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クリムト展とぼたん苑

先月のことになるけれどゴールデンウィークにクリムト展とぼたん苑へ行った。

夫が息子を連れて帰省している日だった。

私は疲れると、緑や花を見たくなるらしい。
自由時間を得ると公園庭園に行くことが多い。

クリムトは、昔、深夜アニメを見るようになった頃ぽつぽつ見ていた「エルフェンリート」のOPがクリムトオマージュで、とても惹きつけられていたのが印象に残っている。

それで生協の注文作業という超日常の中でクリムト展の前売券をみつけてそっと購入した。

久しぶりの美術展はとても楽しかった。クリムトは、女性を描いたのがやっぱり好きでした。

ユディトⅠ(写真左)の持っている生首があまりに生々しくてガツンときた。妖艶な印象だったのに、実物をみたらこわかった。

こわくて迫力のある絵は好きです。

ベートーヴェン・フリーズの原寸大複製もガラスや貝、貴石なとの素材を味わえてよかった。

クリムトは生涯独身でも子どもは14人居たときいてモテる豪快芸術家を想像していたら、恋人の妊娠がわかるたびに重責に苦悩していたらしい。私も歳を重ねたので女の三世代などのモチーフも身に迫るものとして感じられた。

歳を重ねるのもそれなりに楽しいものだ。

まだやっているのでぜひ。


その後は感動冷めやらぬまま、上野東照宮ぼたん苑へ。

ここには幼いころ、母と来た思い出がある。これがぼたんかと、その大きさと美しさに驚いた。それから買ってもらったあずき最中アイスが美味しかった。大人のアイスを食べちゃった、と思ったのを覚えている。

この日はたぶん、緑に、非日常に触れたかったのだと思う。

ぼたんは盛りが少し過ぎた頃。

ややしおれ始めていたが、それでも綺麗だ。

園内は、随所に和傘が立てられていて、和テイスト+美しい花+わたし、という写真が撮れるようになっていた。

アジア系観光客と思われる方が、花との記念撮影を楽しんでいた。

私は自分が写真に映るのは好まないため、一方的に花を撮る。

ぼたんの花は、おおきくて、存在感が強い。重たそうで心配になるほどだ。
文字通り華があって、そこにあるだけで空間が特別になる。そういうところが好きだ。

園内には、ぼたん以外にも色々な花が咲いていて、メインではないのだけれど、大切にされているなと感じる。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉がある。

美しい人を形容する言葉だ。

だが実際の花を前にすると、どれもそれぞれ美しく魅力的で、それがひとりの人間に同居するさまがうまく想像できない。

もしかしてそういう意味ではなかったりするのかな。

わからないが私の解釈だとまるでキメラのようで、いくらなんでも求めすぎではないか、なんて思ってしまう。

ひとつでも当てはまったら充分すてきだ。
花にも色んな可憐さがあるから、他の花のようでも魅力的だと思う。

なんて小雨のぼたん苑で考えた。

上野東照宮の併設苑なので、落ち着いた佇まいを味わえる。

次は冬牡丹、秋にはダリア展もあるそうです。

上野東照宮ぼたん苑

〒110-0007
東京都台東区上野公園9-88
TEL:03-3822-3575
【冬】1月1日~2月中旬 9:30~16:30
【春】4月中旬~5月中旬 9:00~17:00

入苑料
大人(中学生以上)¥700
団体(20名以上)¥600
東照宮拝観との共通券¥1100
小学生以下無料

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