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毎日投稿100日達成!

本日8月19日をもって、遂に毎日投稿も100日を達成することになる。3桁の大台である。

生まれながらの三日坊主であるこの私が、3日どころか3ヶ月をもゆうに超えて一つのことを継続できるなんて、始めた当初は思いもしなかった。

今日は折角なので、100日目の記念として、私がここまでやってきた上で獲得した、コツのようなものをお伝えしたいと思う。

みなさんもぜひ、これを読んで毎日投稿を続けてみてほしい。

①毎日投稿を忘れない

まず、大前提として「毎日投稿をしている」ということを忘れてはいけない。幾らストックを作っても、その日のうちに投稿できなければすべて無駄なのである。毎日投稿を続けるには、当然だが、毎日投稿する必要があるのだ。

そのためには、毎日投稿を生活の中心にすることが大切だ。とにかく、起きてから寝るまで投稿のことを意識しておこう。投稿時間を指定して、習慣化することも一つの手だ。

正直、この感覚は1週間も続ければ身につくだろう。あとは、慣れてきた時に忘れないように注意することが大切だ。とにかく、「毎日投稿を忘れない」という意識は最優先で獲得しよう。

②クオリティを求めない

毎日投稿を続ける上で、最も危険なのは「完璧主義」だ。ハードルが高いと人はなかなか行動できない。クオリティの追求は立派な行動障壁になってしまうのである。毎日投稿にクオリティは必要ない。

ここまで言い切ってしまうと反感を買ってしまうだろう。しかし、毎日投稿を続けるにあたっては、ある程度妥協が必要なのだということは意識しておいた方がいい。

とりあえず、毎日投稿はある種練習なのだと割り切ってみよう。たとえ駄文だとしても、毎日投稿するということが大切なのだ。

それでもクオリティは求めちゃうよという完璧主義者は、最後のコツを参考にしてほしい。

③裏ワザを使う

毎日投稿を続けていると、どうしてもその日のうちに完成させられないという時が出てくるだろう。そういう時は、今から紹介する裏ワザを使ってみよう。

noteには「下書きに戻す」という機能がある。これは文字通り、公開した記事を下書きに戻すことができる機能である。

この機能を使えば、とりあえず書きかけのまま投稿しても、いったん非公開にして、かつ毎日投稿を継続することができる。それから記事を完成させて公開すれば、あたかも毎日投稿が続いているように見える。

この方法のデメリットとしては、記事が新着欄に埋もれてしまうため、どうしてもpv数やスキが少なくなることが挙げられる。

しかし、それでもやはり、創作を続けるモチベーションを維持するには何かフィードバックがあった方がいいものである。毎日投稿を続けることは、すなわち、創作を続けることとイコールだ。

だから、みなさんにはぜひこの裏ワザを使ってでも毎日投稿を継続してみてほしい。

まとめ

以上が、私がこの100日間で学んだ毎日投稿を続ける3つのコツである。毎日投稿をしたいけど、なかなか続けられないという人はぜひ参考にしてほしい。私のこの記事でnoteが少しでも盛り上がれば、幸いである。

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「こんなもんでいいか。」

記事を書き終え、公開設定をする。できるだけハッシュタグは多めに。少しでもpv数を増やすためである。

「よし、オッケー。公開っと。」

右下にある緑色の公開ボタンを押す。画面には「100日連続の投稿!!ここまで続けられる人は滅多にいませんよ!!!」とある。これで毎日投稿100日達成だ。我ながらに頑張ったと思う。

私は少しでもpv数を上げるために、「ツイートする」を押し、宣伝した。まあ、私のような弱小アカウントで宣伝しても、微々たる効果しかないだろうが、やらないよりマシだ。

バッジはもう獲得できているだろうか。ツイートを送信し、ダッシュボードを見るためにnoteに戻る。

いつものように、「閉じる」ボタンを押そうとした時、ある違和感に気付いた。

「なんか、多いな。」

いつもは、継続日数の画像の下に運営からのコメントがあり、その下に「ツイートする」というTwitterのボタンと「シェアする」というFacebookのボタンの2つがある。しかし、目の前の画面には、どういうわけかその2つ以外にもう1つボタンがあった。

「ロックする?」

そこには本来アプリアイコンがある場所に、南京錠のマークが描かれていた。

珍しいマークだ。今までもあったのだろうか。いや、こんなものがあったら流石に気がつくはずだ。そこまで考えて、私は一つの結論に達した。

そうか。これは100日連続投稿記念の特別機能だな。運営も粋なことをしてくれる。

しかし、一体どういうボタンなのだろう。「ロックする」というのだから、この記事をマイページのトップに固定でもするのだろうか。いや、それにしては仰々しい機能な気がする。

「よく分かんないけど、ま、いっか。」

私はその珍しさに惹かれ、ボタンを押した。さあ、どうなるんだ?

