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コロナ禍で看取ると決めた

皆さんこんばんは。
Happy Care Life株式会社代表取締役の中林正太です。

たった今、デイサービス宅老所 芽吹きをご利用いただいていたおばあちゃんの看取りを行いました。

今回の記事は、そんな記事。

ただし、あくまでも芽吹きではこんな考えでやっている。というだけの話で、それがすべてではない。ので、そのあたり踏まえたうえでお読みいただければなと思います。

連絡があった2週間前

ちょうど2週間前に、芽吹きを利用されていらっしゃるおばぁちゃんのご家族より相談がありました。

先生に余命1~2週間だと宣告されたこと
病院ではコロナの対策として、家族の面会が出来ないということ
とはいえ、誰かがずっといるわけではなく、自宅での看取りも難しいこと

最期の最期に、一緒にいてあげたい。
その想いは当然のこと。

芽吹きで何とかならないか。
早速スタッフへと、ご家族の思いを共有しました。

受け入れまで

当然コロナ禍ということで、スタッフの負担はこの半年、どうしても増えているのは間違いありません。

受け入れるか受け入れないか?

そんな意見を聞かなければと思っていたのですが、有難いことにスタッフの中ではすでに受け入れること前提で、どのようにしたら安心して看取ることが出来るかという議論がなされていました。

こうして、芽吹きとして受け入れることが出来る体制が整ったところで、再度ご家族に確認をし、そのうえで、本当に芽吹きの今の体制で看取りが可能なのかを医師も交えて検討。

結果として、対応できる。との判断となり、実際に受け入れる日が決まりました。

受け入れ後

病院から芽吹きに移られて2日目だったと思います。
おばあちゃんから、起きて芽吹きのホールにいたい。との要望があり、実際にホールに出てきていただきました。
ちょうどそのころホールでは、他のご利用者が歌を歌っていらっしゃり、その様子を見たおばあちゃんは笑顔で手拍子をして、とても穏やかな雰囲気。

例え余命が残りわずかであろうとも、こうやって自然に、これまで通りの活動が出来るのは、とても幸せなことなのだろうなと感じました。

出来ることを

食事の風景

出来ることをしっかりやろう。
スタッフの中ではそういう意識が浸透していたのを感じており、日々のケアの部分では、常に移り変わるおばあちゃんの状態を見極めながら、柔軟に対応が出来ていたと思います。

ご家族より、芽吹きのお陰で笑顔を取り戻せた。そして、仕事をしながらでも最期の親孝行をさせてもらえる有難さを感じている。と、そんな連絡を頂けたのは、僕らにとって大きな支えになりました。

最期の時

ホールにて

とはいえ、やはり1日1日、少しずつ最後の時が近づいてくるのを全員が感じていました。
何度も何度もご家族と医師と連絡を取り合い、現状の把握と報告を行いながら医師から宣告を受けてちょうど2週間目の今日。

ご家族に見守られながら、静かに息を引き取られました。

コロナ禍だったとしても

コロナ禍だったとしても、いや、コロナ禍だからこそ
僕らの様な事業所に出来ることはあるのかもしれません。

自宅でもなく、病院でもなく、通いなれた介護事業所。

そんな場所が、最期の選択肢の一つになれるように、今回の経験を大切にして、これからも歩んでいきたいと、そう思います。

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