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みんながウサギなら自分はカメだけど

フィンランドに来て3か月。5か月間の留学の折り返し地点が過ぎた。

1月は慣れることに精一杯で毎日が刺激的。2月は少し余裕が出てきて楽しい思い出ができたのと、前半の授業が終わる時期だったのでテストやプレゼンがあって少し忙しくしていた。
3月はというと、どんよりした天気と同じように、悩んで悩んでずっと悩んでいたように思う。

2月末に前半の授業が終わってから、後半の授業が始まるまでの移行期間でかなり時間に余裕があった。
この期間に就活について周りの人に相談したり、自分はどうしたいのか整理したり、色々と帰国後のことについて考えていた。


元々自分と向き合うことが苦手で、それでも社会に出る前に自分をゆっくり見つめる時間を作りたくて、留学に挑戦した。

自分のことでわかることはたくさんあった。でもそれをプラスに考えられることはあんまり無かった。
自分の嫌なところばかりが常に見えてくるような感覚。

例えば、自分の保守的で型にはまった性格は海外に来ても変わってない、とか。
周りの日本人留学生が毎日色んなアクティビティに参加しているのを見て、自分の行動力の無さに落ち込んだりとか。
留学に来て何かが変わった?成長した?
帰国して、胸を張って「留学行ってきました!」って言える?

そんな風に、自分が嫌で、周りの人はキラキラして見えて、不安で情けなくてイライラしていた。


自分は何を期待してここに来たんだったっけ。
自分のことを知りたい。英会話ができるようになりたい。自分の何かが変わったらいいな。
じゃあ、変えたい何かって何だった?

はっきりと言葉にすることは無かったけど、
高校生のとき海外での短期研修から帰ってきた友達がなんか明るくなってたように、自分ももっと明るく行動力のある人になれるんだ、と思ってたのかもしれない。

実際に来てみて、自分の正直な感覚だと、ここでの生活はチャレンジ。
海外での生活、慣れ親しんだ場所から出ることは私にとっては大きなストレスで、ぶっちゃけ向いてないかもなあって思うこともある。
このままここにいたい~と言う友達を見ては、自分がそういう気持ちになれないことに焦りを感じる。

外国語しか聞こえない場所で生活すること、英語で授業を受けること、ルームシェア、全部が新鮮で刺激的。日本にいるときには経験できなかったこと。

そんな中でこれでも精一杯生きているし、一日頑張って疲れて家で涙が出る日もある。
そんな自分に、「生きてるだけでえらいよ、自分なりに頑張ってるよ」と言ってあげたい気持ちと、「もっと頑張らなくていいの?」と責めたくなる気持ちとが混じっていた。



ここ1週間くらいでとことん悩んでようやく、自分なりのやり方を見つけるしかないなって思えるようになってきた。

変化が苦手で新しい環境に慣れるのに人一倍時間がかかることも、人付き合いの壁が分厚いことも、慎重で考えすぎてしまうことも、全部自分としてまずは受け入れてあげる。
人付き合いにしても暮らし方にしても、私には私の心地いい方法があるはず。

たくさん友達がいる人にはなれないけど、自分がもっと知りたい、仲良くなりたいと思った人には自分から声をかけたい。
もっと仲良くなりたい人の顔を何人か思い浮かべて、そのうちの1人に連絡を取ってみることから始めた。
自分から連絡するのはドッキドキだったけど、快く受け入れてくれてカフェに行く約束ができた。勇気出してよかった。


こんな感じでいい。人より進んでいないように見えても、この5カ月を自分なりに乗り越えることがまずは自分にとって大事な一歩になると思いたい。

キラキラ見える周りの人たちも、きっとそれぞれが自分なりに頑張っているんだろうな。

海外向いてないなって思っちゃうような自分でも十分に暮らしていけるくらい綺麗で安心できるこの国は、私の留学先の選択として本当に正解だったな、来てよかったな、と思える。
この経験をさせてもらえてることへの感謝を大事にしながら、残りの2か月も頑張ろう。

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