......と期待したが、何も起こらない。

押し損ねたかな、と画面を確認してみるとそこには「ロックする」のボタンはもうなかった。

見間違えたのかとも思ったが、そんな気もしない。マイページを確認しても、固定記事に変わりはなかった。

「おかしいな。何だったんだ?」

私はもやもやとした気持ちを抱えながら、その日は眠りについた。

(*)

さあ、101日目の投稿だ。今日の内容は、日記でいいか。どうせこんな投稿誰も見ない。適当に仕上げよう。

私は1000字くらいのくだらない日記を書き上げ、公開設定だけは抜け目ないようにし、公開した。

「とりあえず、ツイートだけするか。」

私はいつもの手つきで「ツイートする」ボタンを押そうとした。その時だった。

「あれ?おかしいな。」

どうやら画面がバグっているみたいだ。今日もまた「100日連続の投稿!!ここまで続けられる人は滅多にいませんよ!!!」と書いてある。

おかしなこともあるものだと思い、私はマイページを確認した。すると、もっとおかしなことが起こっていた。

「あれ?昨日の投稿がない。おかしいな、落ちたか?」

私はサーバーエラーを疑い、公式を確認したが何も発表はなかった。サイトも通常通り動いているようである。Twitterの方でも、誰も騒いでいなかった。

「どういうことだろう。何かまずいことでも書いたか?」

いや、しかし、公式が記事を削除するというのは聞いたことがない。私が無知なだけか?それとも、本当にバグだろうか。

まあ、少し待ってみようと思い、TwitterのTLを眺めている時だった。

「は?嘘だろ?」

一番新しい投稿を見ると、日付の欄に「8月19日」と書いてある。

「ホーム表示にしてたかな?」

見てみると、しっかりと「最新ツイート表示」になっている。

私は急いでスマホをロック画面に切り替えた。その日付も「8月19日」。テレビのニュースも「8月19日」。今朝の新聞を見ても「8月19日」。

信じられない。

つまり、今日は昨日だということだ。矛盾しているようだが、そうとしか言いようがない。

「何が起こってるんだ。」

私はうすら怖くなって、逃げるように床に就いた。

(*)

次の日、恐る恐る日付を確認してみると、また「8月19日」と書いてある。

私はnoteを開いた。昨日の投稿が消えている。試しに、一文字「あ」と打って投稿してみると、そこには「100日連続の投稿!!ここまで続けられる人は滅多にいませんよ!!!」の画面が表示された。

どうやら、私は毎日投稿100日目のあの日を繰り返しているらしい。にわかに信じがたいが、今の現状を形容するには、そうとしか言いようがなかった。

しかし、どうしてこんなことに。私は頭をフル回転させて原因を考えた。

「もしかして、アレか?」

最初の100日連続投稿の日、私は「ロックする」というボタンを押した。しかし、何をロックしたのか、あの時は分からなかった。

今なら分かる。答えは、「時」だ。厳密に言えば「1日」、もっと詳しく言うなら「毎日投稿100日目のあの1日」を「ロック」した。

つまるところ、あのボタンを押した瞬間、私はあの日に閉じ込められたのである。だから、私は他のどの日でもなく「8月19日」をループしているのだ。

それが分かった時、私の中にある不安が生まれた。

「まずい、このままじゃ、100日連続投稿が途切れてしまう。」

私は何とかして時が進むまで記事を作り続けることにした。

(*)

それから、私は何日も「8月19日」を繰り返した。その間、私は色んな記事を書いた。日記、エッセイ、読書感想文、映画評論、都市伝説、政権批判......。記事の内容が、文字通り「鍵」になるんじゃないかと思い、私はなりふり構わずあらゆるジャンルの記事を書いた。

