるといわれています。商用でいえばこの作用を生かしたものが、動画広告やリターゲティング広告です。その他、メールマガジンやプッシュ通知も当てはまります。

逆効果にならないよう頻度には注意が必要ですが、何度もユーザーの目に触れる機会を作ることで、いつの間にか身近で好意的な印象を持たせる効果が期待できます。

作業興奮

興味のないような作業でも、やっているうちにやる気や集中力が出てくる、という作用です。

部屋の掃除なんかも、普段はやる気がおきなくても、いざ始めると隅々までやってしまったりしますよね。思い立ったら行動ってのは間違ってないのかもしれません。

サブリミナル効果

「映像中に一瞬(人が認識できない程の非常に短い時間)本編と関連のないイメージ・テキストを混入させると、映像を見た人の潜在意識に対して影響を与える」とする心理学の仮説です。

「超スピードで切り替わるメッセージは、人の "理性" に作用することはできないが、意識の下にある "潜在意識" には何らかの影響を及ぼしうる」という主張です。

シャワー効果

デパートなどの総合ショッピング施設において、上階に人を呼び寄せる目玉を配置することで、施設全体の売り上げが増加する作用を指します。

例えば
「最上階にレストラン街を作る」
「バーゲン会場を上階に配置する」
など、上から下への人の流れを作り、途中階での買い回りを期待しています。

シャンパルティエ効果

数字の単位が変わると異なった印象を持ってしまう心理作用を指します。

例えば、栄養ドリンクなどでよく聞く
「アルギニン1000mg配合!」
栄養補給に役立つ成分がたくさん入っている気がします。

しかしこれが
「アルギニン1g配合!」
だったらどうでしょう。なんだ、1gしか入っていないのか、と思ってしまういませんか。

初頭効果

最初に与えられた情報が印象に残り、後の評価に影響を及ぼす、という効果です。

例えば、「高品質で高い」と聞くと「高品質」が強く残り、良い印象を抱きやすく、「高くて高品質」と聞くと「高い」が強く残り、悪い印象を残しやすい、といった感覚を指します。

親近効果

初頭効果とは反対に、最後に与えられた情報が印象に残りやすいという考え方が親近効果です。

複数の情報を提示して、あえて一番アピールしたい内容を末尾に述べることで、新鮮なインパクト(を与えること)が期待できます。

ジェームズランゲ説

アメリカの心理学者ウィリアム・ジェームズとデンマークの心理学者カール・ランゲによる、生理学的反応が感情の自覚よりも先に起こるという仮説。

悲しいと感じてから涙が出るという順序ではなく、ジェ涙が流れてから悲しいと感じるという順序だとしています。

ジャネーの法則

フランスの心理学者ポール・ジャネが提唱した、年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く感じられるという法則です。

子供の頃の1年は長かったが、大人になってからの1年はあっという間に感じたという経験がある人も多いのではないでしょうか。

準拠集団

価値観や態度、行動などその人の意志決定に強い影響力を持つグループを準拠集団と呼びます。準拠集団は家族や職場に加え、SNSのコミュニティも該当し、その時々で移り変わりも早いのが特徴です。

消費者またはユーザーの準拠集団を整理することで、ターゲットとすべき属性の解像度も高まります。ペルソナ設定にぜひ活用したい行動心理であり概念です。

人生脚本

全ての人は、子供の頃に無意識に作り上げた「人生脚本」を基に、人生のあらゆる場面で決断を下しながら生きている、という考えです。

自分の人生を変えるためには、自身の「人生脚本」について知った上で、それを書き換える必要があるのかもしれません。

スティンザーの三原則

会議における3つの心理法則の総称です。

その三つとは、
「正面に座る人は、反対意見を持つ人、過去に激しく口論になった人が多い。」
「ある発言があった後、次に発言する人は意見に反対である場合が多い。」
「議長の主導権が強い場合は、隣同士の人達の間で私語が多い」

