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散文詩『まだ蒼さが消えない』

あの頃はもう、戻らない


ふと思い出したラブソング
忘れないうちに耳元で鳴らして
思い出した感触を確かめる

心の大事なところにある
琴線に触れる音色

歩くスピードを緩めて
見上げた冬空はやけに暖かかった

失ったものを数えること
やめられたようで、やめられないクセ
この時間が嫌いなのに、好き
わかってもらえないと、わかってる

まだ蒼さが消えない
いつまで経っても消えない
どうしてだろう、消えてくれない

蒼の下で震えて
ただただ、言葉を紡ぎたくなった
そこに意味なんてない

何かに打ちひしがれて
それでも、生きていく

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