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夜中に数時間ライフラインが止まる!家族でトイレの心配をした話。

それは家族4人中、2人がすでにシャワーを浴びた後だった。

ご近所さんからのLINE。

今日の夜から水道使っちゃダメなんだね!
電話して聞いたら、水道は出しちゃダメって言われた。
排水はいいらしい。
寝るしかないね・・・。

えっ?水道配管交換って今日だっけ?
案内の紙、どこ行った?!

案内の用紙には夜11時から翌朝5時頃まで水の使用はお控えください、とある。

そして。

やむをえずトイレを使用する場合、レバーを使用せず汲み置きした水を直接便器に流してください。


・・・シャワーじゃなくてお風呂をためれば良かった・・・・。

ご近所さんには教えてくれてありがとう!と返信し、夜家事の早送りについてグルグル考える。

食事の準備はまぁ、順調。食洗器も11時までには終了できる。

家族に11時から水道使えないよー、トイレも無理だよー、間食はやめた方がいいよー、サッサと寝るしかないよー。と伝える。


さて。

お風呂に少し水をためておけばよいのだろうけど、使ってもいない排水用の水をただためるのは、もったいないオバケが頭にのしかかる。
多分大丈夫だろうけど、こんな時でも自分のケチさがちょっとイヤだ。

夜の11時からトイレが使えない。

イコール、お腹をこわせない、食後のコーヒータイムは却下。

晩ご飯は定番のハンバーグだから、加熱さえしっかりすればお腹を下すこともないだろう。

晩ご飯も早々に終わり、食洗器もセット済み、テレビを見ながら家族でまったりしつつも、トイレが使えないという現実に、色々と考えてしまう。

「とりあえず、バケツに汲み置きしとこうか。」

「簡易トイレを用意しとけば良かった。」

「最悪、トイレは少し離れたコンビニか公園のトイレ。」

「排水は大丈夫なんだから、トイレの元栓閉めて、タンクにある分は使えるんじゃない?」

「・・・元栓、閉めるのにドライバーが・・・。あるんだけどさ、面倒くさいんだよね。」と夫。

そういえば実家のトイレは手でひねる元栓がトイレ内にあるけれど、そういうの最近見ないな。
あれ?実家は東北だから凍結防止の水抜きのために元栓があるのか??
それともただ古いだけ??

家族でモヤモヤな会話をしながら、ほら、10時過ぎた!歯磨きしないと!などと子供たちに声をかける。

そんなこんなで、我が家はめずらしく全員11時までに就寝。


朝5時半。
夫が、もうトイレ使っていいかなぁ。我慢してるんだけど。
と言ってのっそり起きて行った。



東日本大震災があった時、関東では輪番停電と言って、節電のために地域を細かく区切って停電の時間というのがあった。

今日は夕方から輪番停電だから、夕ご飯早く作っておかないと!とか、お風呂も早く入っておかないと給湯もできないし、それに真っ暗なお風呂は無理!とか。

我が家はガスコンロだったからそれでもまだよかったけれど、IHコンロやオール電化のお宅は大変だったと思う。

要するに、ライフラインが使えないってそういうことだ。

多くの人が就寝する時間帯のライフライン切断でも、今回の我が家みたいに色々考える。

あーしておけばよかった、こーしておけばよかったと。

便利な生活に慣れきってしまった私たちは、電気ガス水道が使えない生活はもう、考えられない。
今回のように水道が使えないということは、食事も作れない、洗濯もできない、トイレも使えない、顔も洗えない、歯も磨けない。

昔だったら川で洗濯、トイレは汲み取り式、飲料水は井戸水とか。
若干仙人のような暮らしも場所によってはできないことはないけれど、現代の水道技術の革新で手に入れたプラス要素は圧倒的に衛生環境だ。
それによって、健康面の改善と長寿に大きくつながった。

でも近年は災害が多い。
そもそも、私が予定をちゃんと把握していればここまで色々考えることもなかったのだけれど。
備えあれば憂いなし、そんなことを改めて実感した夜となった。



夜中は水が使えない事を目前に、ちょっとした緊張感が漂う家族時間。
長男がボソッと一言。
「作業員の人、大変だね。」
「え?夜中だから?」
「いや、そっちじゃなくて。作業員の人もトイレ使えないんでしょ。」

うん??え?そこ?
一晩だけの工事作業、確かにトイレはどうしてるんだろう。
コンビニ?公園?簡易トイレ?
長男のちょっと的外れな?思考は作業員の方々のトイレにまでも考えが及んでいた。

夜中の作業、ご苦労様です。
おかげさまで、私たちは快適な生活を送らせてもらっています。
ありがとうございます。

しかも。
案内の手紙をよく読んだら水道管交換じゃなくて、水道本管洗浄作業、だった。
そんなことまでしてくれてるんだなぁ、とちょっと驚く。
私たちはもっと、現在の恵まれた生活環境に感謝するべきかもしれない。

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