ストループ効果

相反する意味の情報が同時に目に入ると、人は反応(認識、咀嚼)するまでに時間が掛かります。結果、困惑を招くといってもいいでしょう。

たとえば、赤(色)で書かれた“青”という文字を見た時などです。当然のごとく、受け手の心証は下がります。

広告チラシやWebサイトをデザインする際は、ストループ効果が生じていないかどうか注意しましょう。意図せず起きていることも珍しくありません

スノッブ効果

スノッブ効果とは、他者の購入量が減少するほど、購買者個人の購買心理は高まるという現象のことです。

他の人とは違う商品を所有することで、希少性への欲求を満たしたいという心理作用に基づいているようです。日本人はこの傾向が強いみたいです。

スリーパー効果

時間の経過と共に、初めは信用できないと思っていた情報が、信用できると思えてしまう作用です

人は自分が信頼している人物の言葉は信じやすく、信頼していない人物の言葉は信じにくいため信頼していない人物から何か情報を得ても、初めは信用することはありません。

ところが、時間の経過とともに「話の内容」と「話した人物」の繋がりに関する記憶が曖昧になり、「話の内容」だけが記憶として残ります。

そのため当初疑っていた情報でも、次第に正しい情報として認識するようになってしまうのです。

三流ゴシップ誌の記事、TVショッピングの商品、SNS上の真偽不明情報などは、このスリーパー効果が大きな効力を発揮しています。

宣言効果

声に出して目標を言うことにより、その目標が達成しやすくなる、という効果です。

宣言することで、自身にプレッシャーがかかり、やる気も上がるため達成しやすくなるようです。新年の抱負なんかにも、意味があるのかもしれません。

前提挿入

相手に何かを伝える際に、さりげなく前提となる情報を組み込む心理テクニックです。

例えば、
「AとBのどちらにしますか?」
と聞かれると、どちらが良いか悩み、
「どちらも選ばない」
という選択はとり辛いかと思います。

これは、
「どちらかを選ぶ」
という前提を擦り込まれている作用になります。

損失回避の法則

得をするよりも損をしないことを重視する心理が損失回避の法則です。

皆さんも職場で上司に何か提案してもデメリットばかりを言われて意見が採用されなかった経験はありませんか。

吊り橋効果

吊り橋効果とは、カナダの心理学者、ダットンとアロンによって提唱された、人は生理的に興奮する事で、自分が恋愛していると錯覚するという心理現象です。

男性が高い吊り橋の上で出会った女性に興味を持ちやすくなったという実験結果に基づきます。

ツァイガルニク効果

クルト・レヴィンが提唱した、人は達成できなかった・中段している事柄の方を、達成できた事柄よりも、強く記憶や印象を持つという心理学的な現象です。

毎週放送されるドラマは、気になる状況で終わらせ、「次回に続く」とすることで、読者や視聴者の興味を惹き続けるのです。

テトリス効果

繰り返しゲームをすることで脳が鍛えられ、脳の効率的な運用が行われるようになる心理作用を指します。

近年ではゲームで脳が鍛えられるという研究が発表されています。昔は、ゲームは害悪にされがちでしたが、脳を効率化できる可能性があるという考え方です。

テンション・リダクション効果

たとえばECサイトでお買い物中、購入完了の画面でおすすめ商品が表示され、気になり、あわせて買いたくなった経験はありませんか。その心理がまさにテンション・リダクション効果です。

