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ブレストは、まさかの、コミュニケーションツールだった?? <ブレスト小話その2>

アイデア発想の代表格であるブレインストーミング。皆さんは、どう活用されていますか? 前回から引き続きまして、ソーシャルクリエイターズ・スクールで講師を勤める二人が、ブレインストーミングの使い方を深掘りします! 

※この記事は、音声メディアVoicyの「芝哲也のクリエイティブ・ジャーニー」より、007「ブレインストーミングについて 日常づかい編」をNote記事用に再編したものです。音声で聞きたい方はぜひ、右下のリンクからお聴きください♪

芝哲也のクリエイティブ・ジャーニー 007

自分が行きたい方向性を整理できる手段

(前回から続く)
【芝】ありがとうございます。いろんなフレームワークを使うと、そのフレームワークの効果も足されるから、仕事がうまく回りますよね。僕も基本的によく使っているのはブレストですね。ブレストは、ほぼ毎日やっていて、自分が行きたい方向性を整理できる手段だと思っています。

例えば、大学のゼミで何かやるときに、みんながやりたいことを出し合うことで、自分がどういうことがやりたいのかを共有できます。他の人がやりたいことも知ることができるので、そこから指針が決まります。

「こうした方が良い」と提案するよりも、「何がしたいのか」を共有しながら、それぞれの意見を出し合って指針を決める方が、より良い結果につながると思っています。例えば、日常的に何が困っているのか、といった話を可視化して共有することが、大切だと思っています。

【上野】この使い方は、ブレストの面白い使い方だと思います。要は、困っていることや、やりたいことって人に相談しにくいと思うんですよね。それを「まあ、ちょっと困っているんだけど」「やりたいことがあるんだけど」というように、ブレストのテーマにして、学生の意見を引き出す質問の仕方がうまいと思います。

プロジェクト運営にも活躍する

【芝】一緒にやっている「ソーシャルクリエイターズスクール」というスクールの運営会議は、みんなで「どんな仕事があると思いますか?」から話が始まります。4分ほどでアイデアを出し終えたら、順番に並べ替えて、上から順にやっていくことにします。

このような取り組みは、仕事の回避策を考えたり、自分の意見を反映させることができるため、とても有意義だと感じて取り入れてます。

【上野】ブレストを運営メンバー全員で一緒にやることで、他人のアイデアも自分たち自身のものとなるため、コミットが高くなりますよね。他人のアイデアも「私たち自身のアイデア」として自分事になりますし

【芝】確かに、そうですね。書いて出して言うと、共感する部分が生まれることがあります。それを聞いて、自分もやってみたいと思うことがあります
ね。

上司の説得にも役立つ! コミュニケーションツールとしての使い方

また、目上の人に提案する場合、通らないこともありますが、ブレストした後に提案すると通りやすいことが分かっています。不思議だと思いますが、上野さんはどう思われますか?

【上野】まさしく、その通りだと思いますねー。自分も会社員時代に上司に企画を持っていっても、絶対に一度は突っぱねられましたから(笑)。おそらく、部下の企画に対して自分の意見が入っている感覚が欲しいのだと思います。会社員の終盤、慶應SDM(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科)でブレストの使い方を覚えてからは、事前に上司を巻き込んで企画を通すといったことができるようになりました。

【芝】終盤で、あはは、笑えるね。

【上野】会社員の終盤でね……。若い頃からその手を知っていれば楽だったのに……。芝君が言った、「一緒にブレストをやってしまう」というのは、すごいソリューションのように感じられる。自分事になるということかもしれない。

ブレストで、皆が同じ方向に向ける

【芝】そうですよね。ブランディングも一緒です。社員さん全員で一緒にブランドを作るときには、ブレストで皆さんの意見を出し切ってもらってから、まとめていきます。結果、社員全員の考え方が詰まった、納得感の高いブランドができあがる。

【上野】芝くんのブランディングは、短期間でブランドが決まるのことが強みですね。やっぱり、みんなでやるって強いと思いますよ。

夫婦仲も円満になるコミュニケーションツールとしての使い方

【上野】最終的には、ブレストはコミュニケーションツールにまで発展するかもしれないですね。

【芝】確かにその通りかも。ワークショップとしてやってるわけじゃないからね。相手が言ってることを全部書き出して、それを見えるようにして、自分の意見を足すやり方もあるし、一緒にアイデア出してみて、この課題については見える化されましたね、という感じで進めるやり方もある。やっぱり、ワークショップで使うというよりは、日常的に使うものですね

それに関連して、あの実は、娘の名前がブレストによって検討されたという話もあります。

一生使うものなので、慎重になりますよね

【上野】それラジオで言っちゃっていいんですか?

【芝】いやいや、違うんですよ。別に付箋を持ち合ってブレストを一緒にしたというよりは「こういうのがいいんじゃないかな」って、お互いに言い合いました。でも、そのままだと検討した名前候補が消えてしまうので、私はMiroというツール(Webホワイトボード)に全部、候補の名前を入れていました。

妻が言ってたことと私が思うことを全部入れました。その上で、「これとこれはなんかいい感じ」で、「これとこれはちょっと語呂が悪い」といったことを延々とやっていったら、ものすごくいい名前が決まったみたいなことがありました。

【上野】ブレストの視覚化機能をうまく使ってますね。

【芝】そうですね。結局、全部の可能性を検討した上で「これです!」と決めたから納得感があるんです。「なんか思いつきました、これです!」と決めた名前にするのは、僕の中では難しいなと思っちゃったので。検討し切るっていうのが大事なのかなと思いますね。

POSTSPICT

皆さん、ブレストがコミュニケーションツールにも使えるという視点はいかがでしたか? 次回は、ブレストで本の目次も作れることや、企画書はプロトタイプなので、ブレストを活用してラフに作ることを話していきます。 次回もお楽しみに! (次回に続く)

Edited by Eddie U


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