しかし、何を書いても次の日には消されてしまう。次第にジャンルも尽きてきて、ダメ元で一回書いたジャンルを違う内容で書いて投稿するようになった。もちろん、時は動かなかった。

私はいよいよ疲弊した。もう書くことが思いつかない。私は最後の力を振り絞って、日記を公開した。

次の日、マイページを見ようとした私は、うっかりと「記事」を押してしまった。画面に、公開記事と下書きの一覧が映し出される。

その一番上を見て、私は愕然とした。それは、昨日公開したはずの日記記事だった。

「嘘だ......。私の毎日投稿が......。」

途切れてしまった。卑怯な真似までしても、どうにか死守してきた連続記録。人生で初めて続けられた努力。そのすべてが、今水の泡になったのだった。

受け入れがたかった。受け入れたくなかった。しかし、どれだけ信じまいが、それは事実として私にのしかかってくる。

私は半ば放心しながら、ほぼ無意識にその記事を公開した。心は完全に折れていたが、身体はまだ諦めていなかったのかもしれない。いつもの動きで、公開ボタンを押す。

すると、「100日連続の投稿!!ここまで続けられる人は滅多にいませんよ!!!」という画面が現れた。

私は急いで日付を確認した。ロック画面に浮かぶそれは、しっかりと「8月19日」だった。

「まだ、記録は途切れていない......?」

どうやら、投稿失敗は「鍵」ではなかったらしい。

よかった。本当によかった。私はまだ毎日投稿できるんだ。

すっかり疲弊したはずの心に、元気が湧いてくる気がした。書きたい。何か創作をしたい。意欲が止まらない。その時、私はあることに気がついた。

「待てよ。どうして下書きが残っていたんだ?」

もしかすると、もしかするかもしれない。この考えが正しければきっと......。

私はその仮定に一筋の希望を見出し、ある一つの記事を書きかけのまま、下書きに保存してベッドへ向かった。

消灯する間際、私は自分の仮定が正しいことを祈って、強く目を瞑った。

(*)

手が震える。どうか、どうか、正しくあってくれ。私はマイページではなく「記事」の画面を開いた。

そこには、狙い通り昨日書いた記事が下書きとしてしっかりと残っていた。

「あった。あったぞ。これで、書ける!」

私には1つ、どうしても書きたい作品があった。思い返せば、私が投稿をはじめたのも「それを書きたい」と思ったのがきっかけだった。

小説。私の頭の中には、いつの日もある一つの物語がきらきらと輝いて、今にも外に飛び出そうと待っていた。

私はそれを必死に抑えた。書く自信がなかったのである。だから、私は毎日投稿を始め、文章を練習することにした。

締め切りに追われる毎日。頭の中の物語はちょっとやそっとで書けるものではない。未熟な私は日々の記事を仕上げるのが精一杯だった。

まとまった時間も取れず、徐々に気力も失われ、心にも思っていないことを書き続ける日々。気がつくと、最初はただの練習のはずだった毎日投稿が、私にとって目的となってしまっていた。

もう後には引けない。いつしか私はあの物語のことなんか忘れて、毎日毎日ただ中身のない駄文を製造するだけの機械に成り下がっていた。

けれども、今は締め切りに追われる心配はない。公開さえしなければ、下書きならば、記事は残るのだ。思う存分、好きなものを書く。そのための時間なら、いくらでもある。

もう、物語を抑えることはできない。

そうして、私は初の小説執筆に取り掛かった。

(*)

あれから何日が経っただろうか。毎日「8月19日」を繰り返しているため、日付感覚はとうの昔に狂っている。

1ヶ月は経ったか。いや、そんなもんじゃ済まないだろうか。3ヶ月?いや、案外2週間くらいかもしれない。

まあ、いい。そんなこと、どうでもいいのだ。とにかく、物語は完成したのだから。

最後の推敲をする。これも何回目か分からない。表現なら数えきれないくらい直したし、途中でプロット自体を書き換え、一から書き直したこともあった。

小説を書くということがこれほど大変だとは思いもしなかった。一つの世界観を矛盾なく、自然に描く。それだけのことが、果てしなく難しい。

最後の1文まで目を通す。誤字はない。

私は天を仰いだ。できた。ようやく、完成だ。目の前にあるのは、完全に私の思い描いたあの世界だった。

自分でも意外だった。大変ではあったけど、まさか本当に書けるとは。それも自分で納得のいく作品が。これを思いついた当時の私では書けなかっただろう。あの毎日投稿も、決して無駄ではなかったのだ。