当初はあれこれ悩んでいたにもかかわらず、一度購入を済ませたことで、(購入自体に対しての)心理的ハードルが下がる現象を指します。

ディドロ効果

新しい価値観や環境に合わせて身の回りを統一させようと、(調和を図るべく)買い替えや情報収集に夢中になる心理です。

統一のために消費がエスカレートすることも、決して珍しいケースではありません。

たとえば、初めて知る洋服のブランドをコンセプトなど含めて気に入った顧客が、その後リピーターになりやすいのもこの心理効果によるものといえます。

ドアインザ フェイステクニック

依頼や交渉の際、最初に断られる前提で大きな要求を仕掛けて、本当の目的だった小さな要求を承諾させるという心理学のテクニックです。

普通に
「1万円貸してください」
より
「100万円貸してください」
の後に言った方が承諾されやすくなると思いませんか。

認知的不協和

認知的不協和とは、矛盾する認知を抱えながらも、同時に相反する行動を取ってしまう心理です。

卑近な例では、
「太ると分かっていても甘いスイーツがやめられない」
「身体に悪いがタバコを吸いたい」
といったケースが挙げられます。

ネオフォビア

自分の知らない新しいものには恐怖心を抱いてしまう、という心理効果です。

ネオフォビアは、「未知のものは危険かもしれない」という生存本能に起因するようです。新しいことへの挑戦は確かに不安も多く感じますよね。

ネガティビティ効果

人はポジティブな情報よりも、ネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶にも残りやすい性質を持つ、という効果です。

ネット通販でも、高評価の感想より低評価の感想を見て、商品にマイナスなイメージを持ってしまったりしますよね。

パーキンソンの法則

イギリスの歴史学者シリル・パーキンソンによって提唱された、2つの法則です。

第1の法則は、仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する、というものです。

第2の法則は「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」というものです。

バーナム効果

バーナム効果とは、誰にでも当てはまるような一般的な性格を表す文章を、自分にだけ当てはまるものだと錯覚してしまう心理現象です。

例えば、占い師が「あなたは自分の興味の無いことには、なかなかやる気が出ません」といった場合、自分の性格を言い当てられたと感じることです。

ハロー効果

ハロー効果とは、ある対象を評価する際、その対象が持つ別の特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる心理現象です。

例えば、同じ発言をしても、人気者が言うと周囲は笑いますが、嫌われ者が言うと誰も反応しないような場合、ハロー効果の影響を受けていると言えます。

端数効果

切りのいい数字よりも、端数を使ったほうが、信憑性が向上する、という効果です。

例えば、商品が1000円で売られていると、「適当に値段を付けたのかな?」と感じてしまうけど、980円だと「意味のある価格なのだろう」と感じられる、などをいいます(*^^*)

バンドワゴン効果

ある物事が多数に受け入れられている、流行っているという情報が流れることで、その物事への支持がより強くなる、という心理学的な効果です。

興味の無かったタピオカでも、皆が行列に並んでいると、自分も飲みたくなったという場合、バンドワゴン効果の影響を受けていると言えます

ピークエンドの法則

ピークエンドの法則とは、人間は自分自身の過去の経験を、ピーク時にどうだったか(嬉しかったか悲しかったか)及び、それがどう終わったかだけで判定しやすい、という心理学の法則をいいます。

終わり良ければ全て良しということでしょうか。

ピグマリオン効果

ピグマリオン効果とは、教師の期待によって学習者の成績が向上するという教育心理学の効果です。

学習者に期待をし、たくさん褒めて教育をしたことで、実際に学習者の成績が向上したという実験結果に基づくものです。

プライミング効果

予め経験した刺激によって、後の判断が左右される作用を指します。

例えば、もも、ぶどう、メロン、バナナ のカードを順に見せた後に「では赤い物って何がありますか?」と言われると、大抵の場合「りんご」か「いちご」と答えると思います。

しかし、質問では「赤い物」としか言われていないため、「ポスト」や「口紅」なども正しい答えですが果物のカードを見せられたことによる先入観で、知らず知らずのうちに答えを誘導されてしまうのです。

プラセボ効果

効き目のあるくすりを服用していると思い込むことによって症状が好転する心理作用を指します。

プラセボとは
「偽薬」
のことです。

実際に病気を治す成分が何も入っていなくても
「この薬には効き目がある」
と患者自身が思い込むことによって、身体・心理的効果が出現することを言います。

プロスペクト理論

損失や利益の程度を天秤にかけ意思決定を図る心理を指すのがプロスペクト理論です。

この性質をマーケティングに生かすならば、リスクを補う側面や通常時と比較したお得感を顧客にアピールする必要があります。具体的には、期間限定商品の販売やポイントが当たるキャンペーンの実施などが有効です。

ブアメードの血

ブアメードの血とは、1883年にオランダでの医療実験を基に生まれました。
「人は思い込みによって、実際に怪我をしていなくても、死に至る場合がある」という現象です。

