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大人の女は色々あるのよ…

顧客のT様ご来店~~✴️

「いらっしゃいませ~~🎶」

今日もたっぷりおしゃべり込みの2時間半。いつも何度も何度も試着を繰り返しながらゆっくりじっくり洋服を選ばれる。

「このところ、凄く太っちゃってね~~。ここ何年体調もずっと良くないのよ…。」と、珍しくナーバスなご様子。

よくよく聞いてみると「遅く来た更年期」にここ数年悩まされているという。

T様は還暦を少し越えられたご年齢。数年前に独立され、今や本や雑誌の編集などを手掛けるフリーランスのバリキャリだ。仕事の多忙さは並みのサラリーマンの比ではなく、社長としての責任やプレッシャーは相当なもので、常に過剰なストレスを抱えておられるようだ。

かくいう私もアラフィフ女の悩みの種である「更年期」真っ只中。特にこの季節、春は気温や気圧の急激な変化による自律神経の不具合がハンパない。

首から背中にかけて鉄板を背負わされたような激辛の肩こり、手足の痺れ、目眩、便秘、片頭痛、不眠…言い出したらキリがない。

ここ10年くらい毎年春は繰り返すので、自分でも「あ~~また来たな」とあまり深刻に考えず、疲れをためないようにすることと睡眠不足に注意しながらなるべく体調を崩さないようにやり過ごしてきた。

一番酷かった時は10年くらい前、まだ結婚していた時でそのストレスはマックスだった頃。「ゴクン」と唾を飲み込むとグルンと動く、喉の奥に確かな異物感あり。

「もしや、喉頭ガンでは…」と疑った。検査してもらおうと病院へ行ったら、ベテランじいちゃん先生いわく「あぁ、何にもないよ。女の人にはよくあることだよ。」と、顔を見ただけであっさり言われた。「そんなはずないよ先生❗確かにここんところに何かあるのよ。カメラ入れて見てみて❗」食い下がる私に渋々鼻からカメラを入れて声帯のギリギリのところまで見せてもらう。

「ほれ、なんもないっしょ。」

あ…ほんとだ。なんもないわ。えーー、こんなにハッキリと異物感を感じるのに?何故?

女性は更年期に近くなると色々な症状が現れる。その時はまだ40才くらいで更年期というには若かったが、でもやはりその傾向ありの第一歩だったような気がする。一番気を付けたいのはストレスだそうだ。自律神経の乱れはあらゆるストレスに左右されるらしく、例えば「暑い、寒い」もその一つ。単なる「仕事のイライラ」とか「夫婦間のあれやこれや」とかとは限らない。歯が痛かったり腰が痛かったりすることも「ストレス」。様々な要因で引き起こされる。そしてその症状も様々だ。

だったら毎日生きていること自体がストレスじゃんか。何をどうすればそれを防げるというのだ。

そしてこの10年ほど、この季節の不調と付き合ってきて思うことは「ナーバスにならないこと」「調子が悪いからと、寝てばかりいないで動くこと」「好きなこと、楽しいことを見つけること」この3つが大切だと思う。

特に「体を動かすこと」はとても重要で、夏に弱い私は数年前に酷い夏バテになり、目眩で寝込んだことがある。微熱が下がらず薬を飲んでもいくら寝ても一向に良くならない。何日も仕事を休んでいられないので、仕方なく微熱がある重い身体を引きずって仕事に出た。

もうこうなったら倒れてもしゃーない、どうにでもなれ❗と半分ヤケクソで、熱で朦朧としながら汗だくになって動くうちに、あんなに重くてしんどかった身体がいつの間にか少し軽く感じる。気付くと熱も下がっている。無理矢理動くことで調子を取り戻すという荒療治だったが、そうしているうちに少しずつ元気になっていった。これは相当辛いけど、経験しないと分からないことで、良かったことは「ええい、どうにでもなれ❗」というヤケクソ感にあったと思う。先の見えない不調にいつまでもグダグダしていては、きっとずっと寝たきりだったと思う。

女性は年を取るとホルモンバランスが乱れ、あらゆるストレスが重なって身体が不調スパイラルに陥る危険がいっぱいだ。家事、育児、仕事に夫への気遣い、やることは山積みで日々ストレスとの戦い。これを全て完璧にやろうなんて思ったらそれこそビョーキになる。いかに手を抜き、妥協し、息抜きしながらハードルを下げてやりこなすかにかかっている。全部を100点取ろうなんて思わずに、毎日笑っている時間を持って、できれば一人になる時間もとって、身体の不調をなんとなくでもやり過ごせる術を身につけてほしい。

なんと、聞いた話によると一過性だと思っていた更年期が一生続く人もいるのだそうな。「いつか終わるからそれまで頑張る」のではなく、「ロングランでものらりくらりと付き合っていく」というスタンスでいたほうがいいのかもしれない。

私的に良いかもと思うことの一つはヨガ。ことのほか大切なのは深呼吸。腹式呼吸でゆっくりと大きくお腹を膨らませたり腹筋に力を入れて凹ませたりしながら深呼吸をする習慣は身体をリラックスさせて眠りにつきやすくなる。眠れないときは大体が呼吸が浅くなっているのだ。意識して深呼吸するだけでも気持ちのいいものです。目をつぶって10回くらい、ゆっくりと深呼吸する。

そして好きなことを見つけてそれに費やす時間を持つこと。私の場合はこのnoteもその一つ。趣味であり、出逢いの場であり、意識改革の場でもあり、日々の思考の整理にも役立つ。

そしてそして、やはり女性としてワクワクドキドキする時間をもつこと。素敵な人との特別な時間は、日頃の不調など一気に晴れること間違いなし。男を利用するというのではないですよ。あくまでもワクワクドキドキの時間を楽しんで、女性であることの喜びを味わうことはあらゆるストレスからの解放を促すことうけあい。なはず。きっと。そう願う。


顧客のT様は、これまであまり人に身体の不調の話をしたことがなかったそうで、同じ症状の私の話を聞いてしごく安心された様子。「そうなんだ~~、私だけじゃなかったんだ~。なんかホッとしたわ~~🎵」と言って軽やかな足取りでお帰りになった。

共感も一つの安心材料。自分一人で抱え込まずに友達や知り合いや、時には行きつけのショップの店員さんにも気軽に話してみるのもいいかもしれない。みんなけっこう悩んでることは同じなのかもしれないよ。



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