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例え卒業スピーチ

光陰矢の如しとは言いますが、3年間の高校生活はまさに矢のようにあっという間に過ぎ去っていきました。こうやって目を閉じると、たくさんの思い出がまるで走馬灯のように思い浮かんできます。

まず思い浮かぶのは入学式。これから始まる高校生活の期待と不安に、まるでずっと背伸びをしているようにソワソワと落ち着かなかった記憶があります。初めましてのクラスメイトばかりだった新しい教室、最初は借りてきた猫のように小さく縮こまって大人しくしていたものですが、今ではまるで兄弟のように、何でも話して笑い合える仲間になりました。この友情はきっとインドのデリーにある鉄柱のように、ずっと錆びずに在り続けるのだと思います。

僕たちが楽しい高校生活を過ごすことが出来たのは、ここにいらっしゃる素晴らしい先生方のおかげです。3年間お世話になった桜田先生。まるで桜のように、春には満開の笑顔で僕たちを迎えてくれて、一旦散ったあとも枝いっぱいの緑で僕たちを包んでくれました。体育の海野先生、時には荒波のように厳しく、時には凪のように穏やかに、僕たちを指導してくださいました。学年主任の大谷先生、その深い愛情は、大きな谷のように底が見えないものでした。本当に感謝しています。

まだまだここでは語り尽くせないくらい、たくさんの思い出があります。侍ジャパンのようにクラスで一致団結した体育祭。戦後の闇市のような賑わいを見せた文化祭。惜しまれつつも2013年に終わってしまったNHKの工作番組のようにずっとワクワクしていた修学旅行……。まるで鬼滅の刃のように、短い間にたくさんのクライマックスがありました。そんな思い出を初めての海外旅行のパスポートのように大切に胸に抱いて、僕たちは今日、この高校を卒業します。

これから僕たちは、お笑いコンビキングコングのように、それぞれ別の道を歩んでいくことになります。その道は、富士登山道の八合目から先のように決して平坦ではないでしょう。それでも僕たちは、校長先生の頭のように輝く未来を目指して、南極の氷の海を砕いて進む砕氷船『しらせ』のように、自らの道を切り開いて進んでいきます。ありがとうございました。

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