目隠した囚人の足にメスを入れたフリをし、致死量に相当する出血をしたと嘘を伝えると、死に至ったのです。

噴水効果

地下施設を充実させ下から上への人の流れを作り出すことによって、施設全体の売上が増加する作用を指します。

噴水効果の具体例としては、デパートの地下に配置される食品街「デパ地下」などです。

噴水効果とシャワー効果は お互いに対をなす心理学効果であり、共に心理学が商用として活用されている良い例と言えるでしょう。

文脈効果

前後の情報や周囲の環境によって言葉や数字の捉え方は変わります。これは文脈効果によるものです。

仮にキャッチコピーでこの心理効果を用いれば、良いイメージの喚起や商品価値の向上にもつなげられます。

フォールスコンセンサス効果

自分の意見・考え・行動が常に多数派で正常であると思い込む効果のことです。

例えば、お風呂でどこから体を洗うか、という質問があります。僕は髪から洗うのが普通と思っているのですが、皆さんはどうでしょう。自分の当たり前が、当たり前では無いかもしれません。

フットインザ ドアテクニック

依頼や交渉の際、相手が承諾しやすい要求から始めて、徐々に要求を大きくしていくことで、本来の要求を承諾させやすくするという心理学のテクニックです。

営業会社などでは「Yesの法則」と言われるものです。

部分強化

部分強化とは、ある行動に毎回ご褒美を与えるよりも、たまに与えた方が、人は何度も行動を継続するようになるという現象です。

常に成功することよりも、時々成功することのほうが熱中しやすいという現象です。

人がギャンブルにハマるのは、まさに部分強化によるものだと言えます。

返報性の原理

恩恵を受けた相手に対しては、何かしらお礼やお返しの行動を取りたいと思うのが人の心理です。

それゆえ、この返報性の原理に期待し、(マーケティング手法の一環として)購入の見込みが無いと思われる方々に対しても、丁寧な接客だけでなく無料サンプルや試飲・試食といった手厚いサービスまで行う企業は多々存在します。

傍観者効果

ある事件に対して、自分以外に傍観者がいる時に率先して行動を起こさない、という効果です。

街中で殺人事件が起こっても、目撃者が多いと、通報する人や助けに行く人は少ないんだとか。責任を負うことを嫌ったり、誰かがやるだろうと考えたりして、行動しなくなるようです。

ホーンズ効果

1つが悪いと、何もかも悪く評価してしまう心理作用を指します。

例えば、身だしなみがもし悪ければ
「仕事ができなさそうで、不誠実で、人生にも何か影があるのだろうな」
と評価されてしまうことなどがあります。ハロー効果の逆の作用ですね。

保有効果

保有効果とは、一度手に入れたものに対して高い価値を感じやすく、手放すことに抵抗を感じやすい心理を指します。

商品保証期間内での傷や不備に対して、返品や返金申請に行き着くケースは案外多くないと聞きますが、おそらくそれは、保有効果も一つの理由に挙げられるのかもしれません。

ボッサードの法則

ボッサードの法則とは、アメリカの心理学者ボッサードが発見した「男女間の物理的な距離が近いほど心理的な距離も縮まる」という法則です。

5,000組の婚約中のカップルの調査によると、2人の距離が離れていればいるほど、結婚にたどり着く確率は低かったと言います。

マーフィーの法則

失敗すると予想したり、悪いことを考えたりすると、必ずその通りになる様に感じるという心理現象です。

人は不幸な出来事を強く印象に残すので、このように感じてしまいます。

例えば、急いでいる時に限って電車が遅れるように感じるのはマーフィーの法則によるものです。

マッチングリスク意識

マッチングリスク意識とは、購入後を想像した時に、商品やサービスが自分に合っていないのではと不安を抱く心理を指します。

こうした事態を極力招かないよう、フォロー体制やサンプル配布などの対策を講じることが大切です。

マム効果

対人的コミュニケーションにおいて、相手にとって不利な情報、不快な事の伝達を避けようとする効果のことを指します。

例えば、上司に自分の失敗について伝えない、などです。また、伝える内容が自身とは関係なくとも、相手にとって不快であれば この効果は発生してしまうようです。

ミラーリング

相手の動作に対して、まるで鏡のように自分の動作も合わせることで、相手から好感を得やすくなるというコミュニケーションの手法です。

人が人を好きになる要因の1つに「類似性」があります。

同じ感性や趣味を持っている相手に自然に好感を持ったという経験は、貴方もありませんか。

メラビアンの法則

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによる、コミュニケーションの際の態度や感情についての法則。

態度や感情について矛盾するメッセージが発せられたとき、人は視覚情報や聴覚情報からより強く影響を受けます。

視覚>聴覚>言語の順で、「55:38:7」とされています。

ラベリング理論

アメリカの社会学者ハワード・ベッカーによる、不良や犯罪などの逸脱行為は、他者からのラベリング(レッテル貼り)によって生み出されるという理論です。

例えば少年に「お前は不良だ」「お前は非行少年だ」といったレッテルを貼ると本当に悪い方向に育っていくという理論です。

ランチョンテクニック

おいしい食事をしながら話すと、相手に好印象を与えやすい、という心理テクニックです。

ビジネスの接待で、おいしい料亭なんかに行ったりするのもこのテクニックなのかもしれませんね。恋愛でも使えるテクニックみたいです。

リフレーミング

ある出来事や物事を、今の見方とは違った見方をすることで、それらの意味を変化させて、気分や感情を変えるテクニックのことです。

有名な例ですが、コップに半分入った水に対し、
「あと半分しかない」
と見るか
「まだ半分ある」
と見るかで、感覚が変わりますよね(^^)

リンゲルマン効果

集団で共同作業を行う時に一人当たりの課題遂行量が人数の増加に伴って低下する、という効果です。

人数が多いほど、「自分がやらなくても大丈夫」という心理が働くためです。頑張りに応じた報酬や罰を与えると、リンゲルマン効果の対策になるようです。

両面提示の法則

メリットだけではなくデメリットも合わせて一緒に提示して明らかにすることで、信頼感・説得力・好感度が高まる、という法則です。

誰しも、完璧なものは存在しないと考えているため、デメリットを提示することで、メリットにも信憑性を感じるようです。

ローボールテクニック

はじめに相手が承諾しやすい好条件を出し、徐々に相手にとって不利な条件を突きつける、という手法のことです。

例えば、居酒屋のキャッチに
「1000円で飲み放題」
と聞いて入店してみると、お通しやサービス料などで多くの料金を取られる、などを指します。

ロミオとジュリエット効果

何らかの目的を達成しようとする際、平坦な道程よりは多少障害があった方が、むしろ目的達成への情熱が湧く作用を指します。

恋愛でも仕事でも障害があった方が刺激的に感じたことはありませんか。

商用では
「お一人様◯個まで」
という購入数制限や
「非売品」
といった謳い文句で客の購入意欲を煽るのも、ロミオとジュリエット効果の応用です。

割れ窓理論

割れ窓理論とは、軽微な犯罪を取り締まることで、凶悪犯罪も抑止できるという犯罪心理学上の現象で、
【ブロークン・ウィンドウ理論】
とも呼ばれています。

建物の窓が壊れている状態を放置すると、その町の犯罪率が上昇してしまったという研究結果に基づいています。

AIDMAの法則

AIDMAの法則とは、アメリカの作家サミュエル・ローランド・ホールによる、広告に対する消費者の心理プロセスを示した法則。

注意のA(Attention)
関心のI(Interest)
欲求のD(Desire)
記憶のM(Memory)
行動のA(Action)
のそれぞれの頭文字からこの名前が付いています

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
このコラムは私の個人的な知見に基づくものです。他で主張されている理論を批判するものではないことをご理解いただいたうえで、一考察として受け止めて頂き、生活に役立てて頂けたら幸いです。


いただいたサポートは発達障害や神経・精神科領域の正しい知識の啓蒙・啓発活動や療育サロンの運営費に使わせて頂きます(*^^*) また、年に1回のサポートを活用した活動報告をさせて頂きます。