そう思うと、視界がぼんやりと滲んできた。

これが、私の処女作だ。字数で言えばたった1万字。短編にもならないほどの分量だけど、それでも私の初めての小説だ。私は、今初めて本当の創作をしたんだ。

涙が溢れて止まらない。私は、ようやく、本当に書きたいものを、書けたんだ。

いつもの調子で「下書き保存」を押しそうになる指を引っ込め、「公開設定」を押す。

ハッシュタグは必要なかった。書きたいものを書くことができた。それだけで、私はこの上なく幸せだった。たとえ評価されなくたっていい。その事実さえあれば、満足だった。

私は「#小説」「#短編小説」「#短編」とだけ追加し、マガジンを選ぼうとした。しかし、当てはまるものがない。当然だ。小説なんて、時間がかかり、pv数も伸びにくいもの、当時の私が書くはずがなかった。

私はそんな過去の自分のつましさに苦笑しながら、新たにマガジンを作成した。そこに追加する。

あとは、公開するだけだ。以前の私だったら、何を考えていただろうか。

面白いと思ってもらえるだろうか。まず見てもらえるのだろうか。文字数は多すぎないか。長過ぎると読まれないから分割した方がいいかもしれない。フォロワーが離れていってしまったらどうしよう。そもそも、これで本当に「ロック」は解かれるのだろうか。

様々な不安が堰を切ったように吹き出し、脳を埋めつくしていたに違いない。

でも、今は違った。心は嘘みたいに落ち着いている。

たとえ評価されなかったとしても、たとえ見てもらえなかったとしても、それならそれで仕方ない。私は書きたいものを、書き切った。それだけで、十分だった。

これで「ロック」が解除されずとも、明日この小説が消えていようとも構わない。とにかく、創り続けるだけだ。それでいい。

何が起きようと、誰にも評価されなかろうと、私はこれから書き続けるだろう。創作とはきっとそういうものなのだ。

私は「公開」ボタンを押した。心なしか、それはいつもより強く光っているような気がした。

移り変わった画面には、いつも通り「100」という数字の画像と、「100日連続の投稿!!ここまで続けられる人は滅多にいませんよ!!!」の文字が書いてある。

その下には、見慣れた2つのボタン。そして、その隣にもう1つ見慣れぬボタンがあった。

南京錠の外れたアイコン。その下には、「アンロックする」の文字。

指は震えていた。いや、全身の震えが止まらなかった。元に戻れるという安堵よりも、ようやく自分を認めてもらえたような気がして、その喜びの方が大きかった。

震える指で「アンロックする」を押す。案の定、何も起きない。けれど、私には分かった。明日は、来る。

そうだとすると、もう時間がない。早く、明日の小説のアイデアを練らなければ。そう思った時にはもう身体は机に向かっていた。

アイデアがとめどなく溢れてくる。私はそれを漏れなく記録する。懸命に、丁寧に、落ちないように、掬い取っていく。

プロットが出来上がり、一息ついてスマホを見た時には、ロック画面の日付は「8月20日」になっていた。

(*)

それからも、私は毎日投稿を続けている。一度習慣になってしまうと、人間なかなか変えることができないらしい。

実は、あの小説は公開後ものすごい反響があった......わけではない。当然だ。人生、そんなに甘くない。

けれど、それでいいんだと思う。反響とか継続とか、そんなものはあくまでおまけだ。創作を続けていくためのただの手段だ。目的じゃない。

私たちは、誰かに認められたくて書くわけじゃない。自分が書きたいから、書かないとやっていられないから、書くんだ。

文章だけじゃない。みんな、描かないとやってられないから描く。歌わないとやってられないから歌う。創らないとやってられないから創る。

知ってもらうとか、認められるとか、売れるとかって全部その後に来るものなのだと思う。

だから、私はこれからも自問自答し続けるだろう。本当に書きたいものを書くために。本当の自分を表現するために。そして、いつかその自分を受け入れてもらうために。

これは、そのための第一歩に過ぎない。けれど、それは大きな一歩だ。

私は、これからも本気で「私」を書いていこう。いつか認めてもらえるその日まで、私は私の書きたいものを書き続けよう。

創作の目的は、自己表現なのだから。



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