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『ピンクとグレー』

過去の世界と現在の世界、フィクションの世界と現実世界。その中で揺れ動く二人。切なさと、儚さと。

前に『オルタネート』を読んだ後、後輩から同じ作者の出した本で「面白かった!」と教えてもらったのが、『ピンクとグレー』。

ついに読み切った!!!!!

読み進めるごとに、「これ、この先どうなっていくのだろう?」という気持ちが大きくなっていく。

続きがどんどん気になって、気になって……そんな面白さが、個人的にはあったなと思ってます!

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二人は子供の頃に出会い、親友になった。

ひょんなことから、芸能の世界に共に足をつっこんだ。そこから何かが変わり始めたのかもしれない。最初は同じスタートラインにいたはずだった。でも時間の経過とともに、どんどん差が開く。親友二人の歯車は徐々に噛み合わなくなっていった。

一方はスターダムを駆け上がるのに、もう一方は変わらず同じような位置にいる。羨望と嫉妬が生まれてくる。

差が開けば開くほど、二人はどんどんすれ違う。

いつの間にか、二人は互いに全然違う方向を向いていた。 


再生か、停止か……それしかない、僕はそんな世界にどんどん依存してしまっていた。もう手遅れ。本来の自分はどこへ?

やるしかない。やらないなんてない。

そんな想いを抱いて、

最後の瞬間も、美しく。舞い落ちる。


……そうやって墜ちていったキミを主役にした映画で、今僕はキミを演じている。演じているうちに、どんどんフィクションの中で生きるキミと、現実の僕がぐちゃぐちゃになっていく。

……………………………。

あれ?これは映画の中の世界?それとも現実?

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映画の中で、キミを役として、演じていただけのはずなのに…最後のあのシーンでどうなったんだろう?

…気になる終わり方。考えさせられる。


『ピンクとグレー』、これにて